【ネタ】めだかボックスの安心院の能力数に突っ込んでみた
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1京+@なんてなんてことはない
前書き
グラハム数の恐ろしさを読者に感じて頂きたい
ついでに、∞については数ではないため議論しない
え?∞も数学的に比較できるだろ?
確かにそうだけど、どんな∞も数じゃないので却下。
ついでに、任意の数と大きな数も意味が違う
安心院なじみ。
めだかボックスという学園能力バトル漫画に登場する女性キャラクターである。
なんと、このキャラクターは「7932兆1354億4152万3222個の異常性」と「4925兆9165億2611万0643個の過負荷」。
合計で「1京2858兆0519億6763万3865個のスキル」を持つ 。
※作中で能力を貸したり、返してもらっているので一定能力数ではないが、ここでは安心院なじみの能力数を1京2858兆0519億6763万3865としている。
これは、数学的になんの意味ももたない少し大きな数である。
大きな数を上げながら見て、比較していこうと思う。
例えば巨大な数として一般人から名前が上がりやすいのが無量大数だろう。
1無量大数とは10^68(10の68乗)という巨大な数である。
これだけでも1京2858兆0519億6763万3865より十分に大きいといえる。
では仮に、10^1京2858兆0519億6763万3865と比べられれば、これは後者の方が圧倒的に大きい。
しかし、だ。
これでも漢字表記で最大の数、不可説不可説転からすれば十分に小さい。
1不可説不可説転とは10^37潤2183溝8388穣1977秭6444垓4130京6597兆6878億4964万8128のことである。
では、この不可説不可説転を超えるために1京2858兆0519億6763万3865^1京2858兆0519億6763万3865^1京2858兆0519億6763万3865^……と1京2858兆0519億6763万3865回した数や、1京2858兆0519億6763万3865桁と比較してみたい。
前者はグラハム数に届かないまでも、不可説不可説転よりも十分に大きいと言えるだろう。
後者は不可説不可説転にすら及ばない。
後者が何故、不可説不可説転に届かないかというと、簡単に計算できるからだ。
10^0のときは1桁。10^1は2桁。10^2は3桁。10^nは(n+1)桁。そう考えることができるのがお分かりいただけるだろう。
つまり1京2858兆0519億6763万3865桁とは、10^1京2858兆0519億6763万3864以上10^1京2858兆0519億6763万3865未満の数のことである。これは明らかに不可説不可説転よりも小さい。
さて、色々行った結果グラハム数には全然届かなかったわけであるが、ここからグラハム数を見ていきたいと思う。
数学的に意味のある数で最大の数がグラハム数。
では、何故数学的に意味があるのか?
そもそもグラハム数はグラハム問題という問題を解くに当たり、解の上限値として数学的に証明されてできた数である。
つまり、グラハム数は証明の中で使われたわけだ。
だからこそ数学的に意味がある。
じゃあ、グラハム問題って何?という質問が出ると思う。
だが、グラハム問題の命題をそのまま書く前にグラハムの定理が
n次元超立方体の2^n個の頂点のそれぞれを互いに全て線で結ぶ。次に2つの色を用いて連結した線をいずれかの色に塗り分ける。
このとき n が十分大きければ、どんな塗り方をしても、同一平面上にある四点でそれらを結ぶ線が全て同一の色であるものが存在する。
というのがあり、n が十分大きければというが、
nがいくらより大きければ、この関係は常に成立するか
というのがグラハム問題である。
なるほどわからん、と思った人はとりあえず、2次元の正方形から考えればいい。
つぎに、3次元の立方体。
最後(?)に4次元の超立方体。
徐々に次元を上げていけば、ある程度想像できるとおもう。
ついでに4次元の超立方体の書き方であるが、立方体を2つ用意してほしい。
離して書いても、立方体の中に立方体を書いても構わない。とにかく2つ書けばいい。
