仮面ライダー エターナルインフィニティ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百六話 ライダーとアイドル達その七
「アイドルの娘達を守りますから」
「頼みますね、実は俺力はからっきりなんです」
プロデューサーはこのことは苦笑いと共に話した。
「ですから戦いとかは」
「任せて下さい、例えスサノオが何をしてきても」
加賀美は微笑んでそのうえでプロデューサーに答える。
「退けてみせますから」
「お願いしますね、それじゃあ」
ここでだ、彼は立ち止まってだった。
まずは一階の店を見た、そして。
ライダー達に二階を指し示した、そのうえで彼等に言った。
「ここがなんです」
「765プロか」
「はい、そうです」
こう神代に答える。
「ここがなんです」
「本当にここに十三人も売れっ子がいるのか?」
風間は事務所を外から見て余計にこう思った。
「それこそ武道館でコンサートを開ける位売れていると」
「事務所はもっと大きいですよね」
「持ちビルが都内に立つ」
それも一等地にだ。
「それだけになるが」
「ですからうちの事務所は」
社長がその辺りのやりくりの資質がどうも、だからだというのだ。
「そっちは」
「それでか」
「そうなんです、事務所自体は小さいんです」
「それもまた凄いな」
「かなり古い事務所だよな」
影山は765プロと書いてある窓のガラスを見てそうしたところを察した。
「ここは」
「ビル自体が古くて」
文字通りオンボロビルだというのだ。
「よく壊れますけれど冷暖房はありますよ」
「市販のクーラーだよな」
「はい、それです」
まさにそれが冷暖房だというのだ。
「そうした事務所です」
「俺達の事務所があるビルの方がまだいいか」
矢車は真剣にこう言った。
「十三人の超売れっ子を抱えてこれはな」
「まあそういう話はちょっと、ってことで」
話しても何にもならないからだとだ、プロデューサーはそうした話はここで止めてもらってそうしてであった。
ライダー達にだ、ビルの右端にある階段を指差して言った。
「じゃああそこから二階にあがりましょう」
「わかりました、それじゃあ」
「今から」
織田と大和が応える、そうしてだった。
一行は事務所に向かう階段に入った、その階段の中も狭く暗い。しかも妙なまでに長い階段だった。
その階段を進み二階に着くとそこに扉があった。扉もやはり古い。
扉を開けて中に入るとだ、まずは。
スーツ姿で背を向けた男がいた、彼がこう言って来たのだった。
「やあ、ようこそ」
「あんたがこの事務所の社長さんか」
「その通りだよ」
彼は天道の問いに答えた。
「社長と呼んでくれるか」
「苗字は大塚さんか」
天道は何故かここで社長の苗字はそれではないかと言った。
「そうか」
「むっ、何か察したのかね」
「知っている奴に声が似ている」
そこから察したというのだ。
「デネブというイマジンだが」
「何処か親近感のある名前だな」
自分でも言う社長だった。
「どうやら君達とは結構縁がある様だな」
「その様だな、最初から」
「それでは話が早い」
それではだというのだ。
「では早速話をしよう」
「あっ、それはもう俺の方から話してます」
プロデューサーが社長に言う。
ページ上へ戻る