FAIRY TAIL 真魂の鼠
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第二十話 恐ろしい魔法
前書き
駄作者07ですっ!
今日の07は先程非常に良い事があり心が弾んでいます♪
今回はグレイの戦い!果たして、どんなバトルを繰り広げてくれるのか?
グレイ目線でいきます。
それでは、第二十話・・・どうぞっ!!
S全「瞬間移動。」
赤面の吸血鬼の奴等が言った瞬間、辺りが眩しい光に包まれて、俺は思わず目を瞑っちまった。
?「妖精の尻尾の魔道士は、眩しい光に弱いのかしら?」
どこからか女の声がして、恐る恐る目を開けると・・・
グ「・・はぁっ!?」
俺が目にした光景は上も下も、右も左も、360度青く透き通った水の中だった。
グ「な、何じゃこりゃ?」
?「驚くのも無理は無いわね。ここは海の中じゃないから安心しなさい。ここは赤面の吸血鬼のギルドの地下にある、赤面の吸血鬼の魔道士専用修行室。部屋に海の中のCGを映し出しているだけよ。どぉ?よく出来てるでしょ?」
前方から腰辺りまである群青色の髪の毛を真っ直ぐに下ろし、吸い込まれそうな黒い瞳。青系のグラデーションのワンショルダーの膝丈ワンピース。カツン、カツンと黒いサンダルの踵を鳴らしながら一人の女が俺に歩み寄って来た。
グ「てめぇが赤面の吸血鬼のS級魔道士の一人か。俺の仲間はどこだ。」
?「安心して。あなたのお仲間さん達は別の修行室で私以外の赤面の吸血鬼S級魔道士と戦っているわ。たぶん、まだ殺されてはいないはずよ。」
女は不敵に微笑む。
グ「俺達妖精の尻尾は、お前等みてぇな『闇』の人間にはぜってぇ~に負けねぇよ。『闇』は『光』に勝つ事は出来ねぇからな。」
?「あ~ら。どうやらすごい思い過ごしをしているみたいね。『光』に勝つ事が出来ないのは赤面の吸血鬼以外の『闇』。赤面の吸血鬼に敵うものはこの世に何一つ無いのよ。」
こいつ、見習いてぇくらいのすっげぇ~自信家だ。
サ「私はサフィ=M=プラッシュ。赤面の吸血鬼のS級魔道士の一人よ。」
名乗りながらサフィは左手の上で小さな水の球を作る。俺は胸の辺りで両手を構え、冷気を溜めると、
グ「妖精の尻尾の魔道士、グレイ・フルバスターだっ!アイスメイク、槍騎兵ッ!!」
名乗り出たのと同時に、無数の氷の槍を放つ。サフィはその場から動かず、右手を斜め上から斜め下へ振り下ろした。すると、氷の槍がサフィが右手を振り下ろした辺りで粉々に砕け散った。
グ「えっ?」
サ「水圧で氷の槍が砕け散ったのよ。私は人間の体を切り刻む事が出来る水圧を起こす事が出来るのよ。だから、あなたも気をつけないと、真っ二つよ。」
す、水圧だけで、真っ二つ・・・俺は口角を上げて薄く笑う。
サ「!?あら、嘘だと思うの?残念ながら事実よ。どうしても信じないのなら、自分の体で試し・・・」
グ「その必要はねぇ。ただ、面しれぇと思ってな。」
俺の言葉に一瞬だけサフィは目を見開いたが、「ふふっ。」と小さく微笑み、耳に掛かった長い髪の毛を払いながら、
サ「私の魔法の威力を聞いて、「面白い」と言ったのは、あなたが初めてよ。少しびっくりしちゃった。あなたも面白い人ね。」
グ「俺は面白い事が好きだからな。アイスメイク、大鎌ッ!!」
巨大な氷の鎌をサフィに振りかざす。
サ「無駄よ。」
サフィは両手をクロスするように上から下へと振り下ろした。氷の鎌は水圧によって粉々に砕け散った。
グ「!おっと!」
氷の鎌が粉々に砕け散った後、俺は瞬時にその場から離れる。すると、ガゴォン!と凄まじい音を立てて部屋の壁が崩れた。
サ「あら。水圧をかわしたのも、あなたが初めてよ。ますます面白い人ね。」
グ「そりゃどうも。アイスメイク、戦斧ッ!!」
今度は巨大な氷の斧をサフィに振りかざす。すると、
サ「水の竜巻ッ!」
足に水を纏い、その状態で回し蹴りをし、巨大な氷の斧を粉々に砕いた。
グ「なっ!?」
サ「水圧だけかと思ったら、大間違いよ。水の牙ッ!」
グ「ぐぉああっ!」
サフィが水を纏った拳で俺の脇腹を斬りつける。ただの水なのに獣の牙みたいに鋭い。脇腹から血が噴出す。
グ「・・ってぇ~・・・!」
氷で止血しようとしたが、
サ「水の鉤爪ッ!」
グ「うがぁっ!」
今度は水を纏った右手で両手を切りつけられる。
サ「止血なんかさせないわよ。」
サフィは不敵に笑った後、両手に水を纏い地を小さく蹴ると、
サ「水の鎖ッ!」
走りながら、サフィの両手から青く透き通った水の鎖が飛び出す。水の鎖は真っ直ぐに俺目掛けて飛んで来る。俺は両手を地面に着くと、
グ「アイスメイク、床ッ!」
地面を凍らせた。
サ「キャアッ!」
サフィは見事に足を滑らせすってんころりん。水の鎖もサフィが転んだ弾みで変な方向に飛んで行った。
グ「攻撃する前に、もっと周りを見てからにしろよ。」
サフィは顔を顰め、俺の事を睨みながらゆっくりと立ち上がる。そして、悪魔のように不敵に笑うと、
サ「あなた、忘れていないかしら?」
グ「ア?何をだよ?」
サ「赤面の吸血鬼が、三年間ずっと暗殺以来を遂行し続けてきた、暗殺闇ギルドだって事を。」
別に忘れてはいねぇ。それがどうしたんだよ?
