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聖闘士星矢Ω 虎座の聖闘士

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第十七話 風魔の里!伝説の聖剣使い


風が吹き荒れる山の中に一人の少年・犬神霧也の姿がそこにあった。

「風魔一族・・・この先に・・・私の記憶の手掛かりが・・・」

風魔一族という単語を口にした霧也は山道を越えると風魔の里への道であろう吊り橋を渡る。

だが何かの気配を感じ取り振り返った。

そこには不気味な科学者の姿が・・・

「バイオネット!」

「ひひひひひ!逃がさないよォォォォォ!キリヤァァァァァ!!」

完全にイカれた科学者が自身の腕に仕込んだ光線を放つと吊り橋に直撃してしまった。

大きく揺れる吊り橋が崩れ落ち霧也の身体が宙を舞い絶望的な状況を思い浮かべたその時だった。

「「!?」」

霧也の身体が空中で静止したのだ。何が起きているのか霧也も科学者もわかっていない。

すると吹き荒れる風の中に響き渡る声が・・・

「お前か・・・風魔の領域に立ち入った者は・・・」

霧也と科学者が振り返ると学ランを纏い空中で静止している左目に大きな傷を負った男の姿が・・・


第十七話 風魔の里!伝説の聖剣使い


・・・昔々の事だ・・・

「や~い!や~い!!」

「えぐ・・・えぐ!!」

近所の子ども達にいじめられて涙を流している大河。

周りの大人は誰も助けてくれない。

そう思っていたが・・・

「こらぁ!!弱い者いじめするな!!」

「ひ!逃げろ!!」

ある女性の一声で逃げていく子ども達とその場で泣き続ける大河。

すると女性は大河と同じ目線になり優しく言った。

「泣くな・・・男の子だろ?」

「え?」

「!?お前は!?」

大河の泣き顔を見た女性は思う所があったのか驚きを隠せない。

しばらく二人で公園のベンチで座り大河は女性に思いの丈をぶつけていた。

「そうか・・・父ちゃんがな」

「うん・・・えぐ・・・えぐ・・・」

泣いてばかりの大河の顔を見た女性は目を閉じると意思のある言葉で言った。

「・・・全く・・・父ちゃんそっくりの泣き虫だな・・・お前の父ちゃんはどんな事があってもお前を迎えにくる・・・お前の父ちゃんはそう言う男だ」

「え?・・・あなたは?」

「お前の伯母ちゃんだ・・・じゃあな・・・泣き虫大河」

その言葉だけを残し女性は大河の前から姿を消した。

すると

・・・とら・・・とら・・・

虚空の中から大河を呼ぶ声が響き渡り・・・

「虎!!」

澪に怒鳴られ慌てて目を覚ます大河。気が付くと森林におおわれた山道のようだ。

どうしてこんな所に居るかというと・・・

「・・・道に迷った」

「道に迷ったで済むかー!!」

澪がコンピューターで位置を特定するが該当データ無し。

地帯としては不動岳だ。

志那虎陰流道場に向かおうとしたが、紫龍に借りた路銀が底を付き徒歩で向かう事になったのだがどうも迷ってしまったようだ。

「どうして電車とかバス使わなかったんだよ~」

澪に乗り物に乗らなかった理由を聞くと澪は頭に筋を浮かべながら応えた。

「あんたね・・・そんな剣持ったまま乗り物乗れるわけないでしょうが!!」

そう・・・老師に預けられた天秤座の剣であった。

流石に剣を持ったままの旅は問題がある為徒歩で行かざるを得ない。

迷いに迷い、風が吹き荒れるこの不動岳に辿り着いたのだ。

おまけに自分を鍛える為に常にドラゴンリストとドラゴンアンクルを装着することにした大河はかなりの疲労を起こしている。

「はぁ・・・」

誰かに道を尋ねようとするが誰にも会うはずがない・・・

そう思っていたその時だった。

「♪~♪~」

何とセーラー服を纏った活発そうな少女が・・・

何でこんな所に人がと思いきや少女は大きな蜂の巣を抱きかかえていた。

それを見た大河と澪は・・・

「何だ蜂の巣?」

「滋養があるんよ・・・ハチノコに」

「なぬ!?ミヨ・・・食べるのか?ハチノコ」

そんな会話をしていると・・・

「結構いけるんだよ?食わず嫌いは良くないよ?」

「「うぎゃ!」」

いつの間にか二人の間に割って入ってきた少女。

すると

「この先には何もないよ?じゃ!」

そう言って少女は去って行ってしまうと澪がある事に気付いた。

「しまった!出口聞いておけばよかった!」

「どうすんだよミヨ?」

