FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第158話 食べて飲んで歌って踊って騒げっ!!!
前書き
こんにちは~☆07でぇ~す☆
今回は1週間後に行われる大魔闘演舞に出場する為に山に修行に来たAチームとBチームの元に・・・えっ?恩返し?
途中で目線が変わります。最初はルーシィ目線からです。
それでは、第158話・・・スタート☆
私達最強チームの10人+2匹+1羽とエルフマンは、1週間後に行われる大魔闘演舞に出場する為、わざわざ山奥に来て修行中。去年は海だったから山なのかしら?
ト「随分静かですね。」
エ「マスターによると、山の奥の奥の奥深くらしいからな。」
ユ「そんな奥深くまで来て、クロッカスに行けるのかな?」
まぁ、何とかなるわよ。たぶん・・・ね。でも、ここなら誰にも邪魔されずに修行出来るわね。
リョ「この山には誰も住んでいないし、所有してる人もいねぇから、思いっきり暴れても大丈夫らしいぜ。」
それは最強チーム(主にナツ、マヤ、グレイ)にとって好都合ね。
ナ「っしゃぁぁぁっ!!早速始めんぞぉーーーっ!!」
マ&ハ「あいさーーーっ!!」
エ「修行で強くなってこそ、真の漢だぁぁぁぁぁっ!!」
フ「相変わらず元気だな。」
そんなこんなで、私達は修行する事にしたの。どんな修行をするかというと・・・
ナツは、
ナ「火竜の・・・咆哮ッ!!」
息で森の木々を倒したり、
ナ「おらおらおらおらぁぁぁぁぁっ!!!」
どこからか持って来たのか、3つのタイヤを結んだ縄を自分の腰に付けて、ズザザザザザザァと砂煙を上げながらタイヤを引き摺りながら全速力で走っている。その後ろをハッピーが必死に追いかけている。後は、木に一度登って、そこから高く飛び上がって、
ナ「火竜の・・・煌炎ッ!!」
炎を纏った両手で地面を殴る。その時に凹んだ地面の長さを測ったりしている。今ので凹んだ長さは約4m!
マヤは、
マ「でぃやっ!とぉっ!だりゃあっ!!」
大熊のドラン相手に火炎石を使って殴ったり蹴ったりしている。ドランもそれを受け止めたりかわしたりしている。後は、
マ「キングは王者の牙!バーンはドリル口ばし!」
キ「ガアァァァオオォォオオオオォォォオオオオオオオオオオオオオオオオ大オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
バ「ギュギャアアアァァアァアアアアァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
動物と動物同士を戦わせたりしている。
フレイは人間の姿になって、
フ「・・・・・」
地面に胡座を掻いて、目を閉じて神経を集中させている。たぶん、人間の姿でいる時の魔力を高めているんだと思う。後は、
フ「ファイアメイク、噴火ッ!!」
ドガァァァンッ!!バコォォォンッ!!ガゴォォォンッ!!と凄まじい爆発音と共に地面が噴火する。炎の造形魔法の威力を高めている。
リョウは右手に『銀覇剣』、左手に『天力剣』、『嵐真剣』を口に銜えて、大きな岩の前に立つと、
リョ「3剣流・・・銀天嵐切ッ!!」
スパパパパパァンッ!!と大きな岩を切り刻んだ。ガガガゴォォォォォン・・・と音を立てながら、岩は粉々に崩れた。す、すごい・・・!後は、
リョ「竜桜切ッ!!2剣流・・・星志希切ッ!!」
木や地面をひたすら斬り続けていた。
グレイは、どこからか持って来たのか、タイヤを縄で結んで、それを太い木の枝に縛り付けて、
グ「うぉらっ!!」
それを振り子のように自分とは反対側に投げて、戻ってきたタイヤを、
グ「アイスメイク、盾ッ!!」
花弁のような形をした氷の盾で防ぐ。が、パリィンッ!
