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魔法少女リリカルなのは~過去を捨て今を生きる者~

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ストライカーズ編!
  人間やめてる

 
前書き
そういえば少し前に芸能人のベッ○ーが三十路になったんですよね。
絶対年齢詐欺だろ。
まあ年齢詐欺ならコレのアリシアはもっと詐欺ってますけど。
ただそれだけ。

それではっ
 

 
私の目が覚めたのは翌日のお昼頃。
怪我はあったけど重症という程ではなかったため、明日にでも退院できると言われた。
それは私だけでなく慎吾もらしい。
でも、中には意識を取り戻していない人も多くいるらしい。
今現在、知っている人ならばリイン、ザフィーラ、ヴァイス、そしておにぃ。
リインはヴィータを守るために自分が多く怪我をしてしまったらしい。
ザフィーラはシャマルの盾となって。
ヴァイスは隊舎にいた人たちを守るために。
おにぃは連れ去られるヴィヴィオを守るため・・・と思われているが、多分違う。
戦っている時に秋良と春香が言っていた。
おにぃの怪我は完治していない、と。
多分再発したんだろうと私は思っている。

「あーもう、すっごいムカつく」

ベッドの上をゴロゴロしながら呟く。
それを聞いていた隣の慎吾がはぁと、ため息をついた。

「それ、もう二十四回目だぞ」
「え、なに数えてるの・・・?」
「本気で引くのやめてくんない!?」

ちなみにここまでの流れは今ので十八回目。
代わり映えしなくてつまんなーい。
そこまで大きくないベッドの上でぐーっと伸びをする。
そして怪我が痛んで急遽中止。

「・・・つまんない」

「うるさいぞー。そんなにつまんねーなら陽龍やフォワードたちの様子でも見に行ったらどうなんだよ」

ベッドで横になって小説を・・・いや、漫画を読みながら言う。
十九歳にもなって漫画とか・・・とは言わない。
だって私も小説より漫画派だから☆

「おにぃにはフェイトがついてるし、フォワードには仲間がいる。私が行っても邪魔になるだけジ○ン・キルシュ○イン!」
「ドヤ顔をしている気がした」

なぜバレたし。

「慎吾ー、駆逐の漫画かミスディレの漫画、どっちかないー?」
「魔法少女リリカルなのはシリーズの漫画だったら全巻ある」
「アウトォォォォォォオオオォォォオオォォォッッ!!」

そのあと看護婦さんに怒られたので適当にワンパ○マン借りて読んでましたとさ。
あと一言注意。
ワン○ンマン=アン○ンマンではありません。


翌日、私と慎吾は無事に退院し、仕事に復帰した。
まあ、復帰したからといってすることはデスクワークや六課のメンバーのデバイスの調子をみたりする程度なのだが。
本来はこの仕事はメカニックの人達がするのだが、何やら人手が足りないらしい。
戦力多くするのもいいけど、脳筋だけじゃ仕事は捗らないと(はやて)に言ってやりたい。

「っと、これで終了。慎吾、微調整ヨロ」

私は調整していたデバイスを慎吾に渡し、椅子に座ってぐるぐると回る。
あー、なんか気持ち悪いー。
すぐ横でならやるなよとかいう声が聞こえた気がしなくもないけど気にしなーい。
あ、こっそり持ってきてた極細ポ○キー食べよ。

「先に言うけどあげないよ?」
「大丈夫、俺トッポ派だから」

速報。慎吾は裏切り者。
椅子の上で体育座りをしながらポッ○ーをサクサク貪る。
六課の制服スカートだけど気にしない。
ポッキ○のくせにポキッって音があまりしないけど気にしない。
あれ、だったらトッ○ってトポッて音がするのかな?
しないよね。
さっきコッチ見ようとしてた慎吾が思いっきり目をそらした気もするけど、気のせいだよね。

「・・・美愛、行儀悪い」
「ふぉんふぁふぉふぉふぁふぃふぉー」

訳 そんなことないよー。
また暇になったから○ッキー加えながらぐるぐるする。
気持ち悪くなったから停止。

「さて、微調整も終了。あとなにか頼まれてたっけ?」

コッチを見ずに言う。
慎吾こそ行儀わるーい。

「ふぉふふぃふぃふぁふぇふぇふぁふぁっふぁふぉふぉふぉふ」

訳 特に言われてなかったと思う。

「何言ってんのかわかんねぇよ・・・。しかし、ならすることなしで暇だなー」

なんだかんだ言いながら理解している慎吾って凄いと思う。

「んぐ。なら私たち以上に暇そうな人のとこに行ってみよっか」

食べ終えたポ○キーのゴミを捨て、私たちは部屋を出た。
あ。
そういえば精密機械弄ってるとこで飲食ってダメじゃね?


