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ハイスクールG×D 黄金に導かれし龍

作者:ユキアン
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第20話

 
前書き
今回、要らない話が入っている上に短いです。
ごめんなさいorz
尺の都合と言うか、前話と一緒にしておけばよかったと後悔してます。 

 



青銅聖闘士への昇格試験において私は黄金聖闘士として監督官を勤めていました。まだ10歳にも満たなかったデスレムはその昇格試験の初戦で残虐な方法で相手を殺し、残りの全員を逃げしたことでデスレムが青銅聖闘士へと昇格する事になったのですが、それを辞退し聖域を去って行きました。本来なら追撃部隊を出す所なのですが、私はデスレムの小宇宙に温かさを感じ自ら監視の任に着く事を教皇に直訴しました。教皇から許可を得た私はすぐにデスレムを追いかけ、その行動を遠くからずっと監視し続けました。

デスレムは基本的に心霊スポット等と呼ばれる場所や、自殺する者が多く出る場所、更には戦争で大きな戦闘が行われた場所に良く訪れてはそこで瞑想をしたりするだけで身体を鍛える様なことは旅という行為自体でしか行う事はしていませんでした。生きる糧は全て自然から手に入れ、動物を殺す事も良くありました。ですが、デスレムの周りには動物が集り、落ち着いているという不思議な空間を造り出していました。たまに街によったと思えば小宇宙を使わずに人を殺してすぐに街を去ったと思えば、小さな村で畑仕事を手伝いながらしばらく農家の人の家に居候をしたりとあまり理解が出来ない旅を続けていました。そしてその旅の中でデスレムの小宇宙はどんどん大きくなって行きました。

5年という月日は幼い少年を逞しく鍛え上げました。成長したデスレムは今までの当ての無い旅を止め、何かの目的を持って旅を始めだした。旅の果てに辿り着いたのは周囲を高い山に囲まれた海岸だった。デスレムはそこで何かを待ち始め、小宇宙を高め始めた。何か有ると思い私も聖衣を纏い、気づかれない様に小宇宙を高め始めました。そして3日後にそいつは空から堕ちてきました。現れたのはおぞましい姿の何か。見るだけで精神を汚染してくるそいつを相手にデスレムは立ち向かいました。一点に集中した小宇宙で冥界より戦士達を呼び出し、仮の肉体を与えて共に戦うという冥府の王ハーデスに近い力で。私は驚きつつも物陰から飛び出し、急いで駆けつけます。小宇宙の大きさからいえばデスレムに勝ち目は無いのですから。予想の通りデスレムはそれに傷一つ付けることが出来ずに倒され、私は周囲に被害が出ない様にそいつと共にアナザー・ディメンションで異次元に跳躍する。なんとか倒し終えた後に元の場所に戻ると急激な小宇宙の高まりを感じて派遣されたと思われる白銀聖闘士がデスレムに止めを刺そうとしている所でした。私はそれを止めようとし、誤って白銀聖闘士をこの手にかけてしまいました。私は聖域に白銀聖闘士の亡骸とデスレムを連れて戻り教皇に全てを報告した。黄金聖闘士の半分が私とデスレムを処刑することを進言したが、教皇はデスレムが出現を感知し私が討った何か、後に判明した外なる神々への脅威を打ち破る為に最前線での戦闘を命じられるだけで済みました。そしてその為にデスレムに蟹座の黄金聖衣が与えられることになり、私がそれを纏うに相応しい判断するまで鍛え上げる事になりました。

独学で小宇宙を扱っていたデスレムは私の教えを受け、半年もかからずに黄金聖闘士として相応しいだけの力量を身につけました。その頃には大分打ち解け、友と言える位の仲でした。そして正式に黄金聖闘士に任命されたデスレムに、私もデスレムが扱う技を指導してもらいました。デスレムの説明は酷く簡単な物でした。ただ声を聞き、全てを受け入れて同化する。それを身に付ける事が出来たのはデスレムが積尸気冥界波でヒュペリオンと共に冥府へと堕ちて行った直後でした。デスレムにとって生も死も賞讃も侮蔑も愛も憎しみも全ては平等であり全てを受け入れる覚悟があったのだと思っていた。だから冥府に堕ちて行く時も怯えもせずに笑って堕ちて行きました。だけど、それならなおさら私達の回復の為の時間を稼ぐ為に一人で戦う必要は無かったはず。傷ついた私達と共に一緒に死ねば良かったはず。そして気づいたのです。デスレムは全てを受け入れた上で抗っていたのだと。受け入れた上で抗う。それこそがデスレムの覚悟。それを知ったとき、初めて私は積尸気の技を真に理解する事が出来ました。冥府へ堕ちて行ったデスレムはもう会えませんが、デスレムが好きだったワインを毎年命日に供えていました。それからですね、私がワインを作り始めたのは。






