ヘタリア大帝国
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TURN125 シチリア降下作戦その十一
「この戦争の後は大変である」
「復興がだな」
「そうである、最早世界の中心ではいられないである」
そこまでダメージを受けてしまっているというのだ。
「どうしてもである」
「そうか、最早欧州はか」
「特にエイリスが深刻である」
植民地を全て失ったこの国が、というのだ。
「おそらくもう立ち直れないである」
「滅びるのか?あの国が」
「いや、欧州の一国として生き残るである」
そうなるとはいうのだ。
「しかしである」
「世界の盟主ではなくなるのか」
「オフランスは言うまでもないである」
戦争の中で完全に埋没してしまっている、一応連合国にいるがその存在感はイタリンよりも下になってしまっているのだ。
「ソビエトは最早欧州から離れてしまっているである」
「うむ、完全に一つの世界になっているな」
「東欧も北欧も戦場になったである」
「北欧は然程でもないが」
「東欧の荒廃も酷いである」
「その荒廃から立ち直ることはか」
「それは出来るである」
だが、というのだ。問題はそれからだというのだ。
「しかし荒廃から成ったとしても」
「欧州は最早なのか」
「世界の一地域である」
それに過ぎなくなるというのだ。
「ドクツもおそらくは、である」
「まさか、あの国は」
「では貴殿はヒムラー総統をどう思うであるか」
スイスはぴえとろのその目を見据えて問うた。
「あの御仁はである」
「今の総統か」
「そうである、どう思うであるが」
「それなり以上の能力はある」
ぴえとろもそこは見抜いていた、確かにヒムラーは政治家、戦略家としては一級と言っていい。だが、 なのだ。
「しかしだ」
「それでもであるな」
「カリスマには乏しい」
「外見はいいであるがな」
「何処か信用出来ない」
「あの総統は何時裏切るかわからないであるな」
「ああした人物は何をするかわからない」
また言うぴえとろだった。
「実は自分のことしか考えていないだろう」
「あの御仁は信用出来ないである」
また言うスイスだった。
「そこも前総統と違うである」
「レーティア=アドルフ総統は信用出来た、部下を盟友としてみなしそして絶対に裏技なかった」
「そうであったな」
スイスもレーティアがまだ生きているとは思っていない、それでなのだ。
「あの方は凄過ぎたである」
「カリスマもあった」
ヒムラーにはなかったそれもだというのだ。
「そしてだ」
「その能力もまた」
「まさに万能の天才だったである」
ただ一級でしかないヒムラーとはそこが違うというのだ、尚ヒムラーは人気取りの政策も多く行いそれで支持を保ってもいる。
「今の総統とはそもそもが比較にならないである」
「では今のドクツもか」
「敗れるである」
そうなるというのだ、最後は。
「そして結局欧州は敗れるである」
「そして世界の中心から降りることになるのか」
「先の戦争と合わせて傷を負い過ぎたである」
スイスも欧州の一国だ、このことには苦い顔で述べる。
「最早避けられないである」
「残念だな」
「これからの中心は太平洋である」
そこになるというのだ、今の枢軸諸国の中枢である。
「吾輩はそう見ているである」
「悲しい話だな」
ぴえとろが見てもだった、このことは。
「欧州の衰退か」
「しかし貴殿にはもう関係のないことである」
スイスは腕を組んだままだ、そのうえでまた話す彼だった。
「亡命するであるからな」
「しかし欧州から離れはしない」
「そうであるか」
「わしは欧州で生まれ育ったのだ、最早欧州から去ることは出来ない」
イタリンから去ることは出来てもだというのだ。
「それでもだ」
「そうであるか」
「だから貴国に亡命させtてもらう、わしも最低限のことはわきまえているつもりだ」
「わかったである、ではいざという時は門を開けておくである」
「それではな」
ぴえとろは亡命の準備を進めていた、今の統領である彼はそうしていた。その中でグスタフラインでの攻防がはじまろうとしていた。
TURN125 完
2013・7・16
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