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ヘタリア大帝国

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TURN140 死線その五

「実は君に話したいことがある」
「何だよ」
「実は新型の潜水艦を考えている」
「新型?」
「うむ、それに乗ってもらってだ」
 そしてだというのだ。
「戦ってもらえるか」
「ああ、それならな」
 話に乗るとだ、田中も応えた。
「正直こっちは少しでも戦力が欲しいところだからな」
「そうだな、ではだ」
 ここで平賀は田中にこっそりと話をした、話を聴き終えた田中はまさかという顔でしかし目を輝かせて言うのだtった。
「その話信じていいんだよな」
「私は嘘を言う趣味はない」
 これが平賀の返答だった。
「ではいいな」
「ああ、それじゃあな」
「若しかするとだ」
 平賀は久重の口からさらに言った。
「二隻いけるかも知れない」
「二隻!?」
「そうだ、新型の潜水艦がな」
 二隻建造出来るかも知れないというのだ。
「まだそこははっきりわからないがな」
「二隻かよ」
「どうだ、期待出来るか」
「ああ、若し二隻建造出来たらな」
 どうして欲しいかとだ、田中は平賀に熱い声で言った。
「あの人に渡してくれるか」
「彼女にだな」
「ああ、そうしてくれるか?」
 こうだ、田中は平賀の口元に顔を寄せて小声で頼んだ。
「あの人ならいいだろ」
「実は最初からそう考えていた」
 平賀も田中にこう返す。
「私もな」
「そうなのかよ」
「潜水艦といえばだからな」
 それでだというのだ。
「考えていた」
「そうか、じゃあ話は早いな」
「うむ、ではだ」
「一隻、出来れば二隻か」
「潜水艦も考えている」
「これからは潜水艦も重要な兵器だからだよな」
「あれは画期的な発明だ」
 そこまでのものだとだ、平賀は潜水艦に賞賛の言葉さえ述べた。
「レーティア=アドルフ総統の偉大な発明の一つだ」
「そうだよな、俺も実際に乗ってみて思ったよ」
「うむ、隠密性が高く奇襲に向いている」
「ソナーで見つかっちまうけれどな」
「だがあれは素晴らしいものだ」
 ソナーで見つかってしまうという弱点がありしかも見つかると後は脆い船でしかないとしてもだ。
「天才だからこそ出来る発見であり発明だ」
「全くだな」
「うむ、それでその潜水艦だが」
「これからは戦艦や空母と同じだけ重要になるんだな」
「間違いなくな、ではな」
「期待しているからな」
「そうしてもらって結構だ」 
 平賀はこう田中に述べた。
「君の力も必要だろうからな」
「ああ、やってやるぜ」
「この戦争は勝利で終わらねばならない」
 ラメダス、彼等との戦争はというのだ。
「さもなければ我々は滅ぼされる」
「あんな連中の餌とか真っ平だからな」
「誰もが思うことだ」
 あの様な連中の餌になるなぞとはだ、このことは誰であろうが思うことだった。おぞましさを感じずにはいられないと。
 それでだ、平賀も言うのだ。
「あの様な連中は滅ぼさなくてはな」
「駄目だよな」
「だからだ」
 それ故にだというのだ。 
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