グ「ぐぁぁっ!!」
タイヤの勢いの方が強くて、氷の盾は粉々に。タイヤはグレイの顎に衝突する。たぶん、自分の体を張って氷の威力を強めてるのね。
ユモは目を閉じて、両手に冷気を溜めると、閉じていた目をカッ!と見開き、
ユ「はぁぁぁぁぁっ!!」
冷気を溜めていた両手を地面に着く。すると、そこから先が鋭く尖った氷が壁のように出現して、それが遥か遠くまで続いている。約5m程のところまで、その氷は続いている。後は、さっきのリョウみたいに、大きな岩の前に立つと、
ユ「らぁぁぁぁぁっ!!」
岩に回し蹴りをして、その場で跳んで、
ユ「だりゃあああああっ!!」
岩の天辺に踵落とし。すると、岩に縦横にヒビが入って、岩が4つに砕けた。な、何て破壊力なの・・・
エルザは、
エ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
黒羽の鎧に換装して、大きな剣を振り回している。ただ振り回しているだけじゃないわよ。黒羽の鎧は一撃の攻撃力を上げる鎧だから・・・たぶん、その威力を高めているんじゃないかな?でも、エルザは修行しなくてもすごく強いから大丈夫だと思うけどね。
ショールは、
ショ「ギアチェンジ!モード風!!モード炎!!」
えっ!?2つ同時にギアチェンジするのっ!?ショールの右手には風、左手には炎が纏う。が、それはほんの一瞬だけ。
ショ「くっ・・!」
ショールは膝を着く。それと同時に風と炎は消えちゃった。かなり魔力を消費するみたいね。ショール、頑張れ!!
ウェンディは、
ウェ「う~~~ん・・・」
去年、ポーリュシカさん(グランディーネ)から貰った滅竜奥義が書かれている魔法書を、私に借りた風詠みの眼鏡を使って読んでいた。たぶん、去年失敗したミルキーウェイについて読んでいるんだと思う。シャルルもウェンディの隣に座って一緒に魔法書を読んでいる。
トーヤは、幽封玉を外して半幽人の姿になって、
ト「・・・・・」
目を閉じて神経を集中させていた。すると、トーヤの足元に巨大な黒い魔法陣が浮かび上がった。な、何かしら?あの魔法陣は?初めて見るわ・・・でも、その魔法陣が浮かび上がっていたのはほんの一瞬だけ。
ト「ぅ・・・!」
トーヤは膝を着く。それと同時に黒い魔法陣は消えちゃった。さっきのショールみたいに、かなり魔力を消費するみたいね。トーヤ、頑張れ!!
エルフマンは、
エル「うおおおおおおおおおおっ!!漢ォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!」
全身接収、獣王の魂の姿になって、砂煙を上げながら次々に山の木々を倒していた。
私は、以前と同じ地面に胡座を掻いて、カプリコーンと一緒に修行しているわ。目を閉じて神経を集中させる。すると、砂がほんの少しだけ宙を待って、円を描くように私の周りをくるくると舞う。でも、やっぱりこれはきつい~!!
ル「・・・・っあぁ!」
私は力尽きてその場に仰向けになって息を整える。
ル「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」
カ「ルーシィ様、以前よりも集中力がかなり上がっていると思われます。」
ル「はぁ・・ほ、ほんと・・・?はぁ・・・はぁ・・」
よかったぁ~。私は上を見上げる。綺麗な青空が広がっていた。私は右手の甲を空にかざす。ピンク色の妖精の尻尾の紋章が笑っているように見えた。
ル「今年も、妖精の尻尾が・・・優勝してみせるわっ!!」
私は紋章と空に誓い、右手を握り締めた。
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エ「よしっ!少し休憩しよう。」
私達は一度集合場所に集まり、エルザの声と共に私達は地面に座り込んだ。
マ「ひぃ~・・・疲れたぁ~・・・」
ショ「はぁ、はぁ、こ、こんなに・・キツイ、とは・・思わ、なかった・・・はぁ、はぁ。」
大魔闘演舞に初めて出場するマヤ、リョウ、ユモ、ショール、トーヤ、フレイにはちょっとキツイかもね。
ナ「でも、今日だけで大分体が締まってきたぞ。」
ハ「あい。」
グ「これなら、明日本番でもいいんじゃねぇか?」
ル「もぉ~、そうやってすぐ調子にのらないの。」
その時、地面に紫色の魔法陣が浮かび上がった。するとそこからトーヤと契約してるてんぐが姿を現した。
ウェ「て、てんぐさん!?」
ト「どうしたの?君が勝手に出て来るなんて初めてじゃないかな?」