サ「さっきも言ったけど、水圧で人間の体を切り刻む事が出来るの。つまり、命を消す事が出来るのよ。『闇』の人間を怒らすとどうなるか、あなたは知ってるかしら?」
・・・こいつ、そんな単純すぎる挑発で、俺が怖がると思ってんのかぁ?俺は呆れたように「はぁ。」と小さくため息をつくと、
グ「てめぇも何も知らねぇじゃねぇか。」
サ「?」
グ「氷は、命の『時』を止める事が出来る。命の『時』を止める事が出来る氷より、恐ろしい魔法はこの世にはねぇよ。それに・・・」
俺は一旦ここで話を区切り、両手を構える。それに応えるかのように、サフィも両手を胸の前で構えた。
グ「その氷を扱える『光』の人間・・妖精の尻尾の魔道士を怒らせると、どんな目に合うか、お前等『闇』の人間は知らねぇ。だから・・・」
俺はもう一度話を区切ると、構えた両手に大量の冷気を溜める。それに応えるかのように、サフィも胸の前で構えた両手に水を纏う。
グ「今、思い知らせてやんよっ!!」
俺の声が合図のように、俺とサフィは同時に地を蹴り駆け出した。
サ「水の円盤ッ!」
グ「アイスメイク、円盤ッ!!」
青く透き通った水の円盤と、水色に透き通った氷の円盤がぶつかり合い、水の円盤はしぶきを上げながら破損し、氷の円盤は粉々に砕け散った。
サ「水噴射ッ!」
グ「氷欠泉ッ!!」
二人同時に手を着くと、床を突き破って水が勢いよく噴射し、先が鋭く尖った無数の氷の棘が現れる。水は氷を砕き、氷は水を跳ね返した。その凄まじい反動で、ブシュッと俺の左頬とサフィの右頬が切れ血が流れ落ちた。俺達の周りには砕けた氷の破片や、大小さまざまな水溜りが出来ている。
サ「・・予想外だったわ。」
グ「何がだよ?」
サ「予想以上に時間を無駄にしている事よ。ほんの数分で、あなたを始末するつもりだったのに、もう数十分も経っているわ。急がないと、マスターに怒られちゃうわね。」
そう言うと、サフィは両手を胸の前で重ねると、重ねた手をどんどん遠ざけていく。すると、透き通った巨大な青い水の剣がサフィの手に握られていた。水の剣の柄の先には長い水の鎖が着いていた。
サ「私の最終形態、聖水の剣よ。」
・・・止めを刺すって事か。サフィは足元に出来た水溜りをバシャッと踏みながら、
サ「死ねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!」
巨大な水の剣を振りかざす。俺はタイミングを見計らって、水の剣をギリギリで避けると、サフィと水の剣の間に出来た小さな空間に・・・
グ「氷刃・七連舞ッ!!!」
サ「キャアアアァァアアアァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
傷だらけになったサフィは水溜りの上に大の字になって伸びていた。
サ「・・ま、負け・・・た・・・・」
そう呟くサフィの黒い瞳に薄っすらと涙が浮かんでいた。
サ「で・・でも、私が・・・負け、ても・・・・赤面の吸血鬼の・・S級魔道士、は・・・後四人も、いる・・・・・そう、簡単、には・・い、生きて・・帰れな、い・・・」
負け惜しみか?俺は「はぁ。」と小さくため息をつくと、
グ「死なねぇよ。俺達は。」
サ「!?」
グ「俺達妖精の尻尾の魔道士は、どんな強敵と戦っただろうと、火の中水の中飛び込んだとしても、必ず、生きてギルドに帰るんだ。俺達の・・・帰る場所だから。」
サ「・・・どうだ、か・・・・」
サフィはそう呟くと、そのまま気を失っちまった。
後書き
第二十話終了致しましたっ!
赤面の吸血鬼のS級魔道士、残るは後二人!
次回はルーシィの戦い!ルーシィはたった一人で赤面の吸血鬼のS級魔道士を倒す事が出来るのかっ!?
後、そろそろ学年末テストがあるので、19日まで更新出来ません。スミマセン。
それではまた次回ですっ!
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