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ヘタリア大帝国

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TURN140 死線その二

「まずはあいつ等を全部潰すんだよ」
「では艦載機はですか」
「奴等に」
「優先して出せ」
 そしてだというのだ。
「真っ先に潰せ、いいな」
「了解です」
「それでは」
 連合艦隊の将兵達もすぐに応えてだ、そして。
 艦載機が宇宙を進むイモムシ達に殺到した、その不気味かつ巨大な姿を見てだった。 
 パイロット達は目を顰めさせてだ、耳栓を通じてこう言うのだった。
「実際に見ると余計に嫌だな」
「ああ、気持ち悪い奴等だよ」
「こんな連中には食われたくないな」
「全くだよ」
 こう話してそしてだった。
 彼等はイモムシ達に次々と装備しているビームやミサイル、爆弾で攻撃した。その攻撃を受けてだった。 
 イモムシ達は赤子の声で叫び声を挙げた、その声を聞いてもだった。
「嫌な声だな」
「ああ、赤ん坊の声でも人間の言葉じゃねえな」
「本当に嫌な声だよ」
「本当にな」 
 こう話すのだった、攻撃を加える間も。
 倒すと爆発四散し消え去った、肉片は銀河に飛び散った。 
 その爆発の後と肉片を見てだ、指揮にあたる田中は言った。
「あの肉片から分裂するとかはねえよな」
「安心するのだ、それはない」
 パイロット達を指揮する柴神が答える。
「奴等はそうした生き物ではない」
「倒したら終わりなんだな」
「そうだ」
 だから大丈夫だというのだ。
「流石に肉片が復活するということはないからな」
「よし、じゃあこのまま倒していくか」
「ラメダス達は任せてくれ」
 機動部隊にというのだ。
「そしてそちらはだ」
「ああ、大怪獣だな」
「五体いる」
 一体でも厄介なことこの上ない相手がだというのだ。
「全て倒せるな」
「ああ、絶対にな」
 田中は柴神にも自信を見せる。
「だから任せてくれ」
「よし、ではな」
「いいか、全員で囲んでな」
 そしてだというのだ。
「ビームで一気に焼き払うからな」
「戦艦のビームで」
「そうしますか」
「そうだ、攻撃を受けたら下がれ」
 後方の大修理工場にというのだ。
「それで修理してくれよ」
「潜水艦艦隊はどう使うの?」
 リディアが田中にこのことを問うた。
「私達は」
「敵の下に回り込む」
 そしてだというのだ。
「それでそのドテッ腹に思いきり撃ち込んでやるんだよ」
「止めを刺すのね」
「そうだよ、じゃあそれでいいな」
「了解、それじゃあね」
 リディアは田中の言葉に頷いた、そのうえで。
 まずは戦艦を軸とした艦隊が大怪獣達をそれぞれ囲む、そのうえで。
 彼等は攻撃を浴びせる、そしてだった。
 大怪獣からの攻撃を受ける、だがそれでもだった。
 誰も動いてはいない、それで言うのだった。
「これまでは大怪獣の攻撃だと一撃で艦隊が壊滅したのにな」
「ああ、耐えられてるな」
 キャシーにキャヌホークが応える。
「かなりのダメージにしても」
「流石第十世代っていうのかい?」
 キャシーは戦場に立っている己の艦隊の艦艇達を見回しながら言った。
「それだけの性能だって」
「そうみたいだね」
 キャヌホークも自分の艦隊を見つつキャシーに応える。 
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