トーヤも少し驚いてるみたい。
て「トーヤ、妖霊王様がお前の事を呼んでいる。すぐに妖霊界に戻れとの事だ。」
ト「えっ?妖霊王様が?」
何か、急ぎの用事かしら?すると、てんぐは私達の方に向き直ると、
て「トーヤの『良き友』の皆さんも、妖霊界に来て下さい。」
フ「えっ?」
ユ「私達も?」
シャ「何で?」
いきなりの事に何が何だか分からなくなっている私達とは裏腹に、トーヤは立ち上がると、
ト「詳しい事は僕にも分かりませんが、妖霊界に行きましょう。」
ト&て以外「えぇっ!!!??」
て「んじゃ、行くぜ。」
すると、私達の足元に巨大な白い魔法陣が浮かび上がった。
て「アースランドから、妖霊界へ・・・移動!」
てんぐが呪文のようなものを唱えると、白い魔法陣が銀色に光りだした。私はあまりの眩しさに目を瞑った。
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て「着いたぞ。」
てんぐの声が聞こえて、恐る恐る目を開けると、
ウェ「うわぁ~♪」
リョ「す、すげぇ~・・・」
私達は黒い魔法陣の上に立っていて、目の前には銀色に光り輝く建物やたくさんの怪物や妖怪、幽霊が私達の事を歓迎していた。いつの間にか、私達の服装は黒や茶色、紫や紺といった黒い感じの服に変わっていた。トーヤはそのままだけど。すると、てんぐが右膝を地面に着いて、頭を下げた。
て「妖霊王様、トーヤ・ファインと、トーヤ・ファインの『良き友』のみなさんをお連れしました。」
妖「ご苦労・・・」
声がした方に顔を上げると、黒髪に紫色の瞳、長いマントを風になびかせ凛々しい顔付きをした男の人が私達に歩み寄って来た。トーヤはてんぐと同じように右膝を着いて頭を下げると、
ト「妖霊王様、てんぐからお聞きして、ただ今戻りました。」
妖「うむ。忙しい時にすまん・・・」
てっきり、妖霊王って言うくらいだから、すごく怖い妖怪を想像してたけど、どこにでもいる極普通の男の人って感じなのね。
ト「ところで妖霊王様、僕や皆さんに何か御用でしょうか?」
顔を上げずにトーヤが妖霊王に聞くと、
妖「うむ。以前、『悪霊』の『ローア』を裁いた時に、恩返しをすると言ったのを覚えているか・・・?」
『悪霊』?『ローア』?裁いた?何の事?
ト「はい。覚えています。あ、もしかして・・・!」
マ「あぁ。そういえばそんな事もあった・・・って!」
フ「まさかっ!?」
唯一内容が分かったトーヤとマヤとフレイが目を見開く。それを見た妖霊王は笑うと、
妖「トーヤ・ファインとトーヤ・ファインの『良き友』たちと共に、妖霊界で宴を開く事にした。」
ナ「んなっ!?」
グ「妖霊界でっ!?」
エ「う、宴だとっ!?」
いきなりの事に、私達は驚きを隠せない。そんな私達とは裏腹に、
怪1「トーヤの『良き友』だぁーーーっ!!」
化1「人間だっ!本物の人間だよっ!!」
幽1「宴だぁぁぁっ!!」
たくさんのお化け達は大騒ぎ。
エル「な、何が何だかよく分からねぇ・・・」
ウェ「でも、私達を歓迎してくれてるみたいですね。」
ト「妖霊界の皆で宴するのは久しぶりですっ!妖精の尻尾の宴もとっても楽しいですが、妖霊界の宴もとっても楽しいですよ。」
リョ「せっかくのお誘いだ。断るのも妖霊界の人達・・・いや、お化け達に失礼だから、今日は妖霊界の宴で暴れまくろうぜっ!!」
マ「賛せぇーーーいっ!!」
という事で、今日は妖霊界で宴を楽しむ事にしたの。星霊界とはやっぱり違うんだろうなぁ~。
妖「さぁ!今日は一日中食べて飲んで歌って踊って騒ぐのだっ!!」
妖以外「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
すると、次から次へと豪華(?)なごちそうが運ばれてきた。
ナ「うぉぉぉっ!美味そ~だなっ!!」
ハ「あいっ!」
ナツが運ばれてきたごちそうをどんどん食べていく。
ナ「おっ!美味いなこの料理!何て言う料理何だ?」
ト「それは死者の魂をじっくり煮込んだソウルスープです。そっちのは魔女が作った毒りんごのケーキです。こっちのはドラキュラが大好きな血のジュースです。」
ハ「トーヤ、この魚は?すごく美味しいね。」
ト「それは妖霊界の海で獲れる人面魚です。」
し、死者の・・た、魂に・・・ど、毒りんごに・・・血に・・・・じ、人面魚ォッ!?ナツとハッピーは死者の魂と毒りんごと人面魚を食べて、血を飲んじゃった訳ェッ!?
