ヘタリア大帝国
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TURN106 ウラル星域会戦その四
「学校は社会の一部だ、全てでもないからな」
「戯言ね、けれどそれもね」
そうしたこともだと、スカーレットは言ってだった。
レッドファランクスを進ませる、戦いがはじまろうとしていた。
その中でだ、東郷は日本に言った。
「このまま戦う、しかしだ」
「真希ちゃんですね」
「ああ、あの娘がいるからな」
「ここは迂闊な真似は出来ませんね」
「しかしだ」
それでもだとだ、ここで東郷は言った。
「またあの事態になればな」
「バリアですね」
「勝てる」
そうなれるというのだ。
「あくまで仮定の話だがな」
「そうですね、あれは本当に何故起こったのでしょうか」
日本も首を傾げることだった。
「あの娘のあの能力は」
「俺も不思議だ、しかしだ」
「若しここでバリアが発動すれば」
「その時は相手がレッドファランクスでも勝てる」
「そうなりますね」
二人は戦争のことから話すのだった、そして。
東郷達は前に出るレッドファランクスに対して鶴翼の陣で対した、その扇の軸には東郷が乗る大和がいる。
その大和を見てだ、スカーレットは自信に満ちた声で言った。
「そういうことね、それなら」
「ご主人とですね」
「ええ、決着をつけるわ」
こう副官でもあるメイドのコロネアに答える。
「この戦場でね」
「そして、ですね」
「この戦争にも勝つわ」
戦術的に勝つだけでなく戦略的にもだというのだ。
「そうするわ」
「では」
「ええ、攻撃目標大和」
そしてだった。
「敵の第一艦隊よ」
「わかりました」
コロネアはスカーレットの命令に微笑んで答えた。
「それでは」
「ええ、ではね」
「第一艦隊さえ倒せば」
「枢軸軍は確かに強いわ、けれどね」
「扇の要を失います」
「日本の扇は素晴らしいものだけれど要を失えば壊れるわ」
そうなるというのだ。
「だからここはね」
「はい、潰しましょう」
こう言ってそしてだった、レッドファランクスはまずは第一艦隊に集中攻撃を浴びせそして枢軸軍全体の扇の要を潰そうとした。
無数のビームが第一艦隊を襲う、それは最早光の帯というよりは壁だった。
それを観てだ、ダグラスは歯噛みして言った。
「おい、これだけの攻撃だとな」
「大和でもね」
「ああ、ジ=エンドだ」
こうキャロルに返す。キャロルも苦い顔だ。
「そうなっちまうな」
「そうね、これはね」
「旦那は死ぬつもりか?」
ダグラスはこうも言った。
「娘さんも乗り込んでるのにな」
「自分の娘を死に場所に送る父親はいないわよ」
「じゃあ心中かよ」
「あんたうちの長官が心中すると思ってるの?」
「そんな訳ないだろ」
ダグラスはキャロルにすぐに言い返した。
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