ドラゴンボールIF
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友の背中を追い続けた小さな勇者が居た そして彼は今友との約束を果たす
前書き
書き下ろし完全新作です
涙涙のお話をご覧ください
・・それは哀しい可能性未来の物語・・
「北の都の外れにある小さな小さな村
そこには寒さにも負けぬ暖かい平和が
ありました」
ヒュウウウゥ
国王は未来から送られてきた2冊の日記を
読み進める 涙で泣き腫らしたその瞳と
何時のまにか開け放たれていた国王の後ろの
窓から吹き込む風がより一層哀しみを
際立たせていた
ゴクリ
ブルマ「私達の世界とは違うもう1つの世界の
出来事」
ゲロ「儂とホープとスピアが記した日記・・か」
トランクス「一体何が書かれているんだ」
・・誰もが初めて知る可能性未来の
出来事・・
儂らの住んでいた村は北の都に分類される
ものの実際は都からはかなり離れた距離にあり
交通の便は飛空挺等が無ければかなり悪い
だが食料等の物資関係は兄が総帥を勤める
レッドリボンの所有する大型飛空挺のお陰で
余り苦労はしなかった
だが寒い地方特有の寒冷の影響もあり年々
子供の数が減っていった
それでも儂等は自分達の生まれ育った村が
大好きだった そんな中で儂の娘夫婦が
三十年前元気な男の子を授かった
儂らは村人全員で祝福した そして儂らは
産まれてきた子供に村に古くから伝わる
祝福の言葉を与えサムと名付けた この日から
サムは村人全員の子供となったのである
儂等村人にとって何時も笑顔一杯で元気なサム
は正しく儂らを照らしてくれる太陽だった
儂らは幸せに溢れていた 年齢等忘れて皆で
楽しく雪合戦をしたり 地平線から覗く太陽に
照らされた綺麗な雪景色を皆で何時までも
見ていたりもしていた それは本当に幸せな
日々じゃった
そして五年後 即ち今から二十五年前儂らに
更なる幸福が訪れる 娘夫婦が双子の男の子と
女の子を授かったのだ
村人もサムも本当に喜んだ お兄ちゃんに
なったサムは産まれてきた男の子と女の子に
兄ちゃんが守ってやるからな これからは
兄ちゃんが守ってやるぞと満面の笑顔で
そう言っていた
そして名付け親を頼まれたサムは本当に
嬉しそうじゃった 双子の弟と妹もサムの事が
お兄ちゃんだと分かるのかとても良く
懐いていた儂等はこの幸せが永遠に続くものと
そう信じて疑わなかった しかしそれは
束の間の幸せだった
それは正しく悪夢以外にあり得なかった
子供達の幸せは未来はこの日終わってしまった
二十五年前のその日の夜突然儂らの村を怪物が
襲った 村の人々は何の抵抗も出来ずに
次々と殺されていった
それでも戦わない訳にはいかなかった
何故なら儂らの後ろには三人の子供達が居る
未来を創る希望を命をこんな所で終わらせる
訳にはいかなかった
儂らは必死の思いで怪物と戦いサムだけは
逃がす事が出来た しかし娘夫婦は子供を
守ろうとして命を落とし 産まれて来たばかり
の双子の男の子と女の子は見るも無残な
有様だった
そして生き残った村の人々も儂と兄のレッドを
含めても二十人に満たなかった 儂らは
泣き叫び絶叫した そして必ず村人を子供達の
笑顔を未来を奪ったあの怪物を倒すと固く
心に誓った
無論復讐心だけでは無くあの怪物から世界の
平和を守る為にも 儂等のような犠牲者を
これ以上出さない為にも逃げる訳には
いかなかった
そしてその為に兄は生き残った村の人々と
あの怪物に襲われた世界中の仲間を集めて
組織を作り直し軍事組織レッドリボンを
作り出した
ベジータ「この辺りの経緯はこの世界と
変わらんようだな」
ピッコロ「うむ・・つまり未来が決定的に
変わったのはこの後か」
そして儂は研究に必要な材料や資源が豊富に
採れる南の都に研究所を移し 都に程近い
場所に作った研究施設でまだ微かに息のあった
子供達を助ける為に人造人間にする決意をした
儂は始めから実験は自分の身体でするつもり
だった しかし儂の研究の手伝いで世界中から
付いてきた人達が最初に自分達を実験台に
しろとそういった
人造手術は貴方にしか出来ない ならば貴方は
絶対に死んではいけない貴方が自らの人造人間
手術をするのは私達全ての人間の実験データが
取れた後です
未来在る子供にもう一度太陽の光を見せて
あげて下さいそう言って笑顔で実験台に
なってくれた
儂は流れる涙を拭う事もせずただただ頷くしか
出来なかった それからの儂はひたすら
研究に没頭した
その間兄からの情報により色々な事が分かった
儂らの村を襲った怪物の正体は孫悟空と言う男
