ヘタリア大帝国
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TURN115 オリジナル対クローンその三
「親愛なる総統閣下を侮辱された気分です」
「同じです、では」
それではだとだ、ネルソンはエルミーに話して東郷にも言った。
「長官、ここはです」
「総攻撃だな」
「はい、容赦してはなりません」
何とか怒らない様にしているが不機嫌さを露わにして言うのだった。
「長官のクローンもありますし」
「ははは、面白いな」
東郷は己のクローンを見ても平気な顔だった。
「俺が何人もいるとなるとな」
「面白いですか」
「俺はそう思う」
「そうですか」
「ああ、かなりな」
こう言うのだった。
「俺であって俺でないからな」
「長官がそう思われるのならいいですが」
「私のクローンもいるな」
ジューコフも言う。
「そういえば以前髪の毛を一本同志書記長に進呈したことがあったな」
「その髪の毛からですね」
「クローンを作ったのか、どう使ってもいいと申し上げたが」
「どういうお気持ちですか?」
ネルソンはジューコフにも問うた、今でも不機嫌な顔である。
「やはり長官と同じなのでしょうか」
「特に何もな」
思わないとだ、ジューコフはネルソンに答えた。
「思わない」
「そうなのですか」
「どう使ってもいいと言ったのは私だしな、それにだ」
「それにといいますと」
「クローン技術が有効なら使うことも当然だ」
「戦いに勝つには」
「だからだ、このことについてもだ」
ジューコフはネルソンに対して軍人らしく機能的な口調で話していく。
「当然と思っている」
「そうでしたか」
「その辺り私は割り切っているのかも知れない」
自分で分析しての言葉だった。
「ではだ」
「それではですね」
「戦おう、彼等と」
こうネルソンだけでなく東郷にも言う。
「そして勝とう」
「さて、敵は波状の陣か」
東郷は敵陣を見た、縦に何段にも並べた波状の陣形であった。
「おそらく破ってもな」
「次の陣が出てきますね」
「スライド式にな」
新しい陣が出て来るというのだ。
「破った陣がまただ、反転して後ろに回ってな」
「そうしてきますね」
ネルソンは東郷に応えて話す。
「そのうえで我々に消耗を強いますね」
「そして勝つ」
ソビエト軍が、というのだ。
「それを狙っていますね」
「間違いなくな、ではだ」
東郷はソビエト軍の戦術を読んだ、そして言うことは。
「ここは一段ずつ確実に潰していこう」
「そうしていってですね」
「進んでいく」
突破ではなく各個撃破をしていくというのだ。
「それでいこう」
「そして目指すものは」
今度は秋山が東郷に問うた。
「最後の段にいる」
「そうか、カテーリン書記長だ」
他ならぬ彼女だというのだ、全軍を指揮しているソビエトの書記長の。
「彼女が最後の目標だ」
「それではですね」
「着実に攻めていこう」
こう話してそしてだった、枢軸軍は全軍で前に出た。
それで全軍でだった、まずはソビエト軍の最初の段に向かった。
最初の段にいたのはドワイトのクローンだった、その指揮はドワイトらしい動きは的確だった。だがその動きを見てだった。
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