転生とらぶる
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魔法先生ネギま!
0450話
学園長室の中にいたのは当然の如くこの部屋の主である近右衛門であり、それとその近右衛門の背後にいる数人の魔法先生。来客用のソファへと座ってコーヒーを飲んでいるのはフェイトだ。それとフェイトと向かい合うようにして見覚えの無い中年の男が2人。
で、俺とエザリア、イザークにあやか達4人だ。瀬流彦は俺を案内して役目が終わったのかさっさと学園長室から出て行った。
「良く来てくれたのう。ふむ、昨日はちょっとだけ見たがそれがアクセル君本来の姿か」
髭を撫でながら話し掛けてくる近右衛門に頷き、フェイトの向かいに座っている見覚えの無い中年の男2人へと視線を向ける。
「そっちの2人は?」
「ふぉ? 聞いておらんのか?」
近右衛門の視線があやかと千鶴へと向けられ、その視線を受けたあやかが小さく頭を下げてくる。
「申し訳ありません。右の方は雪広財閥の者ですわ。田島、挨拶を」
あやかに声を掛けられ、男のうちの片方が立ち上がり小さく頭を下げてくる。
「初めまして、雪広財閥から出向する事になった田島久司と申します」
続いて、その隣にいたこちらも中年の男が立ち上がり頭を下げてくる。
「私は那波重工から出向する事になった伊藤和之と申します」
その2人から頭を下げられて納得する。そうか、この2人は俺があやかと千鶴に頼んで置いたこの世界でのシャドウミラーの表向きの顔に関しての関係者か。
「シャドウミラーのリーダー、アクセル・アルマーだ」
中年の男2人にそう告げ、エザリアの方へと視線を向ける。
「彼女がエザリア・ジュール。今回の件でシャドウミラー側からの折衝や交渉を担当する事になる。まぁ、俺の全権代理と考えて貰っていい」
「エザリア・ジュールだ」
「……ちなみにそっちの少年の紹介はして貰えないのかね?」
近右衛門の言葉を聞き、その後頭部を見て驚きで固まっていたイザークが一歩前へと出る。……この辺がまだ甘い所だよな。エザリアは一瞬だけ驚いたけどすぐにスルーしたんだが。
「イザーク・ジュール。この2人の護衛と考えて貰って欲しい」
「ほう、エザリア殿と同じ名字だということは……」
「私の息子になります」
「ふぉふぉふぉ。とてもそんな大きな息子さんがいるようには見えまえせんな」
そう褒めてから俺達にもソファに座るように勧め、俺がフェイトの隣へと腰を下ろしてエザリアは俺の隣へと座り、イザークと量産型Wは護衛という意味で俺達の後ろに立つ。あやか達は一応俺の従者という扱いなので、こちらも座らずに立ったままだ。
自分達の組織のトップの娘が立っているのに……と、雪広財閥と那波重工から派遣されてきた2人はどこか居心地が悪そうだったが、幸いあやかと千鶴はその辺を気にしている様子はなかった。そんな中、近右衛門が口を開く。
「さて、取りあえずはそうじゃな。儂等の自己紹介から始めようか。儂はこの麻帆良学園の学園長でもあり、関東魔法協会の理事も務めておる近衛近右衛門じゃ」
「僕はフェイト。フェイト・アーウェルンクス。今は一応アクセルの協力者って事になるのかな」
近右衛門の後ろに立っている魔法先生達は護衛という事もあり、特に自己紹介は無いらしい。
「じゃあ早速だが……」
そう口を開いた時、近右衛門が済まなさそうに頭を下げてくる。
「アクセル君、申し訳ないが話を始めるのはもう少々待ってくれんかのぅ。エヴァがこの会談に顔を出したいと言っているのじゃが」
「……まぁ、いいだろう。あいつも俺の協力者という意味じゃ一緒だしな」
「うむ。……念話で伝えたのですぐに来ると思うから、紅茶でも飲んで待っていておくれ」
そう言うのと同時に、前もって準備してあったのだろう。源が学園長室へと入って来て俺とエザリアの前に紅茶のカップとお茶請けのクッキーを置いて去っていく。
「そう言えばネギはどうしたんだ?」
紅茶のカップへと口を付け、一口飲んでから近右衛門へと尋ねる。
「ネギ君なら魔法世界じゃよ。魔法世界の危機を救った英雄として紹介されているじゃろうて」
その辺は俺の希望通りに話が進んでいるらしい。
