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元ダメ人間の異世界転生記

作者:未來
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プロローグ
  異世界への序章

 
前書き
初めまして未來と申します。初作品になりますので至らないところもあると思いますが頑張っていきますのでよろしくお願いします 

 
自称天使のアイリーンという幼女は何やら必死に口を動かして俺に説明していた。
説明を大人しく聞いていると、どうやら自分は死んだらしい・・・
もしかして俺はこの真っ白な何もない空間に、生きていた時に引き込もっていた事を反省する為に呼び出されたのだろうか。
違いますよね。違うよね!?引き込もって居たのは部屋から出ても親からは呆れた様な視線を浴びさせられ、外に出ると自分に向けられる周りの視線が嫌だったんだからね!?
自称天使の幼女は一通り俺の前世の俺の死因を説明し終えると呆れたような顔をしてため息をついた。

「あのですね、貴方前世でどんな生活してたんですか?酷すぎますよ?引きこもった上に最後は重課金してたオンラインゲームのアカウントが使用出来なくなった事に怒って思いっきり周りの物に八つ当たりしている時にたまたま、小指をタンスの角にぶつけてその痛みでショック死ですよ。悲しくないですか?」

どうやら俺の死因は小指をタンスにぶつけた事によるショック死らしい。はっきり言って恥ずかしい。凄く恥ずかしい。
「自称天使の幼女よ!!確かに俺のタンスの角に小指をぶつけたと言う死因は、恥ずかしい。すんごく恥ずかしい!!でも一つだけ言えることがある。俺が時間をオンラインゲームにつぎ込んだこと、それだけは俺は誇りに思っている!!」

「そうですか。確かに自分の好きなことに時間をつぎ込む事は素晴らしい事です。でも結局、物に八つ当たりしてタンスに小指をぶつけてショック死っていう死因はとっても、とっても、とーっても恥ずかしいことです!!」

・・・言い返せない。自称天使は言ってやったよーふふんといった顔をしてこちらを見ている。
そういえばこの幼女、一体年齢は何歳位なのだろうか。俺には10歳位にしか見えない。
そんな事を考えていると俺の目の前で自称天使の幼女アイリーンが、おーいといった感じで手を振っていた。

「生きてますかー?それとも死んでるんですかー?」

「え?俺って死んだからここに来てるんじゃないの?え俺生きてるの?ヤッター!!」

今度はアイリーンの言った事に矛盾点を俺が見つけて言ってやったぜ!!ふふ~んだ!

「貴方は何なんですか?生前に何をしていたんですか?何もしてなかったんですか」

「いや生前引きこもりで、オンラインゲームをしてたんだけどなにか?」

そういったらアイリーンの口角が吊り上がった。

「貴方私にそんな口を聞いていいんですか?これでも私天使なんですよ?いろいろ裏で動いてあなたを地獄に落とすこともできるんですからね!!」

アイリーンが激しい口調で脅迫しているつもりなのか睨みつけてきた。自分で脅迫しているつもりなのだろうが俺のほうが身長が高いから全然怖くない、というか何か可愛い。っつーかマジ可愛い!

「はぁ分かった。もうこんな口は聞かないから地獄に落とすのはやめてくれ、な?」

もしこれが俺よりも年上の人だったなら俺は、噛みまくっただろう。だけど今話しているのはどう見ても俺より年下にしか見えない幼女天使なので俺は子供をなだめるような口調で話せているのだ。怖そうな人じゃなくてマジ良かった。

「そうですか。今ので反省して口の利き方には気を付けてくださいね」

「そうですか。そうなんだったら初めから口調に気を付けろよ小僧っ!みたいな感じで最初に言ってくれればいいじゃないですか?そう言われれば俺も口調ぐらい変えたりしたのに。」

「小僧、今の口調ケンカ売ってるように聞こえるんですけど・・・」

さっき俺が言った小僧に影響を受けたのだろうか?無理して強引に使った感じがあるよね・・・ねぇ?