でその後の調査によりどうやら満月の夜に
あの怪物に変身するらしい事 ある日を境に
性格が大人しくなった様だがそれでも十を
過ぎる迄は時々満月の夜になると忽然と姿を
消している事
詳細までは確認は出来ていないがその間も
大勢の人を殺している可能性が高い事
幸か不幸か仲間達はその事実を知らない事
唯一人知っていたと思われるのは孫悟空を
拾ったと言う孫悟飯だけで有ろう事
牛魔王「悟飯さん・・どうして・・どうして
そんな大事な事黙ってただっ そんなに儂等が
信用出来なかっただか!!」
チチ「子供を大切に想う気持ちはわかるだが
・・
確かにわかるだが・・それでもやっぱり
違うだよ」
孫悟飯「僕と同じ名前のもう1人の孫悟飯」
そしてこれは良識の有る大人なら誰でも
分かる筈の事だが 本来の人格を隠したまま
では精神が成長しない事は直ぐに分かる
即ち孫悟空は何れ必ず破壊の化身となり
世に災いを招くであろう
それを止めようとして孫悟空抹殺を掲げ行動
していた兄もレッドリボンもやられてしまった
事も知った
これは第一には急に強大過ぎる軍事力を持った
レッドリボン軍を市民達が誤解し恐れるように
なってしまった事
市民達を孫悟空から守る為に世界中の都市や
村を徘徊していた事も皮肉な事に誤解を招く
原因になってしまったようだ
そして何も知らない人々が孫悟空の味方をして
しまった その結果レッドリボン軍本部は
跡形もなく壊滅し何時も家族の先頭に立ち
心から世界の平和を願っていた兄のレッドも
志半ばにしてこの世を去った事を知った時には
嘆かずにはいられなかった
レッド「儂が死んだじゃと!?」
ホープ「ケロンお爺ちゃん死んじゃったの?」
スピア「でも私達の世界のお爺ちゃんは
生きてるよ?」
ゲロ「これだったのかっ・・未来が決定的に
変わったのはこれだったのか!?・・ならば
この後儂がやる事は容易に想像が出来る」
隊長「それはつまり・・そう言う事なのか?」
ブルマ「人造人間の・・ホープちゃんと
スピアちゃんの戦力化」
儂等研究員メンバー全員が全てを失ったかの
ように床にへたり込み天に向かって咆哮した
涙が枯れ果てるまで何時までも何時までも
泣き続けた
だが泣き叫ぶ一方で儂は嫌な予感が止まら
なかった そしてそれは最悪の現実となって
現れてしまった
孫悟空を英雄として崇め讃える市民達は
レッドリボン軍の生き残りを排除しだしたのだ
その有様はまるで一昔前の魔女裁判のよう
じゃった
当然レッドの顔も儂の顔も世界中に知れ渡って
いるので儂は全世界に犯罪者として指名手配
されてしまった
幸いにしてこの研究施設の場所は誰にも
発見されていないが既に儂等の居場所は
世界中の何処にも無かった
それでも儂等はこの研究を止める訳には
いかなかった
そして儂はやむを得ず二人の戦力化への道を
検討せざるを得なかった
儂等は寝食を惜しんで研究に没頭し気が付けば
もう10年以上の月日が流れていた
幸いにしてと言うべきかその間に孫悟空の
恐るべき本性が目覚める気配は無くレッド
リボン軍残党の弾圧も市民にとっては
それに代わる脅威となるピッコロ大魔王や
孫悟空と同じサイヤ人の襲来で何時しか
儂等の事は記憶の隅に埋もれていったようだ
ピッコロ「・・・・」
ベジータ「・・・・」
それを考えると儂は1度は考えた孫達の
戦力化への道を考え直した 戦う必要がない
ならそれが一番なのだから
それにピッコロ大魔王とサイヤ人の生き残りの
ベジータも人と共に生きる道を歩んだようだ
だがせめて孫悟空への警戒だけは怠らない
ようにしなければならない
それに伴い孫悟空の仲間達へも警戒を呼びかけ
ておこうと思う
トランクス「どうやら事態は良い方向に
向かったみたいだけど・・ならどうしてあんな
未来になってしまったんだ?」
ブルマ「何か予想外の事が起こったのかしら?」
隊長「予想外の事・・か」
不味い事になった 孫悟空の仲間達に接触を
試みようとした正にその時突如空間が歪んだ
かと思うと宇宙船のようなものが現れたのだ
そして船の中からあり得ない者が現れたのだ
それは対孫悟空への切り札として研究を進めて
いたものの一度起動させれば最早止める術すら
ないその余りの恐ろしさから研究を中断し
闇へと葬った筈の最悪の怪物
コードネームΩ(オメガ) 又の名を無差別
最終兵器セル
ゲロ「セルじゃと!? 何て事じゃっ
トランクス君の世界の儂はあの怪物を
生み出してしまったのか!?」
レッド「セルと言うとお前が儂の処に相談に
来たあれか!?・・じゃがあれは儂の
アドバイスもあって研究には着手しなかった
