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木漏れ日色の記憶。

作者:音無咲夜
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この中に妹が一人いる。

春の兆しが見えてきた2月下旬。
俺は自分の姿に戸惑いながら、学園生活を送っていた。
「おはよう♪奏ちゃん」
「だからそろそろ俺の部屋で寝るのやめてくれない?」
「だが断る!」
うざいな、おい。
「まぁ、早く起きろよ・・って今日は日曜日か・・」
「そうだよ~あっそうだ!この服来てみてよ!」
夜空がワンピースを渡してくる。
「分かったよ。」
俺は観念してワンピースを着た。
「どうだ?」
「おっ!似合ってるね♪」
「そうか?じゃ、朝飯食うか。」
「そだね。」
俺は夜空を連れて一階に降りていった。
「奏・・・ちゃ・・ん」
降りた先には目に隈を着けた見も心もぼろぼろと言った感じの悟さんがいた。
「だ、大丈夫ですか?」
「あ、ああ・・・佑香のことを・・・頼んだぞ・・・がくっ」
「悟さーん!!」
「佑香先輩はどうなったんだろ」
「確かに」
俺は意識がない悟さんを廊下にほっといて佑香先輩の部屋に向かった。
「佑香先輩?」
「どうしたの?こーはいくん。」
「めっちゃ先輩にあってはならない普通さですね。」
「?」
「でも、この非常事態に先輩が変な行動をしないのは助かったかもね」
「そうだな、じゃ、先輩朝御飯をたべましょう。」
「うん♪そうだねこーはいくん」

////////////////

「オーイ赤坂!朝御飯を食べるぞ」
「分かった、今行く。」
部屋から出てきた赤坂は何の疑問も持たずに返事をしてきた。
「赤坂、この状態に何の疑問も持たないのか。」
「当たり前だ、全部の部屋に監視カメラと盗聴器を仕掛けているからな。十六夜のパソコンの中にある水上とピンク髪の全裸写真を入れたファイルの名前が学校名簿になってることも知っている。」
「そんなことしてたの!?」
「お前らが全裸で寝てるからだろうが!」
「思いっきり出るとこ出てたぞ。」
「それ以上言ったら殺すからな」
「まぁ、メイドちゃんが現実に出てきたのはびっくりしたがな。」
「ええっ!?どういうことだ?」
「これを見ろ、」
赤坂は部屋を開けてなかを見せた。
ぐちゃぐちゃな部屋の中に一人のメイド服姿の女の子が立っていた。
「奏様以外は初めまして、直人様に使えているメイドちゃんがと申します!」
「初めまして♪」
「めちゃくちゃ馴染んでるな!おい!」
「星空荘の皆様のプロフィールは全て把握しておりますので、これから同居人として、よろしくお願いいたします。」
「ああ。まぁいい、朝御飯にするからみんな来い。」
////////////////
「今日はパンにジャムか
バターか練乳、それとコーンスープ
だ。」
「さすがですね奏様。」
「まぁ、さっさと食べてくれ。」
「イザヨイ、今日は瑞希と出掛けて来るから、よろしくね♪」
「ああ、ってなんで俺が留守番になってるんだ?」
「ああっ俺も佑香と出掛けてくる」
「私は合コンだ。」
「僕は部屋から出ない。」
「わかりました。じゃあ、さっさと食べてくださいね。」
俺は夜空と三咲と一緒に一日を過ごすことに猛烈な不安感を募らせながら深いため息をついた。

////////////////

「じゃ、いってくるよ♪」
「慧先輩がついに大人の階段を・・」
「変なこと言うな。」
「あっ大人の階段を登るのは私たちでしたか」
「ん?なんだって?聞こえなかったんだけどな!」
「すいませんでした。」
「お前らはなんか用事あるのか?」
「「ない」」
「どうするんだ?」
「「奏ちゃんとイチャイチャする」」
「・・・すげぇ連携だな。」
「さぁさぁ、奏君に女を教えてあげましょう。」
「知ってるわ!俺、女だから!」
「そうか・・じゃ、自慰行為を教えてあげましょう!」
「お前はなんつーこといってんだ・・・・・」
「えっ?じゃあオナn・・」
「やめろ!!」
俺達はなぜか俺の部屋に集まっていた。
「なんで俺の部屋にくるんだ?」
「だからオナn・・」
「一度死ね!」
「そりゃ寂しいからだよぉ、奏ちゃんのそばが一番安心出来るからね」
「そうか・・・」
「掘られないようにね♪」
「ホモネタやめろ!」
「違うよ!奏ちゃんは女だからレイ○だよ!」
「てめぇ!ついに言いやがったな!」
「ぷっ」
「なんで(笑)みたいだ!?」
ガタン!
「ひゃっ!」
夜空が俺に抱きついてくる。
「むぅ~」
「なんの音だ?」
俺は部屋を出て廊下を見渡す。
「ダイニングからか?」
「行ってきてよ・・」
分かったと言い俺は一階に降りていった。
ガチャガチャ
「!!」
俺は箒を持ってリビングに入る。
むしゃむしゃパクパク
「おい。」
「ひっ!」
振り向いたのは姉貴だった。
「姉貴、ここでなにしてんだよ」
「朝飯食ってんだよ。」
「真似すんな!・・・なんで俺が奏だって分かった?」
「私は何年、弟君に女装させてると思ってるんだ?」
「弟になにやってんだよ・・・・」
「あっ今は妹か!あっそうだ!妹と言えばおじいちゃんに聞いたんだけど奏ちゃんに妹がいるんだって!」
「は?なんだと?」
「だ~か~ら~奏ちゃんに妹がいるの!」
「それを伝えに来たのか?」
「違う。」
「は?」
「飯を食い逃げしにきた。」
「帰れ!」
俺は姉貴を叩き出した。
////////////////
「誰だったの?」
「姉貴だ・・・・・」
「なんだって?」
「俺に妹がいるっていいに来たらしい。」
「本当に?」
「ああ、」
「・・・・・・・」
「どうしたんだ?三咲。」
「い、いや!何でもないよ!」
「?そうか」
(ヤバイな、奏先輩、昔のこと思い出しそう。) 
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