ヘタリア大帝国
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TURN134 ジブラルタル会戦その七
「相変わらず」
「その貴族達が出て正規軍も動いたのだろう」
「そうだな、ではだ」
「こちらも出る、そしてだ」
「ここでエイリス軍を叩いてか」
「そして勝つ」
エイリス軍の戦力を叩いてだというのだ。
「第二次アシカ作戦を実行に移す時だ」
「そうだな、ではまずはな」
「エイリス軍を迎え撃つ」
まさにそうすると言ってだ、そしてだった。
枢軸軍の主力はすぐに出撃した、だがただ迎え撃つのではなかった。
むしろ先に出た、布陣したのはドーバー即ちパリとロンドンの境にあるまさにその場所に出たのである。
そのドーバーにおいてだ、フランスは前つまりエイリス軍が来るであろう方角を見てそのうえでこう言うのだった。
「ここで戦うってのはな」
「予想してへんかってんな」
「パリ星域の前で布陣すると思ってたよ」
これがフランスの予想だったのだ。
「けれどそれがな」
「ここに布陣したのはなあ」
ベルギーはフランスと一緒に前を見ながら言うのだった。
「東郷さんらしいっていうか」
「奇抜や」
オランダも言う。
「どう戦うか見ものや」
「そうやな、長官さんどうするんやろ」
「それを見せてもらうか」
「そやな」
「俺いつもイギリスとやり合う時はここじゃ戦わないんだよ」
フランスは自分のことから話していた、そうしているというのだ、。
「もっとな」
「ああ、パリでやな」
「引き込んで戦うな」
「それか他の国でな」
トラファルガーでもワーテルローでもだ、それは何故かというと。
「百年戦争の時国内で戦ってダメージ受けたからな」
「あの時あんた国の半分取られてたしな」
「負けっぱなしやったな」
「最後の最後で勝ったからいいだろ」
ベルギーとオランダの容赦ない言葉にも返す。
「別にな」
「けどほんま盛大に負けてたなあんた」
「特にエドワード黒王子に」
エイリスは王族ならば戦場で戦うことが務めだ、それが男であろうとも。ただしエイリスは男なら王位継承権はない。
「果敢に突っ込んでロングレンジ攻撃でな」
「壮絶に負けてたな」
「ああ、その話は出すなよ」
エドワードという名前は、というのだ。
「あとウェリントンとかもな」
「ネルソンさんは子孫の人こっちにおるけれどな」
「どうも」
そのネルソンがフランスにモニターから一礼してくる。
「本当に奇遇ですね」
「だよな、あんたの場合は仕方ないにしてもな」
フランスの敗北の方が多い歴史を思い出すとだっというのだ。
「オーストリアとかそのイギリス絡みで俺は相当負けてるからな」
「フランスさんの勝率は何と暗黒時代の阪神タイガース以下です」
小澤が出て来た、そして日本の野球チームを引き合いに出してきた。
「あの毎年最下位を独走していた頃の阪神と」
「俺野球ははじめたばかりだけれどすげえ嫌な感じの例えなのはわかるからな」
フランスはうんざりとした顔で小澤に返した。
「そんなに弱いか?俺」
「あんたまともな相手に正面からやって勝ったことないやろ」
ベルギーはフランスに今回も容赦のないことを言う。
「そやろ」
「三十年戦争では勝っただろ」
「あの時オーストリアさんもスペイン親分も長い戦争でへとへとやったやん」
「そこを攻めた俺の戦略勝ちなんだよ」
「その後調子に乗った太陽王さんが負けまくって元の木阿弥やったな」
「・・・・・・まあな」
フランスにとってはこれも忌々しい記憶だ、栄華を極めた太陽王が派手に戦争を行いエイリス、オーストリアに負け続けたのだ。
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