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とある英雄の学園生活

作者:にゃん丸
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第20話 俺たちが住む屋敷

 「こちらが姫様と大尉たちが住むことになります屋敷にございます」
 
 
 「おお~結構でかい屋敷だな」
 
 目の前に建つている屋敷はセリアの屋敷に負けないぐらいの立派な屋敷だ。
 王族が住むのだから当たり前と言えば当たり前か。
 屋敷の外装は英語のHの形になっている。
 そういえばこの屋敷にはアリスの2人の姉が先に住んでいると言っていたな。
 
 第4王妃の娘、第4王女エルシード、第5王女セイラの2人だ。
 第1王女クリスティーナと第3王女ラクテリーアは他の屋敷に住んでいる。
 クリスティーナは第2王妃の娘でラクテリーアは第1王妃だ。
 クリスティーナは大学部2年生で18歳。
 ラクテリーアは高等部2回生で15歳。
 エルシードとセイラは中等部3回生で13歳。
 そしてアリスは小等部1年生で10歳。
 4人の王女はかなり優秀だそうだ。
 
 学園都市の制度で、小等部が2年、中等部が3年、高等部が3年、大学部が4年通って卒業と俺がいた世界と同じように1年間通うと1学年上がるのだが、この学園都市は3ヶ月に1度ある昇給試験を受けて規定点数を超えると1学年上がれるのだ。
 簡単に言えば飛び級制度だ。
 なので上の4姉妹は飛び級で今の学年なのだからかなり成績優秀なのだ。

 「「お待ちしておりました」」

 門番の兵2人が俺たちを出迎えた。

 「ご苦労様です。私の部下たちはどうしていますか」

 「はっ、荷物を運び終えて兵厩舎の方に行かれましたが」

 「わかりました」

 セシリアは門番に敬礼で返し

 「でわ中に入りましょう」

 俺たちはセシリアのあとについて屋敷に入った。

 「この屋敷の外観を見ていただいたのでおわかりと思いますが北東の館、南東の館、北西の館、南西の館と4つに分かれています。アリス様とキラ様たちは南西の館に住んでいただきます」

 「わかった」

 「私たちがいるこの入口の奥の右手が食堂になっており左手が謁見の間になっております」
 セシリアの説明が続く。

 「北東の館にはエルシード姫、南東の館にはセイラ姫がお住まいになっております」

 「じゃあ後で挨拶に行かないといけないな」

 美人だった第4王妃(名前忘れた)の娘さんなんだもんな期待できる。

 ギュッー

 「いたい」

 俺のホッペをつねる2人の魔人。

 「にゃにするんだ」

 無言の2人の威圧が俺を黙らせる。
 はい、すみませんでした。

「王女2人は只今第1王女たちが住む屋敷に泊まりに行ってるので帰ってくるのは2日後と聞いております」

 なんだいないのか……残念。
 
 俺の背中で寝ているアリスがもぞもぞしている。
 
 「案内は後でいいので、とりあえずアリスをベットで寝かしてあげよう」
 
 「わかりました」
 
 南西の館の1階にはキッチン、食堂、客間、サロン、風呂場があり、10畳ほどの部屋が2つある。2階にも同じく10畳ほどの部屋が4つあり3階全部が1つの部屋になっている。
 3階は主人の部屋で2階がメイドの部屋、1階が騎士の部屋になっている。
 3階のアリスの部屋に入ると豪華な部屋だった。
 でも俺ならこんな広い部屋で1人はちょっと寂しいな。
 
 アリスをベッドで寝した俺たちは1階のサロンで今後のことを話し合った。
 
 「メイドをどうするか考えないといけません」
 
 ん、メイドならここに2人いるだろうが。
 俺は2人の魔人メイドを見ると
 
 「シヴァはそれなり業務をこなせるみたいですが、イフリートの方は……」
 
 やはりイフリートではだめだったのか。
 
 「なんで、あたいはちゃんとしてたじゃない」
 
 「フッ」
 
 イフリートのアピールをはなで笑うシヴァ
 
 「ああん、あんた、あたいに喧嘩を売っているわけ」
 
 「いえいえ、あの1ヶ月のメイド修行でちゃんとできていたなんてチャンチャラおかしいですわ」
 
 「きぃぃぃぃ」
 
 「フン!」
 
 「2人ともストップ」
 
 とりあえず2人なだめる俺。
 
 「でも……」
 
 「イフリートにも、もちろんメイドとして頑張ってもらうから」
 
 嬉しそうにうなずくイフリート。
 美人で綺麗なイフリートだがこういった表情が可愛くみえる。
 ギャップ萌えだな。
 イフリートのことは置いといて、セシリアに顔を向け
 
 「どうしたらいい?」
 
 「最後の手段ですがメイド科か執事科の生徒を臨時で雇うのはどうでしょう」
 
 「それしかなさそうだね」
 
 「メイド科の教員に知り合いがいますので条件に合いそうな子を選んでいただき大尉が面接して雇うか決めてください」
 
 「セシリアは一緒に決めてもらえないのか」
 
 「申し訳ありませんが、明日にはイングランドに戻りますので」
 
 「そうか……すまないが手配のほうだけお願いする」
 
 「はい、わかりました」
 
 2時間ほど話をしたあとアリスが目を覚ましセシリアと魔人2人とアリスの4人でお風呂に入りに行った。
 俺は1人寂しく剣術の稽古を始めた。
 1時間半後お風呂から出た4人と交代で俺も風呂に入り10分で出た。
 夕食後5人でトランプなどで遊んだ。
 簡単なババぬきをしていたのだがアリスがババを持つとすぐにわかる。
 同じようにイフリートもすぐに顔に出る。
 そんな2人を見ているとなんだか微笑ましい。
 アリスがウトウトしだしたので寝ることにした。
 
 翌日の昼にはセシリアとその部下はイングランドに戻った。 
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