ル「そ、それって、かなりヤバイんじゃ・・・」
ト「大丈夫ですよ。死者の魂は妖霊界に予めあるものを使ってますし、毒りんごと言ってるだけで、毒は一切加えていませんし、人面魚は見た目は不気味ですが、味は極普通の味ですし、血と言ってるだけで、本当はトマトジュースのようなものですから。」
そ、それなら良いんだけど・・・ちょっと、この料理を食べるにはかなりの勇気がいるわね。
マ「ルーシィ!見て見て見て!ユウとレイがいっぱいいるよっ!!」
マヤが頭や肩にユウとレイをいっぱい乗せて走って来た。
ト「僕が契約している愛玩幽霊はユウとレイと言いますが、その子達はバケバケとユウユウとカイカイとレイレイですよ。」
愛玩幽霊もプルート同じでたっくさんいるのねぇ~。いつの間にか私の頭の上にもいた。
ト「その子はケタケタです。」
名前のとおり、私の頭の上にのっかっている愛玩幽霊は「ケタケタケタ。」不気味に笑った。
ユ「す、すごぉ~い!」
ウェ「すごく綺麗だねシャルル。」
シャ「ほんとね。」
ユモとウェンディとシャルルが空を見上げている。私も空を見上げると、
ル「うわぁ~♪」
空には箒に乗った魔女達が、いろんな形をした杖を使って宝石のようなキラキラした小さな結晶を撒き散らしていた。
ト「あれは魔女達にしか作れない水晶の破片です。滅多に見る事が出来ないので、今日はとても幸運です。」
トーヤも目を輝かせていた。
フ「にしても、こんなにお化けがいたんだな。」
あっちにもこっちにも、トーヤと契約しているお化け達と似たようなお化け達がいるから、いったい誰がトーヤと契約してるお化けなのか全く分からない。でも、トーヤなら分かるんだろうな。すると、
ロ「トーヤ。」
リ「元気だった?」
後ろから声がした。振り向くと、
ト「父さん!母さん!」
えぇっ!?この人がトーヤのお父さんとお母さん!?随分若いのね。
ト「妖霊界では、体の成長が通常の人と10年くらい遅いんですよ。」
10年もぉっ!?
リ「久しぶりね。ウェンディさん、シャルルさん。」
ウェ「はい。」
シャ「あんたも元気そうね。」
あれ?ウェンディとシャルルは会った事あるの?ていうか、トーヤそっくり~。
リョ「ルーシィもレイラさんにめっちゃくちゃ似てるけどな。」
そう、かな?
