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アイドルマスター ~世界を渡る少女~

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スタートに立つためには

 
前書き
次回は2,5話を予定しています。ではどうぞ! 

 
・・・プロデューサーが765プロに入ってからしばらくが経ちました。そんなある日、私はオーディション帰りにプロデューサーと伊織ちゃん、やよいちゃん、亜美真美ちゃんと一緒に事務所に来ました。



「まったく冗談じゃないわ。なんなのあの役?この伊織ちゃんに全然そぐわないじゃない!」

「まぁまぁ伊織ちゃん・・・うぇ!?」

事務所に入ったらどんよりとした空気。

「はい・・・はい・・・ではまたの機会に、よろしくお願いします・・・」

そう言って小鳥さんは受話器を置く。

「お、音無さん・・・?もしかしてまたオーディションは・・・」

「ええ・・・全滅です・・・!」

「「「・・・」」」

一同沈黙。

「今月に入ってからだーれもいーっこもオーディションに通ってないんですよぉ!」

小鳥さんが涙目になりながらそう言うと・・・

「もう、納得できないわ!なんでこの伊織ちゃんが落とされなきゃいけないわけ?」

「仕方ないだろ?向こうが決める事なんだから」

「ふん、審査員に見る目がないのよ。それかあんたが疫病神か、どっちかね」

「な・・・人のせいにするなよ・・・」

「そうだよ伊織ちゃん。確かにまだプロデューサーはまだ一つもお仕事取れてないけど・・・言い過ぎだよ?」

「レナっち、それ追い討ちだよ」

「むしろ止めだね。・・・そんなことより兄ちゃん。亜美たちもっとテレビに出たいよぉ」

「そ、そうだよな・・・」

「今月もお仕事がなかったら来月の給食費がピンチですー!」

「うっ・・・そうだよな・・・確かにこのままじゃやばい・・・とは言うものの・・・そもそもなんでこんなに落とされるんだ?」

「えっとですね・・・私、心当たりある気が・・・」

「え?」

「あの、プロデューサーさん・・・」

小鳥さんが用意したのは・・・沢山の写真。




「こ、これが宣材・・・」

「なになに?兄ちゃん選択するの?」

「じゃなくて・・・これ、宣材写真だよ」

「あ、なーんだ」

プロデューサーが見たのは猿の着ぐるみを来た亜美真美ちゃん。

「・・・にしても、どうしてみんなこんな感じなんだ?」

「なによ、社長が個性的にアピールしていこうって言ったからじゃないの」

「え?」

ちなみに、私の写真は・・・逆立ちしていた。

「(え、なんで?)」

・・・なんでこんなポーズにしたんだろう・・・そんな時、事務所の扉が叩かれた。

「ごめーん!ドア開けてー!」


「律子ちゃんだ。はーい!」

私がドアを開くと・・・沢山の衣装が合った。黄緑と黄色と白が綺麗な服・・・

「ねぇ律っちゃん、これってもしかして・・・!」

「ふふ・・・そうよ、お待ちかねのお揃いのステージ衣装です!」

「「いやったー!」」

亜美真美ちゃんが喜ぶ。

「ふふん、奮発したんだから。・・・ま、お陰で我が765プロの金庫はすっからかん・・・」

「律子!」


「・・・何?」

律子ちゃんが振り向くとそこには必死に拝むプロデューサーと小鳥さん。・・・・・・数分後・・・









「無理ですよ!あの衣装にいくらかかったと・・・」

「そこは娘のお見合い写真を作り直す気持ちでさぁ・・・」

「娘って!私、そんな年じゃありません」


・・・ここで皆も律子ちゃんを説得する。当然私もその輪の中だ。・・・最後は小鳥さんの一言・・・先行投資の言葉で律子ちゃんの目にお金が浮かび・・・

「・・・よし!じゃあいっちょやりましょうか!」

『やったぁ!』

「私、皆に連絡するね!」

私は携帯を取り出して・・・確か千早ちゃん、春香ちゃん、貴音ちゃんはオーディションだから・・・メールにして・・・真ちゃん達も確かレッスンだけど・・・今休憩時間かな?

