ソードアート・オンライン~紅き剣聖~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
一部 浮遊城アインクラッド編
重なっていく運命
前書き
ひさびさキャラや新キャラ登場!!
今日は、俺の運命が決まる日。
街を歩く人々はSAOの中でも現実世界と変わらず、恋人がいる人々は共に過ごし、いない人々は友人等と共に過ごす。
俺は宿の室内で、人々のそんな姿を窓から見ていた。
「…………行くか」
俺は立ち上がり、装備品等を確認する。
俺の得物、死刀《奈落》、こいつは25層の隠しボスのLAの報酬の、このアインクラッドに存在するどんな物より暗く深い黒色をしている刀だ。
そして、この刀はある特殊な能力を持っている。
《モンスターに対する、30%の即死効果を有する》
もはやチートの域だと自分でも思う。
けど、今ほどこの刀を必要とすることはないと思う。
《しかし、ボスモンスターに対しては0.03%まで確率は低下する》
って条件付きだけど。
次に、俺の防具、ブラッディ・コート、名の通り血の色をしたコートだ。
俺は金属防具は一切装備していない、理由はスピードが落ちるから、それだけだ。
その他装備を確認し終えた俺は、最後に漆黒のローブを羽織る。
「……よし」
俺は扉を開けて、目的地を目指した。
***************
sideユウマ
《ギルド 蒼き守り手 本部》
「ユウマ、アルゴから情報、剣聖が動き出した…………いくの?」
少女が不安な顔でこちらを見上げている。
銀髪のショートヘアで金色の瞳、茶色のローブを羽織った、自分と同い年だという、年下みたいな………おっと1つ忘れてた、左右の腰に対の短剣を装備した少女だ。
「うん……皆にはリンから伝えてくれるか?」
リンは首を横に振る。
「私も行く、私はユウマのもの、ずっとユウマの傍にいる」
そう言ってリンは俺に抱きついてきた。
「……嬉しいけど、その言い方勘違いされるからダメだって!」
「別にユウマとなら勘違いされても構わない、というか、されたい」
「あ、あのねぇー………」
そこにギルドメンバーの一人が通りがかる。
「リーダー、リンちゃん、朝帰りはダメですよ?」
「うん、ありがとカナ!」
「カナさん!?」
カナさんはギルド設立時からのメンバーの一人で副ギルドマスターをしている。
青い長髪が似合う美人で槍さばきはトップクラスの実力を持っている。
ちなみに俺、ユウマはギルドマスターをさせてもらっている。
「何リーダー、デートじゃないんですか?」
「デートだよ、ね?ユウマ」
「あぁ、もうそういう事でいいよ………カナさん、じゃあ、行ってきます!」
俺は半ば諦めて、支度をする。
するとリンが、
「デートの方が外に行きやすかったでしょ?」
と言ってきた。
「………まぁね」
と返しておく。
「終わったらデートに行くから」
デートも行くんだ…………
「…りょーかい」
俺とリンはソウスケを追うため外に出た。
***********
sideサキ
私はマイホームに閉じ籠っていた。
きっと、ソウスケ君はイベントボスを倒しに行くはずだ。
「私は………………」
ひーちゃんが死んでから、私は何もしていなかった、自分の意思で行動すら出来ていなかった。
ソウスケ君に言われるがまま、アスナの元に行き、アスナに言われるがまま血盟騎士団に入団した。
「私は………………」
何をしたい?
心は、魂は、何を求めている?
「私は……………!」
行こう、彼の傍に。
今彼を、ソウスケ君を救えるのはきっと自分だけだ。
私は部屋を飛び出し、玄関のドアを思い切り開いた。
「…………!!」
そこには─
「やっぱり行くのね?」
アスナがいた。
「うん、私はもう大切な人から離れていたくない!」
「サキ………」
アスナは困った顔になる。
「アスナが止めても私は行く」
「止めないよ! 私も行くから」
アスナはさらりと、とんでもない事を口にした。
「え! やっぱりアスナ、キリト君の事─」
「─違うってば!!/// サキが心配なの!」
アスナ、顔が真っ赤だよ?
「………行こう、アスナ!」
私は微笑む、こんなに笑ったのは久し振りかもしれない。
「そうだね!」
私たちはソウスケ君達に会うために走り出した。
後書き
ソウスケ「今年も終わりか」
キリト「あれいくか?」
全員「おー!」
ソウスケ&サキ「今年はどうもありがとう!」
ユウマ&リン「来年もよろしく!」
ページ上へ戻る