筈じゃぞ!!」
ピッコロ「成る程・・つまりお前と言う
ストッパーが居なくなった事で未来のゲロは
その怪物の研究を進めてしまったと言う事か」
隊長「だが闇へと葬った筈のその怪物が何故?」
儂が迂闊だった 確かに研究所の地下深くに
封印し機械も作動を停止した筈だったが
何らかの原因で機会が再起動を果たし機械が
自動的に奴の研究を進めてしまったのだ
そして奴は2人の孫を吸収し究極生物なる為に
この時代に来たと言っていた
奴の乗ってきたタイムマシンはトランクスと
ブルマを殺して奪い取ったと言っていた
ベジータ「何だと!?」
ブルマ「私とトランクスを殺した?・・
それじゃあタイミング的には」
トランクス「俺が最初にこの時代に来た時か」
幸いにしてまだ第1段階だった奴は孫悟空と
その仲間達によって討ち果たされたが最悪の
タイミングで儂の姿を皆に見られてしまった
彼等は儂が裏で糸を引いていたと思っただろう
しかも奴の口から儂の名前だけでなく
孫達の存在も知られてしまった
最早残された選択肢はなかった 儂は苦渋の
決断で2人に戦う力を与えた
その後儂にとって更に予期せぬ事が起こった
長年恨み憎んできた孫悟空が突発性の心臓病で
この世を去ったのだ
なんとも呆気ない最期じゃった あれ程大勢の
人間を殺してきた悪魔が病気一つで死んで
しまったのだから
一体孫悟空とは何者だったのだろうか
奴には何か儂等の知らない重大な秘密が
隠されていたような気がしてならない
まるで天使と悪魔の二つの存在が入り交じって
おるかのようじゃ
しかし本人が死んでしまった以上それは最早
知る術はない
そして孫悟空が死んだ事により仲間達は益々
一致団結し打倒ドクターゲロを掲げておる
ようだ
それでも儂は例え戦う力を与えようとも2人を
戦う為の道具にするつもりはない
もう一度孫悟空の仲間達に接触し全てを
打ち明けてこようと思う 何も儂は彼らにまで
孫悟空を憎めとは言わない
只儂は彼らに知って欲しい 最後まで世界の
平和を望んだ兄の事を 皆に悪魔と罵られ
蔑まれながらも最後まで市民を守ろうとした
レッドリボン軍を人間として弔って欲しかった
たった一言で良い 彼等は悪魔ではなく
人間だとそう言ってほしい
ホープ「お爺ちゃん」
スピア「お爺ちゃんはずっと1人で苦しんで
来たんだね」
レッド「ゲロ・・・済まん 何も出来なかった
儂を許してくれ」
ゲロ「レッド・・お前のせいではない」
ギリィイッ
隊長「・・(この世から消えてしまいたいとは
正にこの事だ 本当に私は今まで何を見て
いたんだろうなぁ・・こんなにも人間味溢れた
素晴らしい彼等を何故私は理解出来なかった
否理解しようとしなかった・・やはり私は
断罪されるべき人間だ・・みどり済まない
・・娘達の事は頼んだよ)・・」
漸く接触する事が出来た孫悟空の仲間達に
何とか説得を試みたが信じては貰えんかった
最早戦いは避けられんじゃろう
だが儂は孫悟空と違って破壊者になるつもりは
無い 孫悟空とその仲間達を殺したら
二人の孫と故郷の村に戻り一緒にひっそりと
暮らそうと思う
そして儂は信じている 何時かきっと
もう一人の孫であるサムと一緒に家族四人で
陽の当たる世界で平和に暮らせると
そんな日が来るとそう信じている
孫悟飯「ねぇお母さんヤムチャさんは家族と
再会出来なかったのかな?」
チチ「そっだなぁ・・きっと何か理由が
あったんだべ」
牛魔王「もしかしたら記憶が戻ってなかった
のかもしれねぇな」
「此処でゲロ氏の日記は終わりです
そして次はホープ君とスピアちゃんの日記です
・・〔ギュウゥ ポタリポタリ〕・・日記の
初めにはこう書かれています・・自分達が
殺してしまった最愛の兄へ 素敵な名前を
ありがとうと・・涙で滲んだ文字でこう
書かれています」
ホープ「・・・・・え?・・・今なんて
言ったの?」
スピア「私とホープがお兄ちゃんを・・・
殺し・・た?」
レッド「馬鹿を言うなぁああ!! そんな事
ある筈なかろう!!・・何と言う事じゃ
・・何と言う事じゃ!!」
ゲロ「一体この2人にどんな罪があると言う
のだ!! 教えて下さい神よ!!」
ピッコロ「っ・・・くぅうっ・・済まん」
ポン
ベジータ「・・・お前のせいではない」
ブルマ「そうよピッコロ・・誰も貴方を責めて
なんかいないわ」
ゴクリ
トランクス「あの2人が書いた日記・・・
一体何が」
僕も18号も本当は争いなんてしたくない
でもお爺ちゃんを恨んでなんかいない
だから本当は辛くて哀しいけど孫悟空の
仲間達を殺したらサム兄さんを探しに行くんだ
お爺ちゃんは何時も哀しそうな顔をする
