ヘタリア大帝国
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TURN119 アフリカ侵攻その六
「そういうことでね」
「はい、それでは」
「このまま進みます」
「止まらないです」
「督戦隊は置かないが止まるな」
レーティアもこのことを言う。
「絶対にだ」
「じゃあ艦隊が来てもですね」
「予定は変えない」
ウクライナにもすぐに答える。
「全軍このままだ」
「わかりました、速度を緩めずに」
「総攻撃だ」
それを続けるというのだ。
「言った筈だ、この戦いでは損害を恐れない」
「そうしてですね」
「攻める、やはり一点集中突破だ」
それに専念するというのだ。
「わかったな」
「わかりました」
こう全軍に告げてだった、レーティアは進撃速度も攻撃の勢いも緩めさせなかった、そしてだった。
エイリス艦隊にも正面から進む、左右の斜めから防衛ラインの攻撃も受けるが。
それも気にせず攻撃を仕掛ける、それを見てマリーは言った。
「これはね」
「ああ、まるで特攻だな」
「あれって日本軍だよね」
日本軍の専売特許だというのだ。
「今目の前の枢軸軍って欧州の国ばかりだけれど」
「日本軍はいないな」
イギリスは敵艦隊の艦艇の色を見ていた、赤に黒、オレンジに紺とソビエトにドクツ、イタリン、オフランスの色だった。
「それでもな」
「特攻めいてるね」
「まさかあの連中自爆してでもやる気か?」
イギリスはその可能性を考えた。
「そうしてくる気か?」
「おいおい、そんな筈ないだろ」
ここでフランスがイギリスの前にモニターから言って来た。
「俺は死ぬつもりなんかねえぜ」
「出たな負けっぱなし」
イギリスはそのフランスに減らず口から返した。
「久し振りに会ったな」
「ああ、御前も元気そうだな」
お互いに嫌なものを見合った顔で話す。
「相当やられてるってのにな」
「人のこと言えるのかよ」
イギリスは目を顰めさせてフランスに返す。
「マジノ戦からずっと負けてただろ」
「それはそっちもだろ」
「一回ドクツに勝ってるからなこっちは」
「殆どソビエトのお陰だろうが、この戦争での勝率どれだけだよ」
「最後に勝ってればいいんだよ」
「じゃあ最後も負けて有終の美を飾るんだな」
こんな言い合いになる、だがだった。
フランスは何処か親しげにだ、イギリスにこうも言った。
「この戦争が終わったらな」
「うちに来るっていうんだな」
「紅茶飲ませてくれよ」
悪戯っぽく笑ってイギリスに言うのだった。
「宜しくな」
「ったくよ、何だかんだでいつも来るな」
「御前もだろ、それは」
「ああ、気が向いたら来い」
イギリスもこうフランスに返す。
「紅茶位何時でも飲ませてやるよ」
「こっちも料理位何時でも振舞ってやるからな」
フランスはこちらだった。
「最高級のオフランス料理をな」
「そこで最高級って言うのかよ」
「駄目か?」
「何かそこが引っ掛かるんだよ、いつも」
「そう思う様に言ってるからな」
「相変わらずだな、その辺りは」
「御前と同じだよ」
こうお互いに話すのだった、そうして。
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