ロ「皆さん、今日は楽しんでいって下さいね。」
エ「そうさせて頂きます。」
トーヤの敬語はお父さん譲りなのね。
ショ「それにしても、妖霊界って言うもんだから、ものすごく暗い世界かと思ったけど・・・」
グ「すっげぇ~楽しい世界じゃねぇか。」
星霊界と似てるわね。
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『ここからトーヤ目線でいきます。』
僕は今、妖霊界が全て眺望する事が出来る、『静寂の天文台』に一人来ていました。妖霊界の中央にある『灯火広場』では宴が行われています。ここからでも、すごく賑わっているのが見えます。その時、カツン、カツンと『静寂の天文台』に上る為の螺旋階段の音と、「はぁ、はぁ・・はぁ・・・」と呼吸の音が聞こえました。誰かが『静寂の天文台』に来たみたいです。振り返ると、
ウェ「はぁ・・はぁ、す、すごく、高いですね。はぁ、こ、この、天文台。はぁ・・・はぁ、はぁ・・・・」
息を切らしたウェンディさんがいました。約20mの天文台ですから、僕も滅多に来ません。が、今日は久しぶりに妖霊界に戻って来たので、今のウェンディさんと同じ状態になりながら上ったんです。僕もすごく疲れました。
ト「あれ?シャルルさんは?」
ウェ「ハッピーとフレイさんと一緒にいます。だから私一人です。」
ウェンディさんは僕の隣に来ると、
ウェ「うわぁ~!!」
眺望に歓声の声を上げました。
ト「綺麗ですよね。僕も滅多に来ませんが、ここから見える妖霊界の景色は大好きです。」
どんなに月日が経っても、自分が生まれ育った『故郷』はいつまでも大好きです。
ウェ「やっぱり、トーヤさんは妖霊界に帰りたいですか?」
ウェンディさんが少し悲しそうな表情で問いかけてきました。僕は左右に首を振ると、
ト「確かに、妖霊界は僕にとって生まれ育った『故郷』です。ですが、今は妖精の尻尾の皆さんと、最強チームの皆さんとお祭り騒ぎをして過ごしている方が100倍楽しいです。」
これが今の僕の本音でした。
ウェ「楽しいギルドですよね。」
ト「はい。とっても。」
僕とウェンディさんはしばらく黙って妖霊界を見渡していました。そして、
ト「あ、あの・・ウェンディ・・さん・・・//////////」
ウェ「何ですか?」
僕の顔は、今りんごのように真っ赤になっていると思います。鼓動がどんどん速くなっていきます。ウェンディさんに告白した時も、こんな気持ちだったのを思い出しました。僕は1つ深呼吸をすると、
ト「あ、あの・・僕は本当の年齢は、わ、分かりま、せんが・・・が、外見から、ウェンディさんと、お、同い年くらいなので・・・リョ、リョウさんや、ル、ルーシィさんのように・・だ、大胆には、で、でで、出来ませんが・・・///////////////」
ウェ「えっ?」
僕はどんどん速くなる鼓動をやっとの思いで抑えつけながら、ウェンディさんの左頬にキスをしました。
ウェ「ぇ・・・//////////」
ウェンディさんもいきなりの事に消えそうな声で驚いた。僕は更に速くなる鼓動を抑えつけ、真っ赤になりながらウェンディさんから顔を逸らす。ウェンディさんも左手で左頬を押さえ、右手で口元を押さえ、下を俯きました。しばらく、僕とウェンディさんの間に沈黙が流れました。
大分落ち着いた時、最初に沈黙を破ったのはウェンディさんでした。
ウェ「・・そ、そろそろ、みなさんの所に、戻りましょうか。」
ト「そ、そうです、ね。」
僕とウェンディさんは並んで螺旋階段を下り、遥か下にある地面目指してゆっくりと螺旋階段を下りていきました。
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ナ「あ、ウェンディ、トーヤ、どこ行ってたんだよ?」
『灯火広場』に戻ると、宴はすでに終わっていて、ナツさん達は黒い魔法陣の上に立って僕達の事を待っていました。僕とウェンディさんも慌てて魔法陣の上に立ちました。すると、僕の後ろに立っていたグレイさんが耳元で、
グ「やったんだな。」
と小声で呟きました。僕は最初は理解出来ませんでしたが、理解するとまたりんごのように真っ赤になってたと思います。あ、相変わらず・・グレイ、さんの、勘の、鋭さには、お、驚かされます//////////////なのに、なぜ自分の恋には鈍感何でしょうか?いつも不思議に思います。