私も17号もお爺ちゃんに感謝こそすれ
恨む何て在り得ない事だでもこの気持ちを
上手く表現できない だから17号と決めたんだ
戦いが終わって兄さんを見つけたら私達で
2人に沢山の料理を作ってあげるんだ
僕等はお爺ちゃんに内緒で料理の勉強を始めた
今日は卵焼きを作った 失敗して真っ黒焦げ
だったけど僕等は笑顔だった
今日はお爺ちゃんからお華の話を聞いた
世界は沢山のお華で溢れてるって 何時か家族
四人で世界中のお華を見に行きたいな
トランクス「何・・だよこれ・・何だよこれ
・・こんなの嘘だろ」
ブルマ「私達と何も変わらないじゃない
陽の当たる世界に憧れた優しい子供達
だったんじゃない」
ピッコロ「ふぅ・・本当に悪かったのは
一方的に善悪を決め付けた俺達だったと
言う事か」
明日は3人で公園にピクニックに行く事に
なったんだ 今から楽しみだ
明日は早く起きて17号と2人でサンドイッチを
作るんだ 明日はお爺ちゃんに沢山食べて
もらおう 美味しいって言ってくれるかな
ホープ「僕達と同じだ」
スピア「うん・・本当に楽しみにしてたん
だろうね」
孫悟空の仲間を殺して兄さんと四人で平和に
暮らす為に心を鬼にして目の前の人間達を殺す
・・そう思っていた・・だから最初に
此方を向いたまま動こうとしない男を
十八号と
二人で殺した
ピクリ
ゲロ「まさか・・まさか」
レッド「戻っていたのか・・記憶が」
しかしその男の胸を貫いた瞬間その男は
俺達を力一杯抱き締めてきた 俺達はその男が
俺達を道連れにする為に何かをするのかと思い
更に力を加えた・・けどその時男が薄れ逝く
か細い声で言ったのだ
助けてやれなくてゴメンな・・お前達に
何もしてやれなかった情けない兄ちゃんを
許してくれ・・そんな俺がお前達に出来る事は
一つしか無い・・お前達に名前を送るよ
人造人間としてじゃない お前達が胸を張って
生きて行ける人間の名前だ 希望と平和
胸を張って明日を生きて行ける名前だ
ホープ スピア 幸せになれよ・・さようなら
ベジータ「ヤムチャ・・それがお前の選んだ
道だったのか・・馬鹿野郎」
孫悟飯「ヤムチャさん」
それからの事は何も覚えていない 最愛の
兄さんをこの手で殺してしまった 自分達の
心から光が消えてしまった
気がつけば周りには誰一人残っていなかった
自分達は兄だけで無くお爺ちゃんまでも
殺してしまった
もう自分達はこれから何をすればいいのか
わからない
牛魔王「目覚めたばかりの子供にこんな残酷な
仕打ちはあんまりだべ」
チチ「何でわたしらは信じてやれなかったん
だべなぁ」
隊長「全くだ自分達が情けない」
僕達はお爺ちゃんと兄さんにお墓を作って
あげたくて2人を探したけど辺りは全て
吹き飛んで何も残っていなかった
それでも何もしないのは可哀想だったから
せめてものお詫びにと思い何もないけど
お墓だけを作ってあげた
その後僕達はずっと泣き続けた 1日経っても
2日経っても涙は止まる事なく流れ続けた
それでもこのまま何もしない訳にはいかない
私達は2人で話し合って人間に会いに行く
事にした そうすれば今は辛いけど何時か
きっと笑顔になれると思ったから
何でこんな事になってしまったんだろう
今僕達の両手も身体も全身人間達の血に
染まっている 都に辿り着いたら僕達の姿を
見た人間達が僕等の事を化け物だと言った
孫悟空やその仲間達を殺した醜い化け物だと
私達は人間達に言った私達は戦うつもり何て
ないと 相手は銃を撃ってきたけど痛みすら
感じなかった その時人間達が言ったんだ
やっぱりドクターゲロは悪魔だとレッドリボン
軍は人類を破滅に導く悪魔の軍隊だと・・
気が付いたら周りに居た人間達は皆死んでいた
僕達は2人のお墓の前で泣き叫んだ
どうして人間達はあんな事言うんだろう
お爺ちゃんは悪魔何かじゃないのに
話に聞いていただけだけどケロンお爺ちゃん
だってお爺ちゃんのお兄さんなら優しい人に
違いない・・なのにどうして人間達はそんな
酷い事を言うんだろう 私達は只お爺ちゃんと
兄さんと一緒に沢山のお華を見に行きたかった
だけなのに・・なのにそんな事を言う奴等は
絶対に許さない・・私達からお爺ちゃんと
兄さんを奪ったこんな醜い世界何て許さない
・・皆殺してやる
隊長「何て事だ・・引き金を弾いてしまった
のは我々か・・我々人間は自ら破滅の道を
選んでしまったのか」
トランクス「そんなぁ・・そんな事って
そんな事ってあるかよ・・畜生」
今や僕達は世界中から恐れられる存在に
なっていた けど僕と18号に勝てる奴なんて
