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ヘタリア大帝国

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TURN132 一騎打ちその五

「もうやるしかねえよ」
「暗い話やな」
「それでもやるしかねえからな」
「もう戦争せん方がええな」
「ビームとかミサイルじゃなくてコインや札束でやり合う方がいいな」
「それがよおわかったわ」
 彼等は戦争の無意味さも感じていた、しかしその戦争はまだ続く。
 何はともあれシャルロットは家族と会い至福の時を過ごせた。しかもその彼女に思わぬ朗報が届いた、その報はというと。
「私がですか」
「はい、そうです」
 報告するビジーが答える。
「王女がオフランス王国の首相にです」
「議会に選出されたのですか」
「そうです」
 まさにその通りだというのだ。
「王女様以外におられないとのことなので」
「ですが私は」
「首相の器ではないと仰るのですか」
「そうです」
 シャルロットは恐縮する顔で述べる。
「ですからとても」
「しかしです、議会は」
 即ち国民は、というのだ。
「王女を」
「そうなのですか」
「お受けして頂けませんか?」
「しかし」
「宜しいのでは?」
 ここでだ、シャルロットにフランス妹が答えてきた。
「それで」
「私が首相になってもですか」
「私から見ても、そしてお兄様から見られても」
「祖国殿からもですか」
「シャルロット様は首相に相応しい方になられました」
 オフランス王国の、だというのだ。
「ですから」
「だからですか」
「はい、どうか」
 是非にだというのだ。
「首相になって下さい」
「妹殿もそう仰いますか」
「そうです、では」
「それではですね」
「私からも推挙させてもらいます」
 フランス妹は微笑みシャルロットに言った、シャルロットもここに至って決意した。
 そのうえでだ、ビジーに微笑みを向けてこう言ったのだった。
「では僭越ながら」
「有り難きお言葉、それでは」
「オフランス王国首相の大任お受けします」
 こう話してだ、そしてだった。
 オフランス王国は立派な宰相も得た、ただ国家達と王女が戻って来ただけではなかった。そしてそのうえでだった。
 オフランス王国も枢軸諸国に加わった、これで連合国はというと。
 エイリス一国になった、そしてそのエイリスも。
 植民地はない、それにだった。
 イギリスは今の自国の状況を見てだ、深刻な顔でセーラに述べた。
「おい、これはな」
「危機的な状況ですね」
「エイリスはもう後がないとかな」
「そう言う状況ではないですね」
「まずいなんてものじゃねえからな」
 そこまでの危機だというのだ、今のエイリスが置かれている状況は。
「ナポレオン戦争とか前の大戦の時以上だよ」
「確かに、このままでは」
「負けるぜ」
 遂にだ、イギリスはこの言葉を出した。
「本当にな」
「そうですね、どうしましょうか」
「少し待ってくれるか」
 ここでだ、イギリスはこうセーラに告げた。 
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