妖「トーヤ・ファインとトーヤ・ファインの『良き友』の皆さん、今日はお忙しい中、妖霊界の宴に参加して下さった事に感謝する・・・」
エ「お礼を言うのは私達の方だ。」
エル「妖霊界の宴は楽しい!漢だっ!!」
ル「意味分かんないわよ。」
ナ「こんなに腹いっぱい食ったのは久々だ。」
ハ「あいっ!人面魚も以外においしかったよ。」
皆さん、すごく楽しんでくれたみたいです。よかったぁ~。
ロ「皆さん、これからもトーヤをよろしくお願い致します。」
マ「もっちろん!トーヤは私達の仲間だもん。ねっ、ウェンディ。」
ウェ「えっ?あ、はいっ!!」
仲間・・・
妖精の尻尾の皆さんと出会うまで、僕の「仲間」と呼べる存在は契約したお化け達だけでした。街へ行っても、僕の姿や異名、妖怪召喚を見ると街の人達は僕とお化け達から離れていきました。それから、僕は誰も来ない不気味な屋敷でお化け達と一緒にひっそりと暮らしていました。でも、やっぱり僕もお化け達も、毎日が寂しかったです。そんな時、僕とお化け達は最強チームの皆さんに出会いました。僕とお化け達の事を怖がりもせず、「仲間」と認識してくれただけでも、あの時は涙が出るほど嬉しかったのを今でも覚えています。やっぱり、妖精の尻尾は素晴らしいギルドですっ!!すると、てんぐが何かを思い出したのか「あ。」と小さく呟くのが聞こえました。
て「言い忘れてたが、妖霊界で1日過ごすと・・・」
てんぐが全部言い終わる前に、ナツさん、ハッピーさん、ルーシィさん、グレイさん、エルザさん、ウェンディさん、シャルルさんの顔が青ざめました。
シャ「ま、まさか・・・星霊界と同じで、妖霊界で1日過ごしたら・・・」
ハ「さ、3ヶ月も、経っているんじゃ・・・」
ハッピーさんの言葉にますます顔が青くなっていきます。へぇ~。星霊界で1日過ごすと3ヶ月も経っているんですか。でも、
ト「いえ。その逆です。」
ト以外「えっ???」
て「月日は違うけど、妖霊界で1日過ごすとだな・・・」
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て『1週間前に戻っているんだ。』
僕達はいつの間にか1週間前のギルドに戻って来ていました。
ナ「すっげーーーっ!!ほんとに1週間前だぁーーーーーっ!!」
ナツさんが口から炎を噴出しながら声を上げました。
マカオ「な、何訳の分からねぇ事叫んでんだよ。」
ワ「お前もとうとう頭ぶっ壊れちまったか?」
マカオさんが驚き、ワカバさんが冷やかします。1週間前だから、まだ大魔闘演舞の事を知らされていないんですね。
リョ「これから修行に行けば更に力をつけられるな。」
ナ「おしっ!そうゆう事なら、じっちゃん!俺達大魔闘演舞の修行に行って来るぜっ!!」
それを聞いたマカロフさんは飲んでいたビールを噴出しちゃいました。
マカ「な、なぁ~ぜお前達が大魔闘演舞の修行に行くのじゃ?」
マ「だってマスター、今年も妖精の尻尾はAチームとBチームが出場するんでしょ?」
マカ「んなっ!?」
ウェ「Aチームはナツさん、グレイさん、エルザさん、ルーシィさん、エルフマンさん、私が出場するんですよね?」
ショ「Bチームはマヤ、リョウ、ユモ、トーヤ、フレイ、俺が出場するんですよね?」
マカ「んなっ!?」
まだ誰にも言っていない大魔闘演舞の事をなぜ僕達が知っているのかは、1週間前の皆さんには分かりません。でも、読者の皆さんは分かりますよね?
ナ「てな訳で、俺達修行に行って来るからなーーーっ!!」
ハ「あいさーーーっ!!」
僕達はもう一度、山に修行しにギルドを飛び出しました。
後書き
第158話終了~☆
妖霊界。どうだったでしょうか?妖霊界は星霊界とは違って、1週間だけですが、1週間前に戻る事が出来るんです。なので、通常の世界とは時の進む早さが異なります。
次回はせっかく時が戻ったのにあっという間に大魔闘演舞当日を迎えました。(←早ッ!!)大魔闘演舞が行われるフィオーレ王国の首都、クロッカスに来たAチームとBチーム。そこには懐かしの顔があったり、危険な顔があったり・・・それと同時に、『謎の仕事』に取り掛かったガジル、リリー、ラクサス、ミラ、ジュビア、カナ。いったい『謎の仕事』とは!?
お楽しみに~☆
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