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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第百話 警察署襲撃事件その十七

「そうしよか」
「ワインにビールに」
「あと日本酒も」
 皆こぞって酒をどんどん出していく、そして様々な肴も。
 そうしたものを出して屋上に行きそうしてだった、実際にビアホールの要領で賑やかに飲み食べはじめた。
 その中でかなり暴れている面子もいる、洋はアヴリルにセクハラをしようとしているヴィルヘルミナと火織を見てこう呟いた。
「あの手の声って酒癖悪いんだな」
「それもかなりだな」
 ロレンツォも彼女達を見て応える。
「あれはどうしようもない」
「酒は怖いからな」
「酒は静かに飲むものであろーー」
 ヴァレンティーノはビアホールでもマティーニを静かに飲んでいる、何故かこうしたところでは妙に紳士である。
「そうであろーー」
「まあ中にはいつも飲んでる人もいますね」
 優太はマージョリーを見ていた。
「あの人の中身はともかく」
「マージョリーさん自体はなんだよ」
「凄いんだよ」
 佐藤と田中がそうだと話す。
「いつも強い酒飲んでるからな」
「そこはわかっていてくれよ」
「けれどヴィルヘルミナさん達はな」
「中身からだからな」
 そこから来る酒豪ではなく酒乱だというのだ。
「もう凄いんだよ」
「飲んだら終わらないしな」
「それで暴れるからな」
「大変なんだよな」
「世の中色々な人がいますね」
 圭も飲みつつしみじみとした口調で言う。
「僕そのことがこれまで以上によくわかりました」
「これからさらに出て来るからな」
 左はコーヒーを使ったカクテルを飲みながら圭に応えた。
「覚悟しておくっていうかな」
「期待ですか?」
「そうしてくれ、とにかくな」
「はい、これからもですね」
「宜しくな」
「お願いしますね」
「さて、じゃあこの戦いの間だけは親密な兄弟に戻って」
 遥もビールのジョッキを右手ににこやかに言う。
「兄さんと飲もうかな」
「俺はいつもそうしたいんだよ」
 洋は早速出来上がっていた、赤い顔で言った言葉だ。
「全く、遥はいつもいつもな」
「あはは、だって面白いからね」
「そんなこと言う遥は嫌いだ」
 部屋の隅でいじけて言った言葉である。
「昔の素直な遥は何処に行ったんだ」
「こういうところは変わらないであろーー」
 その洋にヴァレンティーノが背中から突っ込みを入れる。
「全く以て仕方ない奴であろーー」
「けれど立ち直った」 
 一瞬だった、洋は再び立ち上がった。
 そしてソーセージをまとめて何本も口の中に入れて豪快に喰らいつつビールもがぶがぶと飲んでそれで言うのだった。
「楽しくやるか」
「何かこの戦いになってから食べることに困らなくなったね」
「ああ、金のことも気にしなくていいからな」
 インデックスと当麻はこのことに心から喜んでいた。
「じゃあ今日もね」
「楽しくやるか」
「何かこの二人だけは赤貧やな」
 亜樹子はそのインデックスと当麻を見て突っ込みを入れた。
「うち等お金は自然にあるし大抵の世界の面子はお金には全然困ってへんのにな」
「そこは人それぞれぜよ」
 土御門は笑ってこう亜樹子に話した。
「上やんは上やんぜよ」
「赤貧もやねんな」
「そうぜよ、実家は普通でも上やん自身はそうぜよ」
「そういうこっちゃな。ほな」
 亜樹子も納得した、そうしてだった。
 亜樹子も楽しく飲む、そのうえで次の戦いに思いを馳せるのだった。この世界での戦いは終わったが戦士達の戦いはまだ続く。


第百話   完


                    2013・7・30 
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