ヘタリア大帝国
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TURN113 ソビエト占領その四
「どんな提案なの?」
「聞いてみる?」
「うん、何かしら」
カテーリンも提案を聞くことにした。
「それじゃあね」
「今から先生とお話しようね」
「わかったわ」
カテーリンはミーリャの言葉に素直に頷いた、そうしてだった。
ゲーペの前に来た、ゲーペはソビエト式敬礼の後でカテーリンに言った。彼女の周りにはロシア兄妹もいる。
「同志書記長、提案があります」
「何かしら」
「枢軸国とのことですが」
事務的な感じの声で語る。
「彼等は講和も考えている様です」
「私達と?」
「はい」
その通りだというのだ。
「そしてその際領土の返還もするそうです」
「そういえばです」
ここでロシア妹も言う。
「彼等はガメリカ、中帝国との講和の際も」
「占領した領土全部返還してるね」
ミーリャも言う、カテーリンの横から。
「捕虜もね」
「そのうえで太平洋経済圏に加えています」
ゲーペはまた話した。
「そうしています」
「だからどうするっていうの?」
「同志書記長、、最早勝敗は決しています」
ゲーペはカテーリンに対して言った。
「枢軸国と講和しましょう」
「それで太平洋経済圏に入れっていうの?」
「そこまでは考えていません」
ゲーペはカテーリンの問いにきっぱりと返した。
「我々は共有主義です、資産主義である彼等とは相入れません」
「そうよね」
「ですが最早これ以上の戦闘は何の意味もありません」
これがゲーペの言いたいことだった。
「ですから」
「枢軸国と講和するの?」
「領土は返還されます、捕虜もまた」
ガメリカや中帝国の様にだというのだ。
「ですから今はです」
「駄目よ」
ゲーペの提案をだ、カテーリンは強い声で否定した。
そして眉を顰めさせてだ、こうも言うのだった。
「そんなの絶対に駄目よ」
「何故でしょうか」
「講和したら負けたって認めることじゃない」
だからだというのだ。
「共有主義が、共有主義が負ける筈がないのよ」
「ですが最早」
「負けないの!」
ゲーペにだ、さらに強く言った。
「何があっても!」
「ではまだですか」
「ドクツ相手にも勝ったのよ、今もよ」
カテーリンの意固地さが出ていた、あくまでこう言うのだ。
「幾ら辛くても頑張るの、皆幸せになる為に」
「では」
「徹底抗戦よ、戦力が整い次第モスクワに攻め込むから」
その戦略も言うのだった。
「だから講和なんて絶対にしないから」
「ですが同志書記長」
「もう言わないで!もういいから!」
カテーリンは感情を爆発させた、そしてだった。
さらに意固地になってだ、ゲーペに対して叫んだ。
「同志長官、貴女を解任します!」
「えっ、解任って」
「ゲーペ長官をですか」
これまでこの場では殆ど発言しなかったロシア兄妹もカテーリンの今の言葉には驚いて問い返したのだった。
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