誰も居ない・・そう僕達は未だにお互いの事を
兄さんがくれた名前ではなく数字で呼び合って
いる 今の僕達には平和も人の温もりも
理解出来ない だから僕達には名前なんて
必要ない
今日襲った村で新鮮な卵が手に入った
私達は何だか懐かしい思いに駆られて卵焼きを
作った 食べていたら何だか涙が零れ落ちて
きた お爺ちゃんと兄さんにこの卵焼きを
食べて欲しかったな 4人で一緒に美味しく
ご飯を食べたかったな
今日僕達の前に孫悟飯が現れた どうやら
彼だけは生き残っていたらしい そして
世界の平和を守る為に僕達を殺しに来たようだ
・・彼の瞳を見ていると何故かお爺ちゃんと
兄さんの事を思い出す・・もしかしたら2人は
怒っているのかもしれない・・でもそれも
当然だと思う・・でもだからと言って
人間に対する憎しみはもう止まらない
ねぇお爺ちゃんはどうして僕達に戦う力なんて
与えたの こんな思いするくらいなら
こんな力何ていらなかった
やっぱり私達は人殺しなんてしたくない
もし私達が死んだらあの2人と一緒の所に
逝けるかな・・もし会えるなら会いたい
孫悟飯なら私達を殺してくれるかな
孫悟飯が死んでしまった 死にたいと思って
いても戦いになると感情の歯止めがきかない
彼を殺した直後トランクスと名乗る子供が
敵討ちだと言って僕達に戦いを挑んできたが
僕達にあっさりと返り討ちにされた
けどそれから何度も彼は私達に挑んで来る
そして戦う度に強くなっていくのがわかる
もしかして彼なら私達を殺してくれるだろうか
なら彼にはもっと強くなってもらわなければ
ならない・・そして何時か僕達を殺して欲しい
ゲロ「うぅうぉおおおおあああ・・ごめんよ
ごめんよ 皆お爺ちゃんが悪いんじゃ!!
ごめんよ馬鹿なお爺ちゃんを許しておくれ
おぉおああああああ!!」
レッド「一体何時まで続くんじゃこの地獄は
こんなのあんまりじゃ」
今日殺した人間の母親が子供を抱き締めていた
子供は母親の胸の中でとても暖かそうに
眠っていた 私達にもあんな暖かな時が
あったのかな
温もりってなんだろう 僕達も人間を力一杯
抱き締めれば優しくなれるのかな 人間に
なれるのかな 幸せになれるのかな・・
だったらもう一度もう1度だけ頑張ってみよう
やっぱり私達は化け物なんだ人間には
なれないんだ 今日人間を力一杯抱き締めたら
身体が千切れて死んでしまった 周りにいた
人間達から化け物と言われた もうどうすれば
良いのかわからない お爺ちゃんサム
お兄ちゃんお願いだから側に居てよ
私達を力一杯抱き締めてよ
僕達は今2人のお墓の前でこの日記を
書いている 此処に来ると何故か心が安らぐ
ねぇお爺ちゃん兄さんどうして2人は僕達に
会いに来てくれないの? やっぱり僕達が
悪い子だからかな もう生きているのが辛い
お墓を沢山の華で囲んであげた 何時か
お爺ちゃんが華を見ていると人は幸せに
なれるって言ったから・・私達にはもう
幸せが何なのかもわからない でも2人には
何時も笑顔でいて欲しいから・・だからもう
此処には来ません・・どうか安らかに
眠って下さい
ピッコロ「くそっ 聞くに耐えん」
ベジータ「・・・・ちいっ胸糞悪い」
ギュウゥ
ブルマ「本当にお華が大好きだったんだね
幸せになりたかったんだね・・ごめんね
わかってあげられなくて」
僕達はあれからもずっと世界を破壊し尽く
している・・けど本当はこんな事したくない
お爺ちゃんや兄さんが望んだのはこんな事じゃ
ないって分かってる・・でも二人はもう
何処にも居ないんだ 二人の居ない世界なんか
僕達から愛する人達を奪った世界なんか
消えてしまえ
そしてこんな事を考える自分達こそが
この世界から消えてしまえば良いんだ
・・誰か僕達を殺して下さい・・お爺ちゃん
兄さんごめんね僕達も二人の事愛していたよ
・・さようならもう二度と会えない愛しい
家族達
「これが真実です・・世界中の皆さん
どうかその眼で真実を見極めて欲しい
そして姿形に惑わされぬ優しくて強い心を
持って下さい・・トランクス君 君にとっては
さぞ辛い話だと思う・・けどどうか2人の
想いを受け取って欲しい」
国王の話が終わっても辺り一帯を静寂が
支配していた 誰も口を開く事が出来なかった
2人の子供の余りにも哀しく余りにも切ない
救いようのない物語に誰もが項垂れていた
軈てトランクスが振り絞るように口を開く
ギリィイッ
トランクス「何だよ・・何なんだよっ
こんなの知りたくなかったそうさ知りたく何て
なかったさ!!・・だって・・だって
これが真実ならこれが真実なら・・何の為に
皆は死ななきゃいけなかったんだ!!
