混沌の魔術師と天空の巫女
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第6章 無限時計編
破壊の歯車
「そう、いかにも。我らは新生六魔将軍。」
髪と唇が黒い男がそう言う。
「お前、ミッドナイトか!!」
ナツさんがそう言う。奴の名前はミッドナイトか・・・!
「その名は遠い過去のモノ。ブレイン2世と記憶して貰おうか。」
ミッドナイトはそう言う。
「何が2世だ!のこのこと出てきやがって・・・どういうつもりだ!!!」
「・・・我が祈りはただ1つ。父の意志を果たす事。
形ある物全て破壊されるべし・・・」
「まだそんな寝言を言っているのか・・・!」
「ふ・・・レギオン隊よ、妖精の尻尾よ。お前達の役目は終わった。」
ミッドナイトがそう言った後、無限時計から緑色のオーラの様なものが現れた。
時計の部品の一部に「六マ」という文字が現れたのだった。
「何じゃアレは!?」
「ダン!渡してはならん!!」
「合点承知ぜよ!!」
レギオン隊が時計を取り戻そうとしていた。
「冗談じゃねえ!!それはこっちのセリフだ!!!」
ナツさんがそう言い、奴等の元へ走り出した。レギオン隊もだった。
「邪魔すんな!!」
ダンがそう言う。
「蛆共が、群がりおって。」
ミッドナイトは腕を上げ、紫色の魔法陣が出現し、
黒と緑色の不気味なモノをナツさん達に向かって放った。
「(この感じ・・・闇か・・・!!)」
俺はミッドナイトの出した魔法が闇の魔法である事を知り、俺がそれを食べようとしたが、
「そんなモノ、跳ね返してやるぜよ!!!」
ダンが魔法の盾で跳ね返そうとした。
ドドドン・・・ギィウ!!
「!?」
ドォーーーーン!!!
「どわぁー!!」
「何!?」
「あのシールドで跳ね返せないなんて!?」
俺とココさんは魔法の盾が跳ね返せなかった事に驚く。
「どわぁ~!!ルーシィ!!信じられんじゃあ!!!」
ダンはそう言い、ルーシィさんの足にしがみついたのだった。
「ドサクサにまぎれてしがみつくなぁー!!!」
ルーシィさんは怒鳴って言う。
「君は下がれ!」
「何!!!」
「いかなる魔法も私の前では・・・」
ドォー!
「!?」
ドドドドドドン!!!
「「うわぁ!!!」」
2人はもろに攻撃をくらった。
「魔法の無効化はどうしたんだ!?」
「今のは・・・」
「にょほぉ~ん!バイロさんの魔法が及ぶ範囲を屈折させて同時にアターーーーック!!
さっすがブレイン様!!!!」
「屈折!?」
俺は驚く。
「ミッドナイトの魔法は攻撃などを屈折させるリフレクターだ!!!」
エルザさんがそう言う。
「成程・・・それに、さっきから禍々しい魔力が感じるぜ!!!」
「私も感じるよ!」
「ええ。途方にもなく禍々しい魔力・・・・・・。」
俺の言葉にウェンディとシャルルがそう言う。
「無限時計は魔導士が己の刻印を刻む事により、所有者を確定する。」
ミッドナイトはそう言い、一瞬で無限時計の上に座っていた。
「よって今この瞬間、かの時計は我らの所有物となった。」
ミッドナイトの言葉と同時に『ゴーン』っと時計が鳴りだした。
「良き音色な事。」
エンジェルがそう言う。
「っ!!」
「ちょっと!!いきなり出て来て、横取りなんて卑怯じゃない!!」
ルーシィさんがそう言う。
「聞える、テメエ等の憤りが・・・。混乱しているな。」
「ふふ、笑えぬ。」
「我ら闇の者には、触れる事さえも許されぬこの時計。
故にお前達に集めさせた!」
「てな訳ででございました!!!」
奴等はそう言う。
「っ、おのれ・・・!」
「利用、されてた・・・。そんな・・・・・・それじゃあ、お父さんは一体・・・
何のために・・・?」
ルーシィさんは戸惑っていた。
「何だか背中がぞくぞくする。怖いよあいつ等!」
ハッピーがそう言う。
「奴等から感じる魔力・・・」
「以前とはケタが違うな。」
7年も経てばそうなるでしょうね・・・。
「知った事か!!」
「俺らの手の中で踊れた事、光栄に思え。」
「やかましい!!!」
ナツさんは火竜の咆哮を奴等に向かって、放った。しかし・・・!
シュン!ギュィン、ドーーーーーーン!!
