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問題児達が異世界から来るそうですよ?四人目としていってこい。(仮題)

作者:つたまさ
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第二話 こんにちは異世界

 
前書き
第二話いきます。
暖かい目で見てやってください。 

 
「あわあぁぁぁーーーーーーふぅぅーーー!!!!」


少年は落ちていた。比喩にあらず、上空恐らくTOKYOタワーよりも高いところから落ちている。割とまじで死の危機を感じた、いつもの元気もここでは役に立たず余裕はない。ふぅぅーと言ったのは猫のやつ当たったなーと思ったからである。余裕あんじゃねえか。

落ちて行く中で、とても綺麗な光景が見えた。人の手がついていない森や、世界の果てを彷彿とさせる断崖絶壁、一緒に落ちている三人?、そんなものを見ているうちに、下に湖が見えた。


「やべーー死ぬーーーぶっっ?!?!?!」


あわや直撃!と思いきや、水の膜のようなもので威力を殺され、湖に投げ出される。


「なんだここー?!?!」

「うっせぇぞ、白髪チビ。世界の果てみたいなのが見えたからどこぞの大亀の上じゃねえか?」

「いまチビって言いましたか?!これから大きくなるんですよ?!?!」

「反応すんのはそこかよ…」

いち早く湖から上がったのは金髪の男と銀髪の少年、その後から女性が二人でてきた。

「まったく、急に呼び出されたと思ったら、湖のはるか上だなんて、なにを考えているのかしら?!」

「同意」

「やはは、確かにそうだな。石の中にでも呼び出してくれればいいのによ」

「それじゃ動けなくないかな?」

「俺は問題ねえ。」

「そう、身勝手な人ね。」

「石の中?」

少年が、あれ?聞き間違いかな?と思っていると

「にしても誰もいないってのはどうなってんだ?普通誰か迎えるもんだろ?」

「そうね、その点は同意だわ。」

「その前に自己紹介しない?」

「それもそうね、私は久遠飛鳥。そこの猫を抱えた貴方は?」

「 春日部耀」

「そう、よろしく春日部さんそれで?そこの銀色の髪の」

神代守(かみしろまもる)だに!得意なのは走ること、あと元気さも負けないよ!」

「神代くんね。(だに?)それで?そこにいる野蛮で凶暴そうな貴方は?」

「やはははは、言ってくれるじゃねえか!見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義者と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」

「そう。取り扱い説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」

「ハハマジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

心からケラケラと笑う逆廻十六夜。

傲慢そうに顔を背ける久遠飛鳥。

我関せず無関心を装う春日部耀。

眠たそうに目を擦る神代守。

そんな彼らを物陰から見ていた黒ウサギは思わずため息をついた。別に草葉の陰から見ていたわけではない。


(皆さん本当に問題児という感じですねぇ。)

あの四人が手を取り合って協力する姿はちょっと想像できない。何しろ、この場で一番最年少の守までそう思ってしまうのだから。

(にしてもなんで僕達四人はここに呼び出されたんだろう?)


「さて?そろそろなぜ呼び出されたか知りたいんだが?」

「奇遇ね?私もよ」

「僕もです」

「同じく」

「仕方ねえあそこに隠れてるやつに聞くか」

ギクッという音が聞こえた。

「あら?貴方も気づいていたの?」

「当然かくれんぼじゃ負けなしだぜ?そっちの二人も気づいてたんだろ」

「風上に立たれたら嫌でもわかる」

「どこですか?」

守の事を他三人がかわいそうなものを見るような目で見てきた。

「そんな目で見ないでくださいよーー!」

「はあ、まあいい。ところでそろそろでてきたらどうだ?」

そんな様子に黒ウサギがビクビクしながらでてきた。

「いやですね、そんな狼みたいな目で見られると黒うさぎは死んじゃいますよ? ええ、ええ、古来より狼はうさぎの天敵です。ここはどうか黒うさぎの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」

「断る」

「遠慮させてもらうわ」

「ダメ」

「お断りします」

「あっは、取りつく島もないデスね。」

黒うさぎはおちゃらけながらも四人を品定めしていた。『よいこの皆は失礼になるのでやめましょう』

(この肝っ玉の座りようはいいですネ。普通、いきなり呼び出されたら不安になったりするものですが…)

「ていっ」

「フギャッ?!」

突然、耀が黒うさぎに近寄ったかと思うとその青色のウサギ耳を引っ張った。

「お、お待ちください?!触るくらいならまだ、黙って許せますが黒ウサギの素敵耳を黙って引き抜きにかかるとはどういう了見デス?!」

「好奇心の為せる技」

「自由すぎです?!」

「へえ?そのウサ耳本物なのか?」

「あら?それは素敵ね」

十六夜と飛鳥は褒めながらも黒うさぎの耳をつかんだ。

「な、なぜ褒めながら黒うさぎの素敵耳をつかんでいるのですか?!」

すると二人は悪どい笑顔を浮かべ、
「それはな」

「こうする」

「「ためだよ!(ためよ!)」」

黒うさぎの悲鳴が辺りに響き渡った。 
 

 
後書き
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