そう思っていると、学園長室のドアがバァンッ! と強引に開けられる。
「っ!?」
「イザーク!」
咄嗟に懐から取り出したシャドウミラー隊員用に技術班が開発した銃を構えようとしたイザークを抑え、同様に量産型Wも動きを止める。
「エヴァ、もう少し大人しく入って来てくれんかのぅ」
「お前が呼ぶのが遅いからだ、じじぃ。……ふんっ、昨日はさっさと消えたがきちんと戻って来たようだな」
「アクセルさん、こんにちは。マスターが申し訳ありません」
「おいっ、茶々丸!?」
「あー、取りあえず座れ。話はそれからだ」
平常運転のエヴァと茶々丸へとそう声を掛ける。
エヴァは1人用の来客用ソファへと腰を下ろし、茶々丸はエヴァの背後へと立つ。
イザークは恐らく昨日の時点でエヴァを見ているのか、特にこれといった反応は無かったがエザリアと出向組の2人は不思議そうな顔でエヴァへと視線を向けるのだった。
まぁ、エザリアはこのネギまの世界が魔法の世界だというのは大雑把にだが知ってるし、雪広財閥と那波重工から派遣されてきたという事は魔法使いについても知ってるんだろうが。
「さて、エヴァが到着した所で話を始めたい所じゃが……まずはやっぱりブルーマーズ計画に関してかのぅ」
近右衛門の言葉に頷き、フェイトへと視線を向ける。
「ん? あぁ、君が言っていた内容についてはほぼ全て昨日のうちに話させて貰ったよ」
コーヒーを味わいながらそう答えるフェイト。
そのコーヒー好きに苦笑しつつも、近右衛門へと視線を向ける。
「魔法使い側としては、今回のブルーマーズ計画はどう思ってるんだ?」
「そうじゃのぅ。色々と言いたい事はあるが、それが実現しないとどうなるかというのは既に説明されておるし、乗るしかないというのが正直な所じゃな。何しろ魔法世界崩壊の危機とあってはのぅ」
「ちなみにMMの方には?」
ブルーマーズ計画を進める上で、MM、ヘラス、アリアドネー辺りがどう動くかが問題になってくるが、国民の大多数が亜人のヘラス、アリアドネーと比べて現実世界の人間がメインのMMは文字通りに現実世界に出て来られるから、ちょっかいを掛けてくる可能性もある。魔法世界から直接火星に移動出来る手段は無いみたいだから火星に直接手は出せないだろうが、何しろこの麻帆良はMMの下部組織だしその辺を突かれると余り嬉しく無い。それとこのネギま世界での俺達の表向きの顔になって貰う予定である雪広財閥、那波重工の方にちょっかいを出されるのも困る。
「ふぉふぉふぉ。その辺は儂に任せてくれて構わんぞい。クルト・ゲーデル総督、タカミチ君、ラカン殿、リカード議員が全面的に協力を約束してくれたのでな。それとヘラス帝国のテオドラ皇女とアリアドネーのセラス総長もな」
「なるほど、そのメンバーは完全なる世界のテロを実際に体験した連中か」
「うむ。それに表向きはネギ君が進める計画じゃからな。今の魔法世界で表立ってそれに反対なぞしようものなら魔法世界中から責められるじゃろうて」
「そして、僕はMM元老院議員の弱みを握っているからね。……余程の事が無い限りそっちからの邪魔は入らないと思うよ」
そう言えばフェイトはMMと手を組んでいたんだったな。おかげで俺達も指名手配されたんだし。
「なら魔法世界の政治に関しては近右衛門に任せるとして……そっちからは何かあるか?」
視線を出向組の2人の方へと向ける。
「はい。その、人型のロボットを譲渡して貰えるという話でしたが……」
「その辺については分かっている。近いうちに引き渡す予定だ。それよりもそっちはブルーマーズ計画を公に実行出来るような環境を整えてくれ」
「もちろんです。現在雪広財閥と那波重工が中心となって色々と関係各所を説得して回っている所です。ただ、さすがにこれだけ大きな計画になると私達だけでは厳しいというのも事実でして……」
まぁ、確かに。今は笑って見ていられるかもしれないが、実際に火星のテラフォーミングを始めるとすれば利権を求めて世界中から狙われるだろうしな。
「近右衛門、そっち関係も頼んでもいいか?」
「……うむ。出来る限りの手は回させて貰おう。それよりも儂等の事はともかく、実際にブルーマーズ計画を行う為の準備の方は進んでおるのかね? 儂等に出来るのはあくまでも周辺の環境を整えるだけで、実際に計画を推進するのはお主等になるのじゃが」