ローブで身を包んでいる男がナツさんの炎を防いだのだった。
「ナツの炎が散らされた!?」
「あれは・・・」
「風の魔法!?」
「風・・・そんな穏やかなモノではない。嵐だ、嵐が来る。」
ローブで身を包んでいる男はそう言う。
「ねえ、あの顔、あの声・・・もしかして・・・!」
「お前は・・・!」
「あ、ご明察ぅ~!あの方は元鉄の森・・・
エリゴール様に確・定・だぁ!!!!」
「俺の名はグリムリーパーだ。」
「エリゴール!?」
「こいつが!!?」
「お前・・・その姿・・・!」
「知っているんですか?」
俺はナツさん達に尋ねた。
「前に戦った事があんだよ!」
ナツさんがそう言う。
「人って変わるものだね・・・。」
ハッピーがそう言う。前は違う姿だったのか?
「何でもいい!ぶん殴ってやるから、降りてきやがれ!!!」
ナツさんが怒鳴って言う。
「・・・ん?」
「どうかしたの、コブラ?」
「聞える・・・この時計を破壊しようとしているモノの音が・・・・・・!」
「何・・・?」
「奴が持っている!」
コブラは俺の方を見て来た。
「まさか・・・」
俺はリュックからある物を取り出した。
「コージ・・・それって・・・」
「お兄ちゃんが見つけた、歯車・・・?」
そう、さっきからカタカタと音が鳴っている歯車だった。
「破壊の歯車・・・!!!」
「!?」
ミッドナイトは、あの歯車を見てそう言った。
「何だと・・・!」
「マズイですねぇ~!!!」
「(これがマズイ・・・!?)」
新生六魔将軍達はこの歯車について何かを知っている様だ。
「コブラ!レーサー!!グリムリーパー!!!」
ミッドナイトは3人の名前を言う。そして・・・
「歯車を破壊せよ!!!」
「何!?」
ミッドナイトの言葉に俺は驚く。
「ああ。」
「任せろ。」
「了解。」
3人は俺の方へ来ようとしていた。
「コージの所へ来る!迎え撃つぞ!!!」
「「っしゃぁー!!」」
「邪魔だ。」
シュン!ドン、ガン!!!
「「「ぐわぁ!!」」」
「ナツ!!」
「グレイさん!!エルザさん!!」
「何だ今の!?コージ並に速いよ!!!」
ルーシィさんとウェンディはナツさん達の名前を言い、
ハッピーは攻撃してきた奴の速さを見て驚く。
さらに奴は近くにいたジュビアさんとリオンさんもつぶした!
「くそ!!!」
俺は高速で移動し、奴に向かって行った。
シュン!!
「おっと!!」
俺は奴の攻撃をかわした。
「速い・・・・・・許せぬ・・・・・・。」
「何・・・?」
「俺より速い奴は許さん!!!」
「何の!!」
俺と奴のスピード勝負が始まる!
「何だ今の!?」
「まるで別人だな、スピードもパワーも。スロウの魔法は?」
「使われた感じはねえなぁ。」
「まるで獣だ・・・獲物を狙う野獣だ!」
エルザとグレイはレーサーを見て、そう言った。
「どういう事なの?」
ミントが2人に尋ねた。
「アイツの魔法は一定範囲内の生物の体感速度を下げる魔法だ。
かけられた奴らから見ると、アイツは高速に移動しるように見えるんだ!」
「だが、今回は違うようだな。」
「ああ。」
「よう。」
「「!!」」
「久しいな、天空の巫女・・・と猫。」
コブラはウェンディとシャルルの前に現れた。
「アイツとやる前に、ちょいと聞きてえことがあるんだが・・・」
「ウェンディに近づくな!!」
俺はレーサーをほっといて、コブラへ向かって行った。
「丁度いい、テメエにも聞きてえ事があるんだ。」
「何?」
「・・・・・・。」
「?」
「何だ・・・知らねえのか・・・。」
「???」
一体、こいつは何を・・・
「それに、その歯車の事も知らんとはな・・・。」
「!?」
「だが悪いが、その歯車ごと、消えろ!!!」
コブラはそう言い、威圧してきた。
「何の!」
俺は何とかなったが・・・
「動けない!」
「何て威圧感・・・!」
しまった!2人が!!
「よそ見をするな。」
「!!」
ドーン!!
「ぐぅ!!!何の・・・ああ!!」
「歯車は頂く。」
「させん!!!」
ドーーーーーン!!
「ぐわっ!!!」
「奪い返したぜ!!」
「俺より速い・・・・・・許せん!!!」
「コブラ!!!テメエの相手は俺だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ナツは火竜の鉄拳をコブラに向かって放とうとした。しかし・・・!
