ヘタリア大帝国
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TURN120 エイリス王家その三
「私も今の方が経営が上手くいっていまして」
「一度破産寸前になりましたが」
サフランはぼそりと容赦のない言葉を出した。
「何とか持ち直し今ではです」
「そうなのよ、軍隊も持つ必要がないし」
普通の企業として経営出来ているからだというのだ。
「今の祖国さんと一緒に順調に国内の産業も育成しているわ」
「尚東インド会社は国内の新興企業との競合で苦労もしています」
ここでまた言うサフランだった。
「中々大変です」
「だからあんたはどうしてそこでそう言うのよ」
クリオネはサフランの毒舌に眉を顰めさせて言い返した。
「これでも収益は植民地時代よりいいのよ」
「翳りを言われていませんか?」
「安心しなさい、カレーのチェーン店の経営も軌道に乗ってるわ」
「エイリス料理は止めて正解でしたね」
「ええ、カレーに切り替えてね」
それで成功したというのだ。
「とにかく、今はね」
「他の分野もですね」
「上手にいけているから」
安心しろというのだ。
「植民地の頃は軍が物凄い負担になっていたのよね」
「警備員の数も多かったですから」
「そうしたものがなくなり」
「そしてですね」
「ええ、変な負担がなくなってね」
それでよかったというのだ、そして。
クリオネはマリーにだ、あらためてこうも言った。
「それで王女はどう思われますか?」
「植民地のことね」
「あった方がいいと思いますか」
「ううん、僕もエイリス貴族の横暴は見てきたし」
植民地でだ、それでマリーも今は眉を顰めさせて語った。
「植民地の産業もね」
「独立した方が発展しますね」
「軍隊を駐留させなくて済むし」
そしてその軍の増強と維持の予算もいらなくなるというのだ。
「そのうえでの交易となると」
「その方がいいたいな」
「そうみたいね」
マリーはインドに応えて述べた。
「どうやら」
「そうたい、太平洋ではそうしているたい」
今彼等がいる太平洋経済圏では、というのだ。
「幸せたいよ」
「そうなのね」
「私も叛乱を起こす必要がないから」
マレーシアもここで言う。
「ラスシャサも今は軍人として頑張ってるわよ」
「経済圏の方がいいのなら」
誰にとってもだ、それならと言うマリーだった。
「僕もっと見極めたいけれど」
「じゃあどうするばい?」
ニュージーランドはマリーに対して問うた。
「これからは」
「ううん、何もしないってのも僕の性じゃないから」
だからだとだ、マリーは明るい顔になって述べた。
「枢軸軍に入った方が見られるから」
「じゃあこれからは」
「うん、枢軸軍に参加しようかな」
微笑みになってだ、マリーはインドネシアに答えた。
「これからは」
「じゃあ決まりだね、マリーさんも枢軸軍だね」
微笑んでだ、トンガが言った。
「あらためて宜しくね」
「姉様にも言ってみようかな、植民地を持つよりも交易に専念した方がいいって」
こうも考えるマリーだった。
「その方がエイリスの為になるかもって」
「それもいいですね」
ネルソンがマリーのその言葉に微笑んで頷いた。
「私が見たところ植民地よりも」
「独立した各国との交易の方がいいのね」
「実は我が国の国力ですが」
ネルソンはマリーにこのことも話した。
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