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ヘタリア大帝国

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TURN119 アフリカ侵攻その九

「だから僕はね」
「わかった、じゃあすぐに投降するんだ」
 その方がマリーにとって安全だと判断してだ、イギリスは彼女に告げた。
「わかったな」
「うん、じゃあね」
「枢軸軍は確かに敵だがな」
 だがそれでもだというのだ。
「捕虜の身の安全は保障してくれるからな」
「フランスさんもいるからだね」
「日本もそんな奴じゃねえ」
 捕虜に危害を加える様な国ではないというのだ、枢軸軍の盟主的な立場にいる彼がまずそうだというのだ。
「だからここはな」
「うん、じゃあね」
「けれどな、王女さんがやられてな」
 それにだった、イギリスは戦局全体を見て言った。
「しかもこの損害じゃな」
「艦隊随分やられたね」
「防衛ラインもズタズタだな、確かに敵に与えた損害は大きいけれどな」
 だがそれでもだった。
「もうこれ以上の戦闘はな」
「それじゃあもう」
「撤退だな」
 それしかない、イギリスはこの決断も下した。
「残った戦力は俺がケニアに撤退させる、王女さんはな」
「戦えない人をまとめてだね」
「投降してくれ、いいな」
「それじゃあね」
「絶対に取り戻すからな」
 マリーも南アフリカもだというのだ。
「それまで待っていてくれよ」
「再会の時までね」
「お互い元気でな」
 こう言葉を交えさせてだった、そうして。
 イギリスは残った戦力をまとめてケニアまで撤退した、その残った戦力は僅かだった。
 マリーは撤退する力もない戦力を連れて枢軸軍に打診した、その打診を受けてだ。 
 フランスがだ、こうレーティアに問うた。
「どうするんだい?」
「決まっている、それじゃあな」
「ああ、投降を受け入れるんだな」
「彼等は捕虜だ、そしてだ」
 それでだというのだ。
「この星域を占領しよう」
「ああ、そうするか」
「我々は勝った」
 このことは間違いないというのだ。
「捕虜の身の安全は保障する」
「いつも通りだな」
「その後のことは長官に任せよう」
「そういうことだな、しかしな」
 フランスは今の枢軸軍の艦隊を見た、そして言うことは。
「今回は随分やられたな」
「そうだな、かなりな」
「一旦マダガスカルに戻ってな」
「損害を受けた艦隊は修理させる」
「そうするしかないな」
「出来ればケニアやカメルーンに攻め込みたいが」
 だがそれはだった。
「しかしこの損害ではな」
「今は無理だ」
 ドイツも言う。
「艦隊を修理させよう」
「そうするべきだな」
「それからだ」
 ドイツは確かな声でレーティアに告げた、レーティアもそれに従いだった。
 南アフリカを占領した枢軸軍は今はマダガスカルにダメージを受けた艦隊を戻しそこで修理を行わせた、そして残った艦隊で今は南アフリカの防衛と治安回復に務めた。 
 その中でだ、祖国に戻ったパルプナは悲しい顔で共にいるネルソンに言った。 
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