プルルルル

『はい、もしもし』

「あ、真ちゃん?玲奈だよ」

『どうしたの?急に・・・』

「うーんとね、宣材写真を取り直すんだって。今プロデューサーは手配をしてるから私が連絡したんだよ」

『そうなんだ!じゃあ雪歩達にも伝えるよ!』

「あ、うん。お願いね、真ちゃん」

『うん。それじゃ、また後で』

「うん、バイバイ」





・・・数時間後。




「うっわぁ、可愛いなぁ。あぁでも、ボク的にはもっとフリフリしててもよかったかも」

衣装を見た真ちゃんの感想に美希ちゃんが反対する。

「えー?ミキ、真クンはもっとカッコイイのが似合うと思うなぁ」

「えぇ・・・」

「うんうん」

「もう雪歩までぇ・・・」

「じゃあ交換しようよ真ちゃぁん・・・」

「玲奈は逆に可愛いのが似合うの」

「えぇ・・・」

「うんうん」

「雪歩ちゃんまで・・・」

「「はぁ・・・」」

私と真ちゃんはガックリと肩を落とした。・・・そんな時

「ステーキ!」



「?」



覗き込むと美希ちゃん以外の中学生組が何かを話していた。

「伊織ちゃんたち、何話してるの?」

それに答えたのは亜美ちゃんだ。

「んっふっふ~・・・レナっちもこの個性組に入りたいのかい?」

「はっ?」

「伊織ちゃんがトップアイドルには個性が必要だって」

やよいちゃんがそう言ったので私は言う。

「あはは、伊織ちゃんにはツンデレっていう立派なこせい゛っ!?」

スリッパが飛んできて顔面に当たる。

「誰がツンデレよ!」

「伊織ちゃん・・・アイドルの顔は狙っちゃダメだよ・・・」


「ま、とにかく当日を楽しみにしてなさい。にひひっ♪」

「?」


































数日後・・・

「うわぁ・・・」

「い、伊織?」


「なによ?」


「何事だ、これは・・・?」

「見れば解るでしょ?」

なんか・・・映画とかの貴婦人みたいな服が沢山・・・あれ?

「い、伊織ちゃん?これ・・・」

「さぁ?どっかの遊園地のマスコットらしいわ。ボン太君だとかミッ・・・」

「それ以上言ったら夢の国にご招待されるからやめようね」

夢の国ってどこだよって話だよね。

「うわぁ、すごい!

着替え終わったのはあずささんだ。薄紫色のドレスを着て・・・何と言うか、色気たっぷりだった。

「綺麗だなぁ・・・それに比べて・・・」

なんと私の子供っぽさ。お世辞にもナイスボディと言えないスタイル・・・

「・・・伊織ちゃん!」

「な、なによ?」

「私も仲間に入れて!私も個性が欲しいよぅ!」



「玲奈・・・えぇ!やよい!亜美!真美!私たちに足りない物がわかったわ!それは・・・大人の色気よ!」

「ポンキュッポンって奴だよね!」

「「ポンキュッポン?」」

私とやよいちゃんが首を傾げると・・・

「ポン!」

っと胸の前で手を開き、

「キュッ!」

手を腰に滑らせて・・・

「ポォン!」

・・・最後にお尻を突き出した。

「「だよ、やよいっち、レナっち」」



「う、うん・・・?そうだね・・・」

「貴音ちゃんみたいな感じ・・・ってことなのかな」

「とにかく!あずさに負けないように私たちだってやるわよ!」

「オッケー!」

私たちは手を合わせる。

「カモーン・・・」

『フェロモーン!』

挿入歌『私はアイドル』



「いい?まずはこのキラキラメイクから行くわよ」

「ま、眩しいよぉ」
「伊織ちゃんのオデコみたいったぁ!?」

スパァン!