「まったく、相変わらずの耳障りな声だ!!」
パチン!!
『俺だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
「「「「「「「!!?」」」」」」」
「うるさっ!!!」
ドーーーーーーーーーーン!!
「皆さん!!」
「大丈夫、ミッシェル!?」
「何とか・・・。」
「今のは、一体・・・!?」
「音が・・・すごい圧力の壁になって・・・。」
「コブラ!テンメェ!!!」
「(くそ・・・妖精の球ができなかった!!)」
俺はレーサーと戦いながらそう言う。コブラが魔法で音を衝撃波の様にして爆発させたらしい。
みんな喰らってしまった!俺はレーサーと移動しながら戦っていた為、何とかなったが・・・
「聞える、テメエ等の絶望が・・・。己の声に滅べ。」
「はっ!」
シュン!!
「何の!!」
シュン!!
「くそ・・・。」
「はぁーい!わたくし、ジャックポットも攻撃開始しまーす!!」
奴はそう言い、スロットを回した。3つとも、雷のマークが出た。
「はぁーい!稲妻が落ちまーす!!」
ドーン!!!
「何の!!」
俺はその雷をかわす。
「甘いぞ、死ね。」
「おっと!!」
俺はレーサーの攻撃をかわす。
「ちぃ。」
「ありゃりゃぁ~、しつこいですねぇ~。」
「くそ、厄介な相手だ!!」
やばいぞ、これは・・・!
「でやぁー!」
「はぁぁー!!」
グレイさんとエルザさんはグリムリーパーを攻撃しようとした。しかし・・・
ズドォン!
かまいたちが2人を襲った。
「前方からの強風・・・のちからの竜巻。」
今度は竜巻が2人を襲った。
「う、わぁ!」
「ぐわぁ!!」
ドォーーーン!!
「グレイさん!エルザさん!!くそ!!!」
苦戦するぞ、こりゃあ・・・!!!
「ココ!バイロ様と脱出ルートへ急ぐぜよ!」
ダンはココに向かってそう言う。
「でも、私は・・・・・・」
「今はつべこべ言っている場合じゃないきに!
いや・・・奴等の強さ、結果はビネガーが羊皮紙を溶かすぐらい明らかぜよ!」
「お前はどうするのだ!?」
バイロがダンに聞く。
「俺にはまだやる事があるんぜよ!!!」
ダンはバイロの方を向き、そう言い、ある場所へ移動した。
「男に生まれた以上、命を賭けてでもやる事が、」
「「「!!!」」」
「お前等だ!!」
ダンはルーシィとミッシェル、ハッピーの所へ行き、時計の方を見て行ったのだった。
「正当な所有権の無いモノを持っている!!
例えここに力の差があろうと、俺は一歩も引かんぜよ!!!」
「ダン・・・。」
「まともな事も言えるのね・・・。」
「そうかなぁ・・・?」
「あの人・・・!」
守ってくれる様ですか・・・!!
「光竜の鉄拳!!!」
俺は光竜の鉄拳を放った。
ドーン!
「ぐぅっ!!」
「やっと当てたぜ!!」
「おのれ・・・!」
「背後からかまいたち。」
ズバン!!
「ぐわぁ!!?」
「のちに竜巻。」
竜巻が俺を襲おうとしていた。
「光竜の咆哮!!!」
俺は光竜の咆哮でかき消した。
「厄介だぜ!!」
「無駄な事、知性無き事。」
「ちょっと!俺の言う事、俺の・・・俺の・・・」
何か様子が変だぞ・・・?
「お前は俺のローズラインぜよぉーーーーーー!!!!!」
「「「何それ!!?」」」
ダンの言葉にルーシィさん、ミッシェルさん、ハッピーが驚く。
「お名前は?」
「エンジェル。馴れ馴れしい男は嫌い。」
いつの間にかエンジェルの所に移動していた!?いつの間に!!?
「一目惚れ・・・(汗)」
「あいつ、絶対持てないよね(汗)」
ミッシェルさんとハッピーがそう言う。
そうしてる間にダンはジャックポットの出した稲妻をくらった。
ドーン!
「ビビっときた。これぞ、恋の予感・・・」
「いえいえ、痺れさせたのわたくしですけど・・・。」
「この人、アホだ・・・。」
俺はそう言う。レギオン隊の2人も真っ白な状態になっている・・・。
「すきやり。」
「よっ、光竜の鉤爪!!」
俺はレーサーの攻撃をかわし、光竜の鉤爪で攻撃した。
ガシィン!!