何の為に悟飯さんは戦い死んで逝ったんだ!!
・・こんなんじゃこんなんじゃこんなんじゃ
例え人造人間を倒しても誰も幸せになんて
なれないじゃないか!! どうしてだよ!!
どうしてだよ!! うぅうああああああ
ああああ!!」
ホープ「ごめんなさい・・僕達のせいで」
スピア「本当にごめんなさい」
ゲロ「何を謝るんじゃ!! 悪いのは
お爺ちゃんじゃ!! お前達は悪くない
悪いものか!!」
レッド「そうじゃ悪いのはお前達を残して
先に死んでしまった儂等じゃよ」
隊長「そうだ悪いのは子供達を守れなかった
我々大人だ君達は悪くない」
チチ「そだな・・本当に自分達が情けねぇべ」
牛魔王「全くだべ 未来の儂等は一体何を
やってたんだべなぁ」
チラリ
孫悟飯「・・・・お父さん」
チラリ
ピッコロ「それで貴様はこれを聞いて
何を感じた 哀しみかそれとも愉悦か
どちらだ孫よ」
ベジータ「聞かせてもらおうか貴様の答えを
なぁカカロットよ」
ブルマ「孫君・・・お願い目を覚まして」
孫悟空「・・・・・」
その言葉に皆が国王の言葉に表情一つ動かす事
なく黙って聞いていた孫悟空に視線を移す
皆の視線の中には怒りとも縋りとも言える
様々な感情が混ざっていた
それでも何ら口を開く気配がない孫悟空に
トランクスが怒り咆哮する
トランクス「何故だ!! 何故何も言って
くれないんですか悟空さん!! 貴方はこれを
聞いても何も感じなかったんですかっ
お願いですからなんとか言って下さい
悟空さん!!」
「孫悟空君や 其処に居るピッコロ君も
ベジータ君も過去にとてつもなく大きな罪を
犯したが彼等はそれを悔い立派に己の罪を
償ったのじゃ・・だから一言で良い殺して
しまった人達にすまなかったと言ってくれ
世界中の皆にヤムチャ君にそしてプーアルに
一言で良いからすまなかったと言ってくれ!!
それだけで良いから言ってくれ!!」
孫悟空「・・・・・はぁ」
度重なるトランクスの激昂とそれに続く
国王の咆哮に漸く孫悟空が口を開く・・・
その表情に狂笑を浮かべて
パチパチパチパチパチ
孫悟空「いやあ感激の見世物だったぜお前等
カス共にしちゃ上出来だ 本当に最高だったぜ
お前等・・思わず吐き気がする程にな
・・まぁ良いやそれで俺は何をすりゃ良いんだ?
大声を上げて泣けば良いのか? それとも
地べたに這いつくばって謝れば良いのか?
クハハハハハハハハハ!!」
「そうかそれがお前の答えか
〔ギリッ〕 少しでも信じていた私が馬鹿
だったよ・・残念だ」
トランクス「悟空さん!! あんたはっ
・・あんたって人は!!」
ベジータ「トランクスもうこいつには何を
言っても無駄だ・・最早こいつに通じる言葉は
この拳だけだ」
ピッコロ「そう言う事だ・・さあそろそろ
始めようか孫」
ブルマ「気をつけてね・・絶対に死んじゃ
駄目だからね」
スチャ
隊長「戦えない者達は下がって・・孫悟飯君
君も下がっていなさい」
孫悟飯「でも・・僕は」
チチ「良いから下がるだよ悟飯」
牛魔王「そうだおめぇは見ちゃいけねぇ」
ゲロ「儂等も下がっていよう」
レッド「うむ 2人共儂等から離れるんじゃ
ないぞ」
ホープ「うん」
スピア「わかった」
最早どんな言葉の通じない孫悟空にピッコロと
ベジータは皆を下がらせると臨戦態勢を取り
トランクスもそれに倣うようにして戦いの
構えをとるとその周りを国王軍が包囲する
だが彼等はまだ見謝っていた 孫悟空と言う
悪魔の恐ろしさを
孫悟空「まぁまぁそう慌てるなよまだメイン
ディッシュには早すぎるぜ その前に今度は
俺から最高のプレゼントをしてやるよ・・
ククク・・クハハハハ・・そうさお前等には
特等席で見せてやるよ・・お前等の愛しい
国王様の死に様をな!!」
スウゥ
ピッコロ「不味いっ国王の下に瞬間移動
する気だぞ!!」
ベジータ「させんぞカカロットォオオオ!!」
隊長「国王様逃げて下さい!!」
ボソリ
「・・・・やはりそう来るか」
孫悟空「何処に逃げても無駄さ 俺の瞬間移動
からは逃げられねぇよ 今の内に精々
居もしねぇ神様に祈っときな」
シュン!!