「アンタは一言余計なのよ!・・・まずアンタで試してやるわ!」

「うぇ!?ちょ・・・にゃあああ!?」



「ごめん、ちょっとそこにボクの青いブラ・・・シが・・・」


真ちゃんと雪歩ちゃんが来た・・・と思ったら扉を閉められた。・・・見捨てられた・・・




「お次はバストアップだね!」


「・・・パットじゃなくてボール?これ」



「あれぇ?私のカーラーどこぉ?」

春香ちゃんが外で何かを探してるみたいだけど・・・









「そして服も豪華に!」

「うっうー!お姫様みたいですー!」

「レナっち、こういう服嫌いじゃないっけ?」

「今回は耐えるよ・・・!色気欲しいもん・・・!」


「そしてチラリズム!さぁやよい、思いっきりやりなさい!」

「う、うん!」

ハサミでチョキチョキ切っていく。・・・そんなことを繰り返し・・・


「お待たせしましたぁ!」



そんな感じでポーズをバシッと決めたのだが・・・


「・・・」

周りの空気が凍えたのが分かる。正直私も・・・途中から“間違ってないかな”とは思ってました、はい。

「あらん?刺激が強すぎたかしら?」

「うーん、兄ちゃんたちの気持ちも分かるよぉ」


「・・・お前たち、何考えてるんだ?」


『え?』

「早く着替えてこい、遊んでるんじゃないんだぞ?」

「ん・・・あ・・・な・・・ちょっとぉ!何か問題ある、ひゃあっ!?」

「「いおりん!?」」

伊織ちゃんがドレスを自ら踏んでしまい、バランスを崩す。更に亜美真美ちゃんの胸から溢れたボールが足元に散らばり・・・

ぐにゅ

「ひゃっ!?」

「わぁぁ!?」



私とやよいちゃんはそれを踏んでバランスが崩れ、私は背中から・・・転ん・・・

「(・・・でたまるかぁっ!!)」

思いっきり体を逸らし、両手を地面につける。そのままの勢いで一回・・・転・・・!?

「(あれっ!?)」

着ていたドレスのせいでバランスが安定せず、変な勢いがついて・・・

ガッチャーーン!!

「にゃああああ!?」

・・・伊織ちゃんが持ってきた衣装の束に突っ込んだ。

「やよい、玲奈、大丈夫か?」


「真っ暗です~~・・・!」

「きゅうう・・・」

ダンボールに填まって顔に熊の着ぐるみがついたやよいちゃんと目を回す私がそこにいました~~~~~~~~











































・・・さて、反省会です。プロデューサーにも事情を話し、個性について一緒に考えることになりました。


「あれ?みんなどうかしたの?」


・・・と、そこにお洒落な服を着た美希ちゃんがやって来た。美希ちゃんのセンスは“今時の女の子”って感じがします。

「なんか凄い服だね~。ねぇデコちゃん」

「デコちゃん言うなっ!」

「デコちゃんその服で取るの?ミキね、それぜーんぜん似合ってないって思うな」


「っ・・・ち、違うわよ!そんな訳ないでしょ!」

「ふーん・・・」

「美希ー、準備してー」

「行ってくるの!」



美希ちゃんがカメラさんの前に立つ。

「じゃあ行きまーす」

「あ、ねぇねぇカメラマンさん!」

「ん?」

「ミキね、色んなポーズいーっぱい決めるから、ぱしゃぱしゃってリズムで取ってね」


「あ・・・あ、あぁ・・・じゃあ行きまーす」



美希ちゃんが取るポーズは全部様になっていて、リズムもよくて・・・なんだかノッてしまいそうな撮影です。カメラさんも色々試したくなってるみたい。美希ちゃんの個性は、あのマイペースなところかな。普段はマイナスになっちゃう時もあるけど、ああやって自分のペースに周りも巻き込んで空気を上手くしちゃう時もある。