髭を撫でながら尋ねてくる近右衛門に頷く。
「取りあえず地球と火星を行き来する為や、他の惑星まで行って魔力を集める為の宇宙艦の製造は既に依頼してある。だが、実際にそれが完成するまでは暫く掛かるだろうから、それまではこっちが持っている既存の宇宙艦を利用する事になるだろうな。エザリア、ホワイトスターに戻ったらプラントのアイリーン・カナーバとギルバート・デュランダルに連絡を取ってナスカ級……いや、積載量の多いローラシア級を数隻程販売して貰えるように交渉を開始してくれ。資金に関してはセイラン家からの賠償金で支払う」
「了解した。だが、プラントのみでいいのか? 連合軍はどうする?」
「そっちは既にレモンが締め付けてくれているからな。量産型Wを通じてロゴスに話を持ちかければ断るなんて事は無い筈だ」
俺達の話を聞いていた近右衛門が、どこか額に汗を浮かべながらも苦笑する。
「いやはや、宇宙艦をそこまであっさり用意出来るとはさすがと言うべきじゃな」
このタイミングでエザリアにわざわざプラントに話を付けるようにと言ったのはいわゆるハッタリの1つだったのだが……まぁ、無事に引っ掛かってくれて何よりだ。
「ブルーマーズ計画に関しては大雑把な所は今はこのくらいでいいだろう。詳しい調整に関しては明日以降エザリアと話して決めてくれ。……で、次にゲート周辺の土地に関してだが」
一応レモンから、昨日の騒ぎを収めるのに協力する報酬としてゲートを設置した丘をシャドウミラーに貸与するという話は聞いているが、念の為に近右衛門へと視線を向ける。
「うむ。その辺は昨日話した通りにしてもらって構わん。じゃが、あのゲートとかいうのをそのままにして置いて貰うのは困る。出来れば何か建物を建てて隠して欲しいんじゃが」
「ああ、その辺は問題無い。明日からでも工事に掛からせる。そっちの魔法使いの協力は得られると考えてもいいのか?」
「うむ、そうじゃな。君達にあまり偏見のない者を派遣しよう」
こうして、色々と細かい話を詰めてき数時間が経過する。
「……さて、今日はまだ初日なんじゃしこのくらいでいいじゃろ。色々と細かい問題が起こるとは思うが、これからは協力して火星のテラフォーミングをしていく事になるんじゃ。よろしく頼む」
差し出された近右衛門の手を握り、頷く。
「こっちに取っても色々と利益の大きい仕事になりそうだしな」
そこへと伸ばされる2つの手。
「私達も頑張りますので、火星のテラフォーミングを無事に成功させましょう」
「計画が実行に移されれば、長いお付き合いになると思われますのでよろしくお願いします」
田島と伊藤の2人だ。そして……
「ま、僕達にしてみればまさに生きるか死ぬかの瀬戸際なんだ。真剣に取り組ませて貰うよ」
フェイトの手が伸びる。
こうして、シャドウミラーと麻帆良の正式な会談は無事終了するのだった。
「さて、なかなかに興味深い話し合いだった。私もわざわざそこのジジィに無理を聞いて貰った甲斐があったというものだ」
エヴァがそう言い、茶々丸と共に学園長室から出て行こうとするのに気が付き、声を掛ける。
「エヴァ、ちょっといいか?」
「む? 何かまだ話して置きたい事でもあるのか?」
「いや、ちょっと試してみたい事があるんだが……協力してくれると助かる」
「試してみたい事?」
「ああ。お前をホワイトスターに招待したい」
その言葉に軽く眉を顰めるエヴァ。
「お前も知っての通り、私には登校地獄の呪いが掛けられているんだがな」
「だからだよ。登校地獄というのは麻帆良から出られないんだよな? それが麻帆良じゃなくて違う次元だったらどうだ?」
「……何?」
俺のその言葉に、ピクリと眉を動かすエヴァだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:120
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:411
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