「「「畜生ぉおおお!!」」」
孫悟空の考えはまさに悪魔の所業と呼ぶに
相応しかった
彼はその顔に勝ち誇った歪な笑みを刻んだまま
その場から消えた
そして次の瞬間空のスクリーンに映し出されて
いた国王の執務室に現れた
「よぅ国王様迎えに来たぜ俺がお前の
死の道先案内人だ 変わったなお前・・
本当に変わっちまったんだな なんだ随分
冷静じゃねぇか国王さんよ もっと取り乱す
かと思ってたぜ 今更逃げも隠れもせんよ
・・そんな事したら笑われてしまうからな
その強がりが何時まで続くかな
ずっと続くさ 少なくともお前のような
弱虫には負けはせんよ 言ってくれるじゃ
ねぇか・・だったら望み通りに殺してやるよ」
スウゥ シュン!!
そして皆が固唾を呑んで見守る中 画面の中の
孫悟空は国王の喉を掴みあげると再び
瞬間移動でその場から消えた
そして次の瞬間南の都の公園の上空に現れた
孫悟空は声高らかに言い放つ
スゥウッ
孫悟空「世界中のゴキブリ共てめぇら良く
見ておけよ!! お前らの代表が惨めに死ぬ
最後をな!!・・おいてめぇさっきの言葉を
取り消して命乞いするなら楽に死なせて
やるぜ」
「ふんっ今更命乞いすると思うか?
そんな事したら先に死んで逝った者達に
申し訳がたたんわっ 殺るならさっさと
殺ったらどうだ悟空!!」
ユラリ
隊長「止めろ!! 止めんか孫悟空ううう!!」
ピッコロ「止せぇええええ!!」
ベジータ「カカロットォオオオ!!」
ブルマ「え?・・今の何?・・今国王様の姿が
一瞬ぶれたわよね・・まって・・まって
・・そう言えばさっきの国王様言葉遣いも
そうだけどなんだかおかしいわ」
皆が必死に叫ぶ中でブルマはただ1人
違和感に気がついた
その違和感の原因を彼女は必死に探り出す
そして遂にそれに思い至った
ブルマ「(そうだわどうして今まで気が付かな
かったかしら・・日記だわ!! 国王様は
左利きの筈 3年前この目で見たんだから
間違いないわ・・でも日記のページを
捲っていた国王様は・・右手でページを
捲っていた・・まさか・・まさかあの国王様は
・・あの国王様は!!)」
君付けしなかったプーアルの名前 そして
先程の姿のぶれあれはまるで変身が解ける
寸前のようなそんな感じだった
そこまで考えればもう答えは1つしかなかった
全てを確信したブルマは涙を流し絶叫する
ポロリ ポロリ
ブルマ「馬鹿よ・・あんたは馬鹿よ・・
あんたみたいな臆病者が格好つけてるんじゃ
ないわよ!! 止めて孫君!! その人を
殺しちゃ駄目よぉおおお!!」
孫悟空「死ね 〔ズボォオオ!!〕
「がはぁあああ!!」 ヒャハハハハハ!!」
ブルマ「嫌ぁあああああああああああ!!」
「「「「うおおおおぁああああ
ああ!!」」」」
ブルマのピッコロのベジータの王軍隊長の
トランクスのそれを見ていた全ての人々の
絶叫と咆哮が世界中に木霊した
皆の視線の先では上空で孫悟空に胸板を貫かれ
夥しい血を流し力なく頭垂れた国王がいた
孫悟空の勝利の狂笑が世界中を揺るがす
孫悟空「ヒャハハハハハハ!! どうだ
気に入って貰えたか俺からのプレゼントはよ!!
どうしたお前等もっと嬉しそうな顔しろよ
クハハハハハハ!! 「へ・・へへ・・
やぁい騙されてやんの・・ばっかでぇ」
何? 〔ボワァアン〕 てめぇは!?