「あ、次は春香さんです!」

「よろしくお願いします!」

「お、元気でいいね!」

「はい!」

春香ちゃんの個性はやっぱり絵に書いたような明るさ・・・

「はい、じゃあもう一枚」

「はいっ、た、た、わぁ!?・・・いたた・・・あ、す、すみま(カシャ!)ふぇ?」


「いいよ、君面白いねぇ」


・・・そこにドジっ子も追加で行きましょう。春香ちゃんが転ぶと周りも笑いがあるなぁ・・・

「よろしくお願いしまーす!」

「キター!まこちん!」

「765プロのハンサム担当!」

「ふんっ・・・」

「それじゃ、行きまーす」

「・・・ハイッ!」

「はぅ・・・!」

真ちゃんの爽やかスマイルに・・・カメラさんの隣のアシスタントさんがやられた。

「まぁ、真からそれ取ったら何も残らないわよねぇ」

「伊織ちゃん、それは酷いよ・・・」

「じゃあアンタは何か思いつく?」

「・・・・・・真ちゃん、ごめん・・・」

「ほら見なさい」

魅力はあるけど・・・私では説得力が出せないよ・・・

「よろしくお願い致します」

「貴音ちゃんだ!やっぱり綺麗だなぁ」

「お姫ちんはぶれませんなぁ」

「じゃあ・・・」

「しばしお待ちを・・・」


「え?」

すると貴音ちゃんはいきなり両手を上げて・・・

「・・・決まっていますか?」


・・・そう聞いた。

「ぶれないわー・・・」

貴音ちゃんは何よりも“面妖”って言葉が似合うと思います。

「・・・はい、もう一枚」

「は、はぃぃ・・・」

雪歩ちゃんはみんなと違って大きいポーズを取ったりしないけど・・・




「雪歩ちゃんはああいう大人しいポーズが凄い似合うよね」

私の言葉に真美ちゃんと伊織ちゃんが返す。

「そだねー、ゆきぴょんはお姫様みたいだもんね。白雪姫とか!ゆきぴょんだけに!」

「はいはい。・・・ていうか、大胆なポーズを雪歩が取ったらそれはそれで変でしょ」

「・・・見てみたいかも、それ」



雪歩ちゃんの個性は“儚さ”・・・かな。まるで空から降ってくる一粒の雪のように、すぐ消えてしまいそうな・・・

「(・・・って、なんか詩みたいになっちゃった)」




似合わないことを考えたなぁ、自分で自分を笑う。

「・・・多分みんな、自分に合うやり方がそれぞれあるんじゃないかな」

『・・・』


自分に合うやり方か・・・


「へへっ、とぉ!」

なんて考えてたら響ちゃんの撮影が始まっていた。

「ギュッ、ギュッ」

「ん?なんだ、ハム蔵?」

「ギュッ、ギュッ、ギュギュッギュ」



「うんうん・・・カメラマンさん、自分たち、もう少し右からの方がいい感じだぞ」


「え・・・あぁ、ホントだ」



・・・なんで動物の言葉が解るんだろう・・・誰もツッコまないけど。



「ねぇねぇ兄ちゃん。亜美も、真美のチョーイケテるアングル知ってるよ」

「へぇ、そうなのか」

「あぁー!そんなの真美だって!亜美のはねー、こっちからこうっしょー」


「真美はぁ、こっちからこうでー・・・」


「・・・じゃあそれで取ればいいじゃないんか?」

「「え?」」

「そっか!二人のいい所」

「アンタ達が一番知ってるかもね」

「確かにねー」

「「そっか・・・だよね!!」」


そう言うと二人はプロデューサーに一言行ってから撮影の準備に向かった。

「いいわよね・・・響も亜美たちも・・・」

「ん?」

伊織ちゃんが少し狼狽えてから怒る。

「べ、別に・・・あ、ああいうの、ちょっと羨ましいって思ったの!いけないわけ!?」


「い、いや・・・まぁそりゃ、あいつらずっと一緒にいるからなぁ。お互いのことはよく見えてるだろうし」


「そうよ。どっかのプロデューサーよりはよっぽど便りになるわよね」

「っぐ・・・」

「あ、伊織ちゃん、シャルルは?」

やよいちゃんが聞く。シャルル・・・伊織ちゃんがよく抱き抱えてるウサちゃんのぬいぐるみ。

「そうだよ伊織ちゃん。シャルルならずーっと一緒だったじゃん!」


「あ・・・」

「そう言えば確かに、何時も持ってたよな。そういう物こそ、なにかヒントになるのかもしれないな。今日はシャルルは留守番なのか?」

プロデューサーが言うと伊織ちゃんはシャルルを手に持った。

「・・・そうよ。ちょっと留守番してただけよ」

「よっし!伊織ちゃんはシャルルと取るので決まり!やよいちゃんと私は・・・どうしよう」


「ど、どうしましょう・・・」

私たちは更衣室前で悩む。

「やよいー、どうするか決めた?」

律子ちゃんが言うが・・・やよいちゃんは私服に着替えただけだ。

「どうしたの?」

「服が同じだと、あんまり代わり映えしなくてダメかなーって」

「まぁ、やよいちゃんその服じゃ嫌なの?」

あずささんが聞くとやよいちゃんは首を振る。

「そんな嫌なんて!・・・これ、お母さんがアップリケ付けてくれたお気に入りで・・・」


「あら、だったらいいんじゃないかしら?」

「え?」

「写真はお気に入りの服で撮る方が楽しいわよ。それにそのパーカーのオレンジ色、やよいちゃんにとっても似合ってるって思うんだけどなぁ」


