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この明るい星空の下で。

作者:音無咲夜
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三泊四日幽霊温泉合宿。後編

食事を終え部屋に戻った俺達は早速温泉の準備をしていた。
「イザヨイ、僕達は先に行くね。」
「ああ、お前たちは混浴に行くのか?」
「行くわけ無いでしょ!」
と言いながら慧と望月は温泉へ向かっていった。
「どうするんだ?お前らは。」
「混浴でもいいよ?」
「・・・い、良いですよ!!!」
「いや冗談だけど。まあ早く行くぞ。」
(じょ、冗談だと!?)
(そりゃそうか、鈍感奏先輩だから。)
といい、俺は男子風呂に向かった。
「誰も居ないんだな。」
脱衣場に入ると大きめのへやがあった。
服を脱ぎ、温泉の扉を開けると。
「よう、」
「おうイザヨイ。」
「結構広いんだな。」
「うん♪最高だね!」
俺は慧に声をかけて温泉に浸かった。
「あぁ~」
我ながらおっさんみたいな声だったと思う。
だがそれほど気持ちいいと言うことだ。
「・・・・・・・」
「おお、水上先輩と望月先輩はでかいんですな。」
「そうゆう椎名さんは小さいね♪」
「がーん」
めっちゃ声聞こえる。
この隣には女子達が・・・・・視界が暗くなってきた。

「おい十六夜。大丈夫か?」
「ん?望月か・・・・」
「夜空じゃなくて悪かったわね。」
「いや、だいじょうぶだ。ありがとうな。」
俺はのぼせたのか。
「あんたはやっぱり合宿を楽しめない運命なのね。」
「ああ、そうみたいだ。」
「まあ体調が良くなったら慧さんの部屋に来て。」
「ああ、」
そう言うと、望月はそとにでた。
ううっ、気持ち悪い。
バス酔いが残っていたのか。
寝ればなおるだろう。

隣の部屋の話し声で目が覚めた。
今何時だ?
八時か・・・・
体調は・・・治ったみたいだな。
すると隣の部屋から大声が、
「きゃぁぁ!!!やめてよ、もう!」
「そんな怖かったのかい?瑞希。」
「はははっ!」
楽しそうだな・・・俺もいくか。
がらがら。
「よう。」
「イザヨイ!大丈夫かい?」
「ああ、まあまあだ。」
「ほらほらっ♪奏くんもこっちに座って!」
「あ、ああ。」
俺は夜空にてを引かれ三咲と夜空の間に座った。
「じゃあ、次は僕の番だね♪
この旅館の話なんだけど・・・・
この旅館には本館と別館があるじゃない?
その今は閉鎖されている別館なんだけど・・・
昔は女の子がよく遊びに来ていたんだ。
その女の子がある日、この旅館に遊びに来たときに
墓石を割ってしまったんだ。
女の子はとっさに土に埋めたんだ。
しかし気になって翌日見に来たら
墓石は元通りになってもとの場所に戻っていた。
不気味の思ってそのまま帰ったんだけど、
それから女の子の身に怪奇現象が起こるようになった。
不意にテレビがついたり、ものが落ちたりと。
しかしそれだけでは収まらなかった。
怪奇現象はエスカレートしていき。
ついにある日、女の子は墓石のように張らばらになり
発見された。
それがこの旅館の別館、というわけだ。」
がしゃん!!
「ヒィっ!!」
「なんだ?」
「ごめんごめん灰皿落としちゃって。」
「も~!!」
「幽霊や祟りなんか有るわけがない。
それは全て人間の脳が産み出した幻想だ。」
「ふーんつまりイザヨイは幽霊を信じていないんだね。」
「当たり前だ。」
「・・・・それじゃあお開きにしようか!」
「お疲れ!」
「俺はもう一回風呂でも入って来るかな。」
「あっ私も!」
「じゃあ、慧さん私も入って来るね♪」
「うん、ごゆっくり」
慧はイタズラに笑った。
「ちょっと三崎ちゃんこっちに来てくれないか?」
「ん?何ですか?慧先輩。」
「ちょっとね・・ゴニョゴニョ・・・」
「良いですね・・・」
二人はにやっと笑った。



ふぅ~気持ち良かった。
「やぁ奏くん♪」
「よう夜空。」
「奏くん、今日さ・・・一緒に寝ていい?」
「良いわけないだろ。お前はそれでも高校生か?」
「じゃあ私も!」
「三咲もか・・・・まあいいだろう。」
俺の理性が持てばいいが。

部屋に入ると、
「な、なんだこれは!?」
そこには無数の髪の毛が落ちていた。
「奏くん・・・・女なんだね?」
「ち、違う!断じて違う!」
「不潔です。」
「だから違うって!」
パチン
「きゃあ!」
「停電か?」
「そうみたい」パチパチ
隣の部屋から慧が飛び出してきた。
「なんだ!?」
「停電みたいだ。・・・望月はどうしたんだ?」
「そっちにいたんじゃないのか?」
「きゃあ!!!!!」
そこにとつぜん望月の悲鳴が鳴り響く。
「連絡通路からじゃないか!?」
「いってみよう!」
連絡通路に着くと望月が倒れていた。
「大丈夫かい?」
慧がすぐさま駆け寄る。
「い、いま女の子が・・・顔だけで・・・・」
「顔だけの女の子?」
望月が指を指したのは
「別館か・・・・」
慧は望月を部屋に送り届けに行った。
「夜空、三咲大丈夫か?」
「だだだ、、大丈夫よよ、よ」
大丈夫には到底見えない。
「大丈夫大丈夫っ!」
「そうか?」
俺達は恐る恐る別館に入った。
一番最初の曲がり角で・・
すぅーっ
「きゃあ!」
「いたぞ!」
「任せて!」
反応したのは三咲だった。
ダッダッ奥の曲がり角を曲がると足音は聞こえなくなった。
「あっちは任せよう、望月を驚かせた本人がいるはずだ。」
そう、さっきの奴は女の子ではなかった。
階段踊り場
「い、今あそこになにかいたような・・・」
「行ってみよう。」
大広間
「ここは洋風になっているんだな。」
「・・・なんか焦げ臭くない?」
「・・・・・食堂からだ。」
食堂の扉を開けると
ゴォォゥパチパチ
「くっ火事か。逃げるぞ!」
「うん。・・・どうしたの?」
「今女の子がいたような・・・三咲か!?」
俺は夜空を連れて燃えさかる炎の間を通っていった。
ガチャ
「三咲!!」
そこは裏口だった。
そして人の影はどこにも無かった・・・
「おーい奏先輩!!!」
三咲はおれに思いっきり抱きついてきた。
「!?」
夜空は負けじと俺に抱きついてきた。
「おいおい、お前ら危ないだろ!」
そのあとわかったことだが
別館の連絡通路は焼失して裏口しか逃げ場は無かったそうだ。

「まあいいその犯人はこの旅館の女の子ということでいいだろう。
しかし、その他は全部お前だろう桐ケ谷慧!!」
「なんのことかな?」
「しらばっくれても無駄だ・・・・お前のせいで
俺の貴重なエネルギーは全て消え去ったんだ。」
「サーセン」
「しかも天文部の合宿とか言っといて
一度も星を見なかったのは全部お前のせいだ。
だから地学室の掃除を全部やれ。」
「s、それはいくらなんでも!」
「や・れ!」
「・・はい。」

まあこの事件があって、俺は目に見えないものも
信じれるようになったんだがな。















































































































 
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