馬鹿などう言う事だ!?」
ブルマ「やっぱり・・やっぱり・・どうしてよ
どうしてよ!! ウーロン!!」
ピッコロ「ウーロンだと!?」
ベジータ「馬鹿な!? 彼奴はカプセル
コーポレーションに残っていた筈だ!!」
トランクス「どうしてウーロンさんが!?」
隊長「なら本物の国王様は一体何処に?」
ブルマの哀しみの推理は見事に的中していた
孫悟空が殺した国王は国王本人ではなく
ウーロンの変身した姿だったのだ
この予期せぬ出来事には流石の孫悟空も
慌てふためいていた
その時画面に映し出されていた国王の執務室で
異変が起こる
「〔ガタガタ〕 ムグゥ 〔ガタガタ
ドタァアン!!〕」
隊長「国王様!?」
孫悟空「あんな処に!?」
国王の座っていた机が小さな呻き声と共に
激しく揺れ出し大きな音を立てて倒れた先には
猿轡をされ身体中を縄で縛られた国王が居た
これは瞬間移動の裏をかいたウーロンの
作戦勝ちだった
孫悟空は確かに国王の前に瞬間移動した
そしてその目の前には確かに国王が居た
だが目の前に居たのは国王に化けたウーロンで
本物の国王は身動きできず机の下に隠されて
いたのだ
ウーロン「へへ・・この俺様を嘗めるなよ
・・ごぶっ・・はあはあっ・・悪知恵にかけちゃ
天下一だぜ」
孫悟空「てめぇ!!」
ウーロンは勘の鋭い処がある 彼は悟空に初めて
会った時に宇宙人じゃないのかと何気なく
言った事がある 恐らく彼は初めから
こうなる事を予期していたのだろう
そしてその代償は己の命だと言う事も理解して
いたに違いない
画面の中では異変を察知して駆けつけてきた
衛兵達によって自由の身となった国王が
涙を流し全身を震わせ絶叫していた
「何故じゃウーロン君!! 何故儂の
身代わりとなった!! 国民の命を犠牲にして
まで助かってそれで国王たる儂が喜ぶと
思っていたのか!! 何故じゃああああ!!」
ポタリポタリ ドロリ
ウーロン「俺だって死にたくなんかないさ
・・でもよ彼奴はプーアルは命張ったんだぜ
彼奴はこんな臆病で弱虫の俺の事を友達だって
言ってくれたんだ・・ふぅはあっ・・だからよ
俺だってなんかしなくちゃな・・がぼおっ!!
〔ビチャアア!!〕 ・・格好悪くて
あの世に逝けねぇよ」
「ウーロン君!!」
ベジータ「ウーロン・・・お前」
ピッコロ「・・(俺が孫を公園に行かせな
ければ!!)・・」
ギリィイッ
トランクス「ウーロンさん」
ブルマ「だからって・・だからって・・
何も死ぬ事ないじゃない!! 「心配するな
お前等も直ぐにこいつの後を追わせてやるさ」
っ!? 駄目よ孫君!! もう止めて
ぇえええ!!」
しかし彼等のそんな涙ながらの言葉でも
孫悟空は止まらない
孫悟空「おめぇ俺を此処まで虚仮にしといて
覚悟は出来てるよな?」
ウーロン「へへ・・殺るならさっさと殺れよ
これは彼奴が言ってた事だけどよ 人には
死んでも守らなきゃならねぇものがあるんだよ
俺は胸を張って彼奴の友達だって言える
自分になるんだよ!!」
孫悟空「だったらあの世で仲良くお寝んね
してろよ!!」
ズバァアアア!!
ウーロン「がああああああ!!」
ベジータ「カカロット貴様ぁあああああ!!」
トランクス「ウーロンさん!!」
ピッコロ「くそぉおおおお!!」
隊長「己っ孫悟空ぅううう!!」
ブルマ「嫌ぁああああ!! ウゥウウウロオ
オオオオン」
ウーロンの命乞いしない軽口に怒り顔の
孫悟空はウーロンを串刺しにしていた手に
力を込め空いていたもう片方の手を容赦なく
振り下ろす
そして皆の絶叫が響き渡る中何時も友の背中を
追いかけ続けていた小さな勇者は上半身と
下半身を真っ二つにされ地面に落下して逝った
それでもウーロンの表情は安らかな笑顔を
刻んでいた
ウーロン「(なぁプーアル・・これで俺も
少しはお前みたいに強くなれたかな)」
・・空から雨が降ってきた・・
・・血塗られた哀しみの鮮血の雨が・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
一方その頃地球に向かって飛来を続ける
1隻の宇宙船があった
凄まじい高速飛行を続けるその宇宙船は
速度を緩める事なく地球を目指していた
このまま飛行を続ければあと数時間否数十分で
目的地に到着するであろう
その目的地とは今尚哀しみの戦いが続いている
南の都であった
・・今1つの戦いは終局を迎える・・
後書き
次回第1部完結編
散り逝く者たち 明日を生きる者たち
ご期待ください
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