「似合ってますか?・・・うっうー!嬉しいです!」


「んー・・・」

「玲奈、後はあなただけよ」

「そうだぞ?早く決めないと・・・」

「いやー・・・“私”をどう見せたらいいのかなって・・・二人はなんかある?」

同い年の千早ちゃんと響ちゃんに聞いてみる。

「・・・正直、私にはわからないわ」

「自分もそんなに難しく考えてないし・・・」

「そっかぁ・・・」

「ごめんなさい、力になれなくて」

「ううん、いいよ。千早ちゃんはどんな感じで撮ったの?」

「それが・・・殆ど無表情で・・・周りはそれでいいと言ってたけれど・・・」

「でもいいんじゃないか?千早らしくてさ」

「らしい・・・か。私らしいってなんだろ・・・」

「変に難しく考える必要はないんじゃない?」

「伊織ちゃん・・・」

「アンタ、気になったらとことん追求するのが趣味なんでしょ?だったら追求すればいいじゃない。自分らしさってのをね」

「いきなり言われても・・・」

「じゃあ誰かの真似でいいんじゃない?それで一番しっくり来たのからアレンジして自己流にすれば・・・それも“らしさ”になるじゃない」


「なるほど・・・うん、分かった。やってみるよ!・・・あ、でも雪歩ちゃんや貴音ちゃん方面はパスの方向でね!」


私がモデルにするのは・・・春香ちゃんややよいちゃんの元気さ、真ちゃんや美希ちゃんが持つ色んなカッコよさ。亜美真美ちゃんみたいな楽しさ!


「よーし!“私”を追求するぞー!」



「玲奈ー、準備しなさーい」


「はーい!今いきます、律子ちゃん!」

そんな感じで撮影は終了して・・・夜になって・・・



「伊織ちゃんや真美ちゃんの可愛く撮れてるね!」

「この伊織ちゃんが被写体なんだから当然じゃない!」

「真美めっちゃイケてるっしょー?レナっちもイケイケだけどね」

事務所に写真が届き、みんなでワイワイと話している。社長の友人でよく事務所に来る善澤さんも褒めてくれた。・・・そんな中、私は自分の写真を持ってソファーに寝っ転がる。

「・・・これが、今の私か」


笑顔でVサインをする私の姿。・・・数年前であり得なかった姿。・・・私は、これからどうなるんだろう。昨日までどうしてたんだろう。ふとそんな考えに至ったが・・・笑って首を振る。

ED『ポジティブ!』


「“悩んでも仕方ない・・・ま、そんな時もあるさ、明日は違うさ”・・・か」

でも・・・私は・・・仮面をつけていた。今の私じゃない、もう一人の私・・・私はふと、“この世界に来る前”の私を思い出していた・・・

 
 

 
後書き
第一回、アイドルマスター解説!

玲奈
「いぇーい!」

では最初に説明するのは『THE IDOLM@STER』です。これは2005年に稼働した最初のアイマスです。ゲームセンターに配置されたアーケード用シュミレーションゲームですね。現在のファンからは通称“アケマス”と呼ばれています。流れとしてはプレイヤーが新米プロデューサーとなり、アイドル候補生九人の中から一~三人選び、プロデュースしていく・・・といった感じです。

玲奈
「ふむふむ・・・」
アイドルは様々な楽曲、衣装を着せたり歌わせたりすることができ、ネットワーク機能があるので全国ランキングもありました。しかもアイドルとの会話はフルボイス、しかも当時にしてはまだ珍しい3Dキャラでのフルボイスでした。

玲奈
「あれ?アイドルって律子ちゃん入れて十三人でしたよね?九人?」

当時の予定では美希を覗く全員がプロデュース出来る予定でしたが、様々な事情から響と貴音が没になり、真美と亜美と“二人で一人”のカウントになりました。さてさて、次はゲームの内容です。もっぱらやることはレッスンをして能力を上げたり、コミュニケーションを行なって“思い出”というものを集めたりして・・・オーディションを受けて合格してファン人数を増やし、アイドルランクを高めていく・・・といった感じです。また、プロデュース期間というものが設定されており、それ以内に規定アイドルランクに達しない、もしくは一定期間プロデュースするとそのユニットは活動停止・・・引退コンサートを行います。それによってEDやプロデューサーランクなど色々なモノが代わりますが・・・

玲奈
「なんか難しいなぁ・・・」


他にもアイドルのパラメータやテンションなどもありますが・・・ここはスルーで。ここはアイマス全てに関係してくるステータスについて説明して最後にしましょう。


玲奈
「ステータス?」

“ボーカル”“ビジュアル”“ダンス”の三つですね。これらはレッスンだけでなく、衣装や装飾品・・・更には歌の種類でも底上げすることが出来ます。アイドル達にも得意不得意があり、如月千早は初期ボーカルが最高値にあったり、水瀬伊織はビジュアルが高かったりします。ここも配慮するのがプロデューサーの務めでしょう。さて、次回ももっと解説していきたいと思います。

玲奈
「文字制限の都合ですね・・・では、また次回もよろしくお願いします!」

 
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