「むっ、こんな所に居たのか」

用具室のドアが開けられてゼノヴィアが用具室に入って来た。

「ああ、そろそろ戻ろうと思っていた所ですよ」

「そうか」

そう言いながらもドアを閉めるゼノヴィア。

「どうかしたのですか?」

「神代双葉、実は折り入って話がある」

「なんでしょう?それから双葉で結構ですよ」

「では双葉、私と子供を作ろう」

「……なぜそういう思考に至ったのですか?」

「うん、順を追って話そう。私の子供の頃からの夢や目標は信仰に関する物でね。悪魔になった今、それも無くなった。そこで部長にどうすれば良いのか聞いたんだ」

「それで?」

「部長は好きに生きろと、悪魔は欲望に忠実に動くと。だから私は封印していた物を、女としての本能を解き放ち、それを堪能しようと思う」

間違ってはいませんね。つまりは

「そして、私の新たな目標、夢は、子供を産む事なんだ」

「そこまでは分かりました。ですが、そこでなぜ私なのです?」

「最初は同じ騎士同士で、とも考えたのだが、その、先程の双葉を見てから、私の女としての本能がお前を欲するんだ。惚れたんだ。はしたないと思ってくれても構わない。私の身体を好きにしてもらっても構わないし、子供の世話も私が一人でする。双葉に迷惑をかけるつもりは無い。だから」

ゼノヴィアが水着を脱いで産まれたままの姿を曝す。

「私を抱いてくれ」

ここまでストレートに告白されると受け入れてあげたくも思いますが、色々な理由から受け入れる事が出来ません。

「申し訳ありません。気持ちは嬉しいのですが、私は生まれつき性欲が少なくて勃たないのですよ。それに政治的な面や社会的な面から見ても今は無理です」

「……そうか。今は無理なのだな」

「ええ」

「分かった。今日の所は引いておく。だけど、いつか必ず」

「私が死ぬまでの間に機会があれば好きにして構いませんよ。まあ、時と場所はちゃんと選んで下さい」

「ああ、ありがとう」

「そろそろ戻りましょうか」

「そうだな」

水着を着直したゼノヴィアと共にプールに戻るとラッシュガードを脱いだイッセーが部長にオイルを塗っていた。レイナーレの方は既に塗ってもらっているのか、少し不満そうにはしているもののそれを認めている様なので何も言わないでおきます。その後は小猫さんに泳ぎを教えたりしながら普通に楽しみました。






そして週末が過ぎ、授業参観の日になりました。私の親は親子の縁を切ったも同然ですので来る事も無いので気楽です。イッセーの所はレイナーレの方が気になって来ている様です。部長の所はサーゼクスさんとグレイフィアにご両親が来ているみたいですね。レヴィアたんも来ているみたいですが、誰か弟妹が居るのでしょうか?まさかとは思いますが会長?顔に多少面影がありますが。まさかね。
そして授業が始まったのですが英語の時間にも関わらず紙粘土が渡されました。何を言っているのか分からないと思いますが、私ですら理解出来ません。英語の担当教師がいうには芸術から始まる英会話もあると言います。なるほど、確かに海外の旅行に行った際に美術館などに行けばそういう事もあるでしょうと言うと思ったら大間違いですよ!!
まあ授業という事ですので余っている紙粘土も貰い、私と激闘を繰り広げた神々達を作る事にしました。着色する為の道具が無いので中途半端な感じがしますが多少小宇宙を込めておいたので少しは本物に見えるでしょう。イッセーの方は堕天使姿のレイナーレとオブジェ形態の鋼鉄聖衣を作っていました。
そして私が作った神々を巡ってのオークションが始まってしまいました。別に構わないのですが、せめて私に一言許可を求めて欲しかったです。それと親御さんまで参加しないで下さいよ。結局6体で14万3500円になりました。紙粘土代として3500円を学校に納めておきました。イッセーの方もオークションにかけられそうになり鋼鉄聖衣の方だけを売っていました。そちらも8000円ほどでした。授業も終わり、皆で部室に向かう途中、人が集って何かをしている様です。ちょっと様子を伺って見ると、レヴィアたんがミルたんが着ている様な魔法少女の服装で写真会らしき物を開いていました。かかわり合いを持ちたくなかったのでそっとその場を離れました。少しした後会長が何処かへと走って行き、それをレヴィアたんが追いかけている所を見るとやはり姉だった様です。おそらく真面目に仕事をこなすとき以外はあの格好なのでしょう。機会があれば愚痴を聞いてあげる事にしました。

 
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