あのあとゴミ箱に捨てたゴミを回収し、廊下にあるゴミ箱に捨て直してから病院に行く。
昨日も今日も、結局行っていないなーとか考えながら廊下を歩いていると、自販機近くにエリオとキャロを発見。

「なにやってんのー?」

背後からそーっと近づいて話しかけると、二人は悲鳴を上げて距離をとる。
少しだけ傷ついた。
背後から聞こえる自業自得だ、という言葉にもちょっと傷ついたから脇腹チョップ。
ぐぇっという声が聞こえてちょっとスッキリ。

「あ、ああ、美愛さんと慎吾さん」
「ちょっと温かいものを買いに来たんです」

エリオとキャロが言う。
その場にスバルとティアナがいないし、たぶん二人に上げるものだろう。
あとスバルが暴走したって話も聞いたし、ふたりっきりにしてあげたんだろうと推測する。

「あれ、二人ってスバルのこと知ってたっけ?」

慎吾が空気を読まずに尋ねる。

「ついさっきご本人から聞きました。スバルさんのこと」

私も六課に入るときに聞いたのだが、スバルは普通の人間ではない。
そもそも、人間なのか判断が付きにくい立場。
スバルとギンガの母親であるクイントさんの遺伝子から生まれたクローン。
そしてその身体に埋め込まれた機械。
いくら友達だからといっても、なかなか言いにくいことだった。

「そろそろ僕たちは病室に戻りますね」

エリオとキャロは飲み物を持って廊下を歩いて行った。

「いい子達だね、ほんと」

つい口を出た言葉。
それぞれ重い過去を背負っていながら、仲間を思いやる心を持っている優しい子供たち。
スバルはさっきも言ったこと。
ティアナはお兄さんのこと。
エリオは自分がクローンだということ。
キャロは強すぎる竜たちを恐れられ、村を追い出されていること。
四人はしっかりと受け止め、前へと進もうとしている。
それは隣にいる慎吾も同じ。
六課にくるよりも前、本人から聞いた。慎吾には前世の記憶があることを。

そこでたくさんの人を殺したことを。
一年生のときに思いだし、その上でずっと笑っていたことを、私は聞いていた。
実は人を殺したことがあるだなんて、普通は言えない。
なのに慎吾は話してくれた。
嫌われることを覚悟して教えてくれた。
結果として私は嫌いになんてならなかったけどね。
むしろ私は・・・。

「だな。・・・さて、俺らも行くか」

慎吾の言葉で我に返り、さっきまで考えていたことを心の奥底にしまいこんで歩き始めた。


歩き始めて数分、目的の部屋についた。
私は重い扉を開けて中に入る。
そこにはベッドの上で眠っているおにぃの姿・・・がなかった。
そこにあったのは寝っころがりながら何かのモニターをみているおにぃの姿があった。

「「ハアァァァァアアァァァァ!?」」
「うるさっ!・・・て、美愛と慎吾?なら納得」
「しないでよ!なんで起きてんの!?わけわかんない、不死身かッ!!」

相変わらず規格外すぎる我が双子の兄。
実は人間やめてると思う。

「失礼な。しっかり人間だ」

ため息をついてやれやれだぜ、と首を振るが、はっきり言ってマジなにやってんの?

<ミアミア、とりあえず中に入ったら?シンゴもね>

ムカつくことにヒカリに諭された。
とても不愉快です。
 
 

 
後書き
次回は少し巻戻しつつの陽龍視点です。眠いです。
そんなわけで終了お疲れ様でしたー☆

それではっ
 
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