ヘタリア大帝国
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TURN116 カテーリンの資質その七
「ああいうところがいいんだよ」
「うん、僕もイタリン好きだよ」
「悪い奴等じゃないんだよな、だからあの統領さんも軟禁程度でな」
「逃げられちゃったね、イタちゃん達と一緒に」
「まあいいけれどな」
本当にどうでもいい感じだ。
「俺にしてもな」
「はい、私もです」
ここでまた言うセーラだった。
「イタリンについては構わないと思います」
「ベニスさんはいいんだな」
「特にいいと思います、イタリンについても」
この国もだというのだ。
「特に何もしません」
「まあな、ファンシズムはどうかって思うがな」
「うん、共有主義はね」
マリーはここに話を戻した。
「資産主義も君主制も否定しているからね」
「エイリスとしては認められないのよ」
エルザがここで言った。
「絶対にね」
「そうです、そしてファンシズムも」
セーラも共有主義とファンシズムは同一と見ている、そのうえでドクツやイタリンについて言及した。
「議会を否定しそしてエイリスの君主制の理念を否定しています」
「だからファンシズムも認められないのよ」
エルザがここでまた言うがセーラとはまた違う表情だ。
「一人の人間が全てを管轄する、議会もね」
「議会も必要です」
「しかもドクツはエイリスの世界統治を公然と否定してきたわ」
このこともまた問題だった。
「認められないわよね」
「君主は受け継がれます、しかし独裁者は受け継がれません」
イギリス妹が鋭く指摘した。
「世界を統治する権威、その他のものも」
「ファンシズムは一代限りだけからな」
イギリスもファンシズムの問題点は見抜いていた。実際にレーティア、彼女がいなくなったドクツはだというのだ。
「今の総統さんもやり手だがな」
「ヒムラー総統ですね」
「さっき話したけれど信用できねえ、怪しいな」
イギリスはロレンスにも話した。
「カリスマはねえよな」
「君主は代々権威を受け継ぎます」
モンゴメリーも言う。
「そして理念も」
「ああ、世界を統治するっていうな」
「我々は高貴なる者の騎士道精神によって世界の者を導いているのです」
モンゴメリーも植民地の実態は知っていて常にそれを正さんとしている、だが今はあえてエイリスの表の看板を出して話すのだった。
「大衆のみでそれは出来ません」
「大衆は大衆ってことになりますか」
「そして独裁者もです」
こうした意味で大衆と独裁者は同じだというのだ。
「世界を治められません」
「太平洋経済圏とは何なのでしょうか」
ロレンスは今現在の枢軸諸国の中心であるこの経済圏について問うた。
「一体」
「あれな、どの国も平等で共存共栄と経済的発展を目指すってな」
イギリスがそのロレンスに述べる。
「ガメリカと中帝国が連合にいた頃から堂々と言ってたな」
「はい、あの経済圏です」
つまり両国は連合にいた頃から堂々とエイリスの植民地統治を否定していたのだ、同じ連合国でありながら。
「あれはどうなのか」
「だから理念がないんでしょ」
今度はマリーが言った。
「中心には日本がいるけれどね」
「日本にあるのは歴史だけだからな」
イギリスがまた言った。
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