「いや俺が小僧といったのが悪かったけどな、アイリーンさんに言われても俺のほうがどう考えても年上だと思うんですけど・・・今何歳ですか?」

「いや私から見ればあなたは本当に小僧ですよ。ちなみに私の年、今確か・・・215位だったと思いますけど・・・」

えマジかよ・・・えホントに?マジかよ・・・

「いやもしそれが本当だったとしてもなんでアイリーンさんはそんなに小さいんウオッ!!」

俺がなんでそんなに小さいんですかといいかけたところアイリーンの手から何かが飛んできた。
カッターの様な物だ。とても鋭いそれは俺の頬を掠めていった。

「次は確実に当てますよ」

目がマジだった。

「すいませんでした。もう言いません。」

しっかりと謝罪の意をこめて謝罪した。だがアイリーンは、まだイライラしている様だった。まずいねこの雰囲気もう必殺の土下座しかないのか。俺は決意を決めて地面に頭をつけようとした。完璧だった。そして美しい動作だった。

「私は別に怒ってる訳じゃないんですよ。」

・・・・これアレだね♪怒ってないアピールして相手を油断させて相手が油断して安心した所で怒るやつだね。俺も生きていたときによくやられたよ。
アイリーンの顔を見てみると顔が少しひきつっていて目付きがさっきより鋭くなっていた。ガチで怒っていた。
特に俺に小さいんですか?と言われた事に対して。
俺は床につけかけていた頭を上げながら様子を伺う。
アイリーンは俺のことを上から鋭い目つきで見下していた。

「私たち天使族は寿命が長いから私みたいに小さい人もいるの!!だからもう身長とか年齢の事はいわないでね!!」

物凄い見幕で怒っているアイリーンの様子からして相当年齢と比べて身長が小さい事を気にしているのだろう。だが俺にはそれよりも気になった事があった。
「天使族もいるならもしかして悪魔族もいるのか!!?」

「え・・・えぇ悪魔族とか獸族、もちろん貴方の様な人族もいるわ」

いまの様子を見るに、もしかしたら俺に少し引いていたかもしれないな・・・ってそんなことはどうでもいいのだ俺は気になったことは直ぐに聞いたりしないと落ち着かない性格なのだ。

「も、もし良かったら悪魔族とか獸族に会わせてくれないか?たのむ!!」

実をいうと俺は悪魔族、獣族の様な異世界の種族にとても興味を持っていた。いや特に猫耳とか思いっきり触ってみたい。ね?そうだよね?

「まぁ他にも岩石族とか妖精族とか居ますけどここで会わなくても貴方がこれから行く世界で好きなだけ出会えると思います。」

「俺がこれから行く世界?俺って生き返れるのか?」

アイリーンは俺の顔をじっと眺めていた。

「うん貴方なら多分大丈夫ですね。貴方の死因を聞いたときは本当に大丈夫かなと思いましたけど話してみて分かりました。貴方なら大丈夫です。」

そう言うと何も無かった真っ白な空間全体に何処かの景色が映し出された。

「ここがこれから貴方の行く世界アースガルドのアーノルドという村の景色です。」

映し出された景色は一面に花が咲いていて少しだけだが花の近くを小さい人の様な物が飛んでいた。あれが妖精族に当たるのだろうか。

「貴方にはこの世界のこの地域の小さな家の次男として生まれて貰います。」

「ちょっと待ってくれ。俺がその家の次男として生まれたら今までの記憶は消えちゃうのか?それよりただの天使のお前がそんなこと決めちゃってもいいのか?」

アイリーンはさっきまでの怒っていたのを忘れてしまうような笑顔だった。

「えーっと質問の答えはまず貴方の記憶は消えません。特別に記憶は残したままです。あと貴方を異世界に転生させると言うのは私だけの決断ではありません。分かりやすく言うと神様の決めたことですね。」

相変わらずアイリーンはニコニコしていた。

「そういえば俺以外に転生してこの世界にいった人とかはいないのか?」

「いえ。他に転生してこの世界に行った人は居ません。貴方が最初の人です。」

この一言を聞いて俺は疑問に思った。

「なぜ俺なんだ?」

「詳しく説明すると、この世界アースガルドでは近頃急激に人口が減っていてですねこのままでは人口がゼロになってしまうときもあるかもしれないと神様が考えてですね。それで貴方の住んでいる世界の地球から死んでしまった人をこちらの世界つまりアースガルドに転生させようとしたわけです。でもあちらの世界で死んでしまった人全員を転生させるようなことをしたら今度はアースガルドに人があふれてしまう。だから神様は転生させる人に条件を定めたのです。そしてその条件が死ぬまで家に引きこもっていたり、あまりにも理不尽な死に方をした人、そして人格が破たんしていない人という条件でした。そしてその条件に1番早く当てはまったのがあなただったのです。」

「いや逆に俺以外の奴は人格破綻者だったのかよっ!」

アイリーンの笑顔ははニコニコというよりニヤニヤという笑顔に変わっていた。

「でもこのまま何の能力も与えないで転生させたりすると、貴方たちはまた、同じような人生を送る可能性もありますからね。3つだけ好きな能力を与えてあげましょう。」

アイリーンがそういうと俺の視界は真っ白に染まった・・・ 
 

 
後書き
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