そこから対応する頂点どうしを結ぶ。
例えば立方体ABCDEFGと立方体A'B'C'D'E'F'G'があったとして、頂点AA'を結び、BB'を結び……とやっていく。
このとき新たに8本の線が引けるのだが、それが4つめの次元である。
閑話休題。
このグラハム問題のnの上限としてグラハム数が証明されたわけだ。
では、少し計算していこう。
計算していく過程でクヌースの矢印表記である「↑」を用いるので、演算子「↑」を次のように定義する。
X↑Y=X^Y
例えば3^3=3↑3である。
また、演算子「↑」は連続して表記もできる。「↑↑」を次のように定義する。
X↑↑Y=X^X^X^……とXがYだけ続く。
例を上げると
3↑↑3=3^3^3
3↑↑4=3^3^3^3
3↑↑5=3^3^3^3^3
となる。
また「↑↑↑」を次のように定義する。
X↑↑↑Y=X↑↑X↑↑X↑↑X↑↑……とXがYだけ続く。
例を上げると
3↑↑↑3=3↑↑3↑↑3
3↑↑↑4=3↑↑3↑↑3↑↑3
3↑↑↑5=3↑↑3↑↑3↑↑3↑↑3
さらにこれを演算子「↑」をnだけ続ける書き方として
↑^n
例として
3↑^3 3=3↑↑↑3
3↑^4 3=3↑↑↑↑3
X↑^n Y=X↑^(n-1) X↑^(n-1) X↑^(n-1)……とYだけ続いていくことになる。
そしてグラハム数Gは以下のように定義される。
関数G(n)=3 ↑^n 3を用いて
G=G^64(4)
これがグラハム数である。
64の意味はべき乗ではない。
これは関数G(n)の中にいくつ同じ関数G(n)が入っているかを示している。
例えば
G^2(n)=G(G(n))=3↑^(3↑^n 3) 3
G^3(n)=G(G^2(n))=G(G(G(n)))=3↑^(3↑^(3↑^n 3) 3) 3
である。
そろそろ具体的な計算に入っていきたいと思う。
G(1)=3↑^1 3=3↑3=27
G(2)=3↑^2 3=3↑↑3=3↑3↑3=3↑27=7兆6255億9748万4987
一気に大きくなった。
演算子「↑」はべき乗の変わりみたいなものなので、べき乗の計算と同じく右から行わなければならない。
ついでではあるが
(3↑3)↑3<<3↑(3↑3)である。
左辺は1万9683にしかならない。
G(3)=3↑^3 3=3↑↑↑3=3↑↑3↑↑3=3↑↑7625597484987=3↑3↑3↑3……と7625597484987回した計算を行わなければならないが、ここから先は普通の計算機では計算できない。
だがさらに数は増える。
G(4)=3↑^4 3=3↑↑↑↑3=3↑↑↑3↑↑↑3=3↑↑↑3↑↑7625597484987
関数の中のnは4でとまるが、ここからは関数の中に関数をいれる作業が始まる。
G^2(4)=G(G(4))=3↑^(3↑↑↑3↑↑7625597484987) 3
G^3(4)=G(G^2(4))=G(G(G(4))))=3↑^(3↑^(3↑↑↑3↑↑7625597484987) 3) 3
ここから先は書くのが面倒なので書かないが、G^64(4)であるグラハム数がいかに大きいか感じることは出来たと思う。
ついでにグラハム数は観測可能な宇宙の素粒子数を全てインクに変え、素粒子一個の単位で1桁書いたとしても足りないと言われている。
※観測可能な宇宙の素粒子(クオーク、電子、ニュートリノ、ダークマターなど)は多く見積もって10^90個。つまりグラハム数は10^90桁よりも大きい。
そしてグラハム数という能力数をもって今、転生者が旅に出る!という夢を見たのさ。
後書き
これが、これこそが、グラハム数だ!
数学が苦手な人のために丁寧に解説したつもりです
わかりにくかったらごめんね!
んで、前書きに書いた∞を比較できるのは、無限集合論という数学の学問で行われてます。
それを使った世界観の物語を書けば、たぶんそれが最強の世界観の物語。
クトゥルフとか目じゃないぜ!
作者はそんな物語を各予定だったり、書かない予定だったり。
では
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