大河の言葉に澪は考えるとある決断をした。

「こうなったら・・・この先行ってみるしかないわね」

「何も無いんじゃないのか?」

「少なくともさっきの子はこっちから来たし・・・それにちょっとそこまで行ってくるみたいな感じだったから戻ってくるでしょ・・・そしたら出口聞けばいいし」

「おぉ!流石ミヨ頭の中詰まってるな」

「おだててもなんも出ないわよ・・・」

そう決断し、天秤座の剣を背負った大河と澪は少女に何もないと言われた方向へ向かう事にした。

その姿を先程の少女は樹の上に隠れながら見ていた。

「あの二人・・・一体・・・それに男が背負ってたあの剣・・・まさか聖剣じゃ・・・敵じゃなさそうだけど知らせなきゃ・・・小次郎あんちゃんに・・・」

小次郎という青年に伝えるべく少女は風となってその場から離れた。

一方

大河と澪は道なき道をずっと行くと先程の蜂の巣の持ち主だったと思われる無数の蜂の死骸を見つけた。

「これ・・・全部あの子が」

「違う・・・蜂達に息はある・・・これは『心の一方』・・・」

「心の一方?何だいそりゃ?」

「簡潔に言えば気を当てて相手を金縛りにする技よ・・・古の忍びの一族なら使うって言うけど・・・この先行ってみるしかないわね・・・」

一瞬の只ならぬ気配が迷い生むが大河と澪はその道を進み続けた。

それが自分たちにとって更なる出会いであるとはつゆ知らず・・・

一方

「ふ~ん・・・聖剣ね」

「うん・・・どうしよう・・・あんちゃん」

大滝のある川で釣りをしている青年に先程の少女が大河と澪の事を報告していたが青年は笑って答えた。

「心配すんな小桃・・・そいつらは害はねえよ」

「あんちゃん」

小桃と呼ばれた少女は青年の言葉に安心すると青年によって釣竿を渡された。

「え?あんちゃん?」

「竿たのまぁ・・・ちょっと挨拶してくるよ・・・」

急に引きが来た釣竿を渡された小桃が慌てると青年は大河と澪の元へ向かうのだった。

そして

森を抜けると目の前に広がる景色に驚愕していた。

荒れ果てた里・・・だが確かに人が住んでいた痕跡を残していた。

風が吹き荒れるこの里を推測する澪。

「ここは・・・」

「まさか・・・ここは・・・風魔の里・・・」

「風魔の里?」

「そう・・・伝説の忍びの一族・・・風魔一族が住むと言われる里の噂は聞いたことがある・・・けど実在した何て・・・」

「・・・その通りよ」

大河と澪が振り返ると先程の青年・小次郎の姿が・・・いつの間に背後を取られたのかはわからないが、小次郎の姿に警戒する大河は背中に背負った天秤座の剣に手をかけた。

左腕が完治していない大河は今天秤座の剣に頼るしかない。

だが

「?そいつは・・・聖剣・・・いや違うな・・・聖剣はもう・・・」

「あんたは一体?」

「さぁ・・・誰かなぁ・・・聖闘士さんよぉ・・・」

小次郎が石つぶてを持って大河に襲い掛かると、大河は天秤座の剣を抜刀し小次郎に振り下ろしたが空を切った。

「おいおい・・・そんな大振り当たんねえぞ?」

「!!」

小次郎の身体を捕えたと思った大河だが小次郎に背後を取られてしまった。

大河は再び剣を振り下ろそうとするが小次郎の石つぶてに手の甲を投げつけられ剣を落してしまった。

「おいおい。大丈夫かお前・・・その重たそうなリストバンド外したらどうだ?」

「!?」

小次郎にドラゴンリストとドラゴンアンクルを見破られた事に驚く大河。すると小次郎が天秤座の剣を拾い上げた。

「中途半端に剣なんて振るわない方が良いぜ・・・!!」

小次郎が一閃を放つとその一閃は大河の物と比べ物にならないほどの一閃だった。

あまりの一閃に圧倒される大河。

小次郎からは途轍もない力を感じ取るがその拳は包帯でがっちりと固められている。

すると

小次郎の包帯だらけの手が出血を起こし天秤座の剣を落してしまった。

「つまり・・・こういう事よ」

小次郎の手を見た大河は驚愕した。その手は既にボロボロでとてもじゃないが戦えるような状態ではない。

「ちっと前に無茶しちまってよ・・・こいつが剛刀使いのなれの果てよ」

そう言って痛む手で天秤座の剣を大河に渡す小次郎は背を向けた。

「んじゃあな・・・この道をまっすぐに行けば人里に出れるぜ」

そう言って小次郎はまた里に戻ろうとするが澪に止められてしまった。何がどうなっているか分からない小次郎は呟いた。

「ちょっと・・・嬢ちゃん・・・あっちの方へ行けば出られるんだぜ?」

