虹との約束
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第一部
プロローグ
プロローグ
―少年少女の愛の軌跡
すべての人に捧ぐ―
卒業アルバムを開くと、必ず見るひとがいる。原崎真里。中学時代、井原祐二が一度だけ恋に落ちたひとだった。誰よりも美しく、謙虚で、優しく、利口だった。
ただ、彼女の最大の魅力は、それらではない。そのことは誰よりも、祐二が知っている。つまり、それは笑顔であるということを。
覚えているかな、真里。あの日誓ったこと。
もうすぐあれから二年だね。僕は今も、君を待っているよ。
祐二の脳裏に、二年前の、甘い記憶が蘇った。
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