「ぐぅ・・・!!」
レーサーは飛ばされるが、体制を整える。周りには他の六魔将軍達が集まった。
「力の差は歴然・・・1人を除いてね。」
「くだらねえなぁ。」
「混沌の魔術師以外、弱い。」
「・・・・・・。」
俺は奴等を見る。
「そろそろ歯車を破壊しろ。エンジェル、片付けろ。」
「承知。コスト30・・・」
エンジェルがそう言うと、胸部辺りでかさねていた手から輝きだした。
そこから出たのは3枚のコインだった。
「何だ・・・?」
「あいつ、キャラ変わってるみたね!」
ルーシィさんがそう言う。
「星霊と共に歩む乙女よ・・・あの頃の私は子供。今の私は文字通り天使。
星霊は天使に抗えると思った?見せてあげる、美しき天使魔法!」
「天使魔法・・・!?」
エンジェルが出したコインはさらに光出し、上へあがって行った。
「その前に人々は平伏し、絶望し・・・そして自らその命を差し出す!」
それと同時にコインがさらに光出した。
「光より来たれ、我が名のもとにその威力を見せよ!!
勝利を呼びし・・・バラキエール!!召喚!!!!」
そこから出てきたのは・・・・・・天使と言うか・・・天使の石像の様なモノが出てきた。
「刻印を守り、墓地をたて!!」
強力な光が俺達全員を襲おうとした。
遺跡の外にて・・・
「あれは・・・」
「No!!!」
「一体どうなってるんだこれは!!?」
「何て事だ。嫌な予感が的中した。」
レギオン隊のヒューズ、シュガーボーイ、サブ、サミエルが目的地に到着したが、
そこから煙が出ていたのだった。
「的中したって?ちょっと・・・」
「どういう事何だよ、サミエル?」
「アンタが計算したがコレな訳!?」
サブとヒューズはサミエルに訪ねた。
「計算が狂った訳じゃない・・・計算が狂うように、仕組まれていたのさ。」
サミエルはそう言う。
「何・・・?」
「何の事だか、さっぱりだが。」
「どういう意味さ?」
3人の言葉にサミエルは言う。
「感じないかい?今までにない、邪悪な存在を・・・」
「バイロ様は?ダンは?」
「ココの奴は?」
「どうなっちゃったのさ!!?」
「どうなったんだよ!!?」
2人は怒鳴った。しかし、何も答えは帰ってこなかった。
「くそ・・・!あいつら・・・狼の牙の奴はどうしたんだよ!?
何でこんな時に・・・!!!」
「彼らはどうも、ラポワント様と大司教様の命令でこの件では出ない事になっているんだ。
我々レギオン隊で遂行しろ、とさ。」
「くそ!!!」
ダン!!!
サブは右足を上げ強く踏んだ。
一方、少し前に、遺跡の中では・・・
「逃げられたか・・・。」
ミッドナイトはそう言う。
新生六魔将軍以外の妖精の尻尾とレギオン隊の姿はなかった。
「大丈夫だ。奴等の音が聞える。今なら間に合うぞ?」
コブラがそう言う。
「・・・・・・いや、歯車は必ず妖精の尻尾が持ってくる筈だ。
その時に・・・・・・破壊する!!」
「そうか。」
「これより、次なる目的を果たす!!!」
ミッドナイトはそう言う。
一方、妖精の尻尾は・・・
「はぁ・・・はぁ・・・何とかなったぜ・・・。」
俺はそう言う。
「流石に1人1人に妖精の球を守るのは難しい・・・。」
俺は、あのエンジェルが召喚した天使の像の攻撃に急いで全員に妖精の球で守っておいた。
ついでに、あの時エンジェルが出したコインの光や、天使の像の出した光を食べて、
光の魔力を溜めておいたお陰で、全員を守る事ができた。
しかし、それでも1人1人はきつかった。
「どうしたものか・・・。」
俺は今、遺跡から出て、空高く飛んでいた。全員戦いなどで気を失っていた。
「早くギルドに戻るか・・・っ!!」
翼が痛む・・・!あの風使いに受けた傷が痛む・・・!!!
「くそ・・・早く離れないと・・・ん?」
俺はこっちから何かが向かって来るのが見えた。飛行船の様だが・・・。
「・・・・・・あっ!!!!」
俺はその飛行船からある人物を見て驚いた。
「何で・・・あなたが・・・!!!!」
後書き
どうも、白鋼です!また遅くなってしまい申し訳ありません!
今回、オリジナル設定である歯車の名前をようやく出せました!
最初は破滅の歯車にしたのですが、破壊の方がいいと思い、こっちにしました。
次回もできる限り、早く出せれるように頑張ります。お楽しみに~!!
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