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ヘタリア大帝国

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TURN117 カテーリンの来日その七

「綺麗な場所をそのままにしておくことも」
「そのことも政策に入れるの?」
「うん、入れるわ」
 こうミーリャに答える。
「さもないと大変なことになりそうだから」
「そうだね、じゃあね」
「環境保護の政策もするから」
 東南アジアやオセアニア、特に四国で学んだことだった。だが中南米では。カテーリンはハニーにむっとした顔でこう言ったのだった。
「あの、いい?」
「何だホーーーー」
「この国って変なゲームばかり出てるけれど」
「どれでも好きなのを持って行っていいホーーーー」
「持っていかないわよ、むしろね」
「何が言いたいホ?」
「あんないやらしいゲームばかり作って売って」
 それがだというのだ。
「絶対に駄目よ、許さないから」
「許さない!?どういうことだホ!」
「そのままよ、いやらしいゲームは絶対駄目よ」
 生真面目で潔癖症のカテーリンらしい言葉だ。
「だからこういうゲームを作ってやるのも止めるべきよ」
「そんなの絶対に無理だホ!」
 ハニーは目を怒らせてカテーリンに反論した、場所はアステカのピラミッドの上だ。そこをハニーに案内してもらいながら口論になったのだ。
「エロゲはアステカの文化であり重要な産業だホ!それを作ることもしないことも絶対に出来ないホ!」
「駄目よ、絶対に駄目!」
 カテーリンも言い返す。
「こんなゲームは駄目!風紀に関わるわ!」
「御前に言われたくないホ!」
「どうしてよ!」
「アステカはアステカ、ソビエトはソビエトだホーーーー!」
 目を怒らせてこう主張する。
「だから絶対に駄目だホ!」
「駄目よ!」
「駄目だホ!」
 お互いにムキになって言い合う、だがだった。
 のぞみがだ、ここで両者に言った。
「あの、このことも」
「このことも?」
「のぞみ、どうしたホ?」
「文化の違いですから」
 だからだというのだ。
「そう考えて意固地になることも」
「ないの?」
「そうだホ?」
「むしろそうして喧嘩になる方が問題ではないでしょうか」 
 気弱な感じだがだ、のぞみは二人に言うのだった。
「お互いを認めないことの方が」
「いやらしいゲームをしてても?」
「それを止めることもホ?」
「はい、資産主義と共有主義の違いも」
 それもまた然りだというのだ。
「お互いに認めて」
「そうしてなの」
「付き合っていくべきホ」
「はい、そう思うんですが」
 のぞみはこう二人に話した。
「どうでしょうか」
「ううん、そうしたら喧嘩もしないし」
「別に同盟国と喧嘩する必要はないホ」
 二人ものぞみの考えを受けてそれぞれ言った。
「それじゃあ」
「ここはホ」
「アステカはアステカで」
「ソビエトはソビエトだホ」
「そう考えればいいのね」
「そういうことだホ」
「私はそう考えるんですが」
 二人の強烈な個性に押されながらもだ、のぞみは答えた。 
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