「それは承知・・・けど・・・あなたにお願いがあります」

「?」

「こいつに剣技を教えてください」

突然の事に小次郎はおろか大河も驚いている。

「ちょっとミヨどういう事だよ!?」

「そうだぜ・・・見ず知らずの俺に指南を受けるって」

大河と小次郎の疑問をもっともだ。すると澪はガマ財布を取り出し大河の目の前で逆さに振った。

中身は空っぽだった。

大河をここに残す理由・・・それは・・・

「路銀が尽きました」

「なぬ!?」

路銀が尽きた事に驚く大河。管理は全部澪に任せっきりにしていた為ショックを隠せない。

だが路銀だけの問題ではなかった。

「下手に予備知識がある剣技を身に付けるより全く分からない剣技を学んだ方があんたの場合は伸びそうだし・・・それに言ったでしょ・・・時間がないって」

澪の言葉に妙に納得する大河。すると小次郎は何かを思い笑って答えた。

「つまり・・・俺がこいつを仕上げておけばいいんだな・・・お前がやる事をやり終えた後のために」

「察してくれてありがとうございます」

澪の考えを悟った小次郎は大河の肩に手をかけ澪に高々と宣言した。

「よっしゃ!こいつは俺が引き受けた!!いやぁ・・・青春だねぇ~」

「へ?」

小次郎の言葉についていけない大河。

「そうですね・・・それじゃ・・・志那虎さんのところには私が行ってきます・・・虎・・・小次郎さんに迷惑はかけないようにね!」

「え!ミヨ~!!」

そう言って澪は大河を小次郎に押し付け風魔の里を離れていくのだった。

その胸に熱い闘志をみなぎらせながら・・・

こうして大河は風魔の小次郎から風魔の剣技の指南を受けることとなったのだった。


一方

風魔の里への谷で空中で静止している霧也は目の前の状況にフラッシュバックを起こしている。

(誰だこの人は・・・知っている・・・知っているぞ)

すると空中に居る男が科学者に宣言した。

「風魔の領域で勝手な真似はさせん・・・ましてや我らが盟友・・・犬神霧也に手を出すとは・・・!!」

男が念じると霧也の身体が地上に舞い降りた。その能力に科学者は叫んだ。

「あひゃははやひゃひゃひゃ!お前・・・サイキックソルジャーか!!興味深い!興味深いよぉぉぉぉぉぉぉ!!」

科学者の様子に男は目を閉じて呟いた。

「そうか・・・お前のような邪悪な物を見過ごすわけにはいかない・・・!!」

男の傷ついた左目から四角い何かが放たれ科学者の身体を覆い、その中に閉じ込めてしまった。

「な!なんだ!?これは!!出られない!!」

科学者はその中から脱出を試みようとする・・・だが・・・

「無駄だ・・・その死鏡からは出られん・・・貴様のような邪悪な者・・・魂ごと消滅させてくれる!!」

科学者を閉じ込めた死鏡に向かい木刀を構える男は・・・

「風魔・・・死鏡剣!!」

木刀を振り下ろし死鏡を粉々に砕いた。

「あが・・が・・・ぎゃ!!」

砕け散った死鏡と共に消滅する科学者。

すると男は木刀を納め霧也の元へ歩み寄った。

「無事か?・・・霧也」

「あ・・・あなたは・・・」

男の事を思い出せない霧也・・・男は全てを悟ったように改めて名乗ることにした。

「そうか・・・あれは本当だったか・・・改めて名乗ろう・・・俺の名は」

「あん・・ちゃん・・・」

「!?」

霧也の言葉に一瞬の驚きを示す男。

「竜魔のあんちゃん!!・・・は!!私は一体何を・・・」

ふいに出て来た竜魔の名前に驚きを隠せない霧也。竜魔の名前が出てきたがそれ以上の事は良くわからない。

すると男こと竜魔も・・・

「焦るな・・・それだけで良い・・・さらばだ!」

何かを確信し霧也に背を向け、竜魔が立ち去ろうとしたその時。霧也が竜魔を止めた。

「何のつもりだ?」

「私を・・・連れて行ってください・・・風魔の里へ!!」

霧也の言葉に強い決意を感じ竜魔は風魔の里へと案内するのだった。

 
 

 
後書き

風魔の里で修行を始めてからはや1ヵ月!俺は剣技のイロハを覚え始め左腕の静養もほぼ終わっていた。

だがそんな時!新たなる闇闘士から黄金のJr.へ挑戦状と澪がさらわれた!澪を救うべく俺は単身、闇闘士の塔へ乗り込んだ!各々の道を進んでいる黄金のJr.は再び揃う事があるのか?そして澪の運命は!

聖闘士星矢Ω 虎座の聖闘士 闇闘士の塔!女闇闘士の挑戦!!

 
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