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ヘタリア大帝国

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TURN103 赤い海賊その六

「調査をするか」
「そうしましょうか、気になります」
 二人はホワイトホールの調査をはじめようとした、だがそれは。
 話を聞いたリディアが二人にこんなことを言った。
「あの、それですが」
「何かあるのか?」
「はい、祖国さんのお言葉ですけれど」
 ロシアのだというのだ。
「あの場所の調査は止めた方がいいかも知れないと」
「そう言われたのか」
「そうです、危険なものを感じると」
「あの書記長さんも調べなかったんだな」
「祖国さんのお話を受けて」
 それでだというのだ。
「されませんでした」
「そうか、それではだ」
「調査はされませんか?」
「どうしたものかな」
「止めておくことだな」
 ここでその柴神が出て来た、そのうえで東郷達に述べる。
「あの場所への調査は」
「そうですか」
「そうだ、あの場所に触れてはならない」
 柴神は強張った顔になっていた。
「絶対にだ」
「柴神様がそこまで仰るのなら」
 東郷も頷く、そしてだった。
 ホワイトホールの調査は実行に移されないことになった。だがその話を聞いてこんなことを言う面々もいた。
 レーティアは微妙な顔になりこうエルミーに話した。
「柴神様が止められたからにはな」
「私達にしてもですね」
「近付くことも止められている」
 だからだというのだ。
「一切は出来ない、しかしだ」
「興味はありますね」
「それは否定しない」
 そうしてもだというのだ、それは。
「どうしてもな、しかしだ」
「しかしとは?」
「私もあの場所には危険なものを感じる」
 レーティアはただの天才ではない、直感も尋常なものではない。
 それでだ、こう言ったのである。
「やはりあの場所に近付くべきではない」
「総統もそう思われるのですね」
「絶対にな、あそこは恐ろしいものがある」
「そういえばどなたも柴神様のお言葉に逆らいませんね」
「皆直感的に感じ取っているのだ」
 だから誰も近付かないというのだ、ホワイトホールに。
「あの場所の危うさをな」
「私も実は」
 それはエルミーもだった、そのうえでレーティアに話す。
「あの場所に近付くことは」
「危険に思うな」
「はい、かなり」
 実際にそうだというのだ。
「ではあの場所には近付かずに」
「そのままでいよう」
「そうですね」
 こう話す二人だった、そして。
 ホワイトホールは誰も近付かなかった、誰もが直感的に危険な場所だと感じているが故にそうしたのである。
 枢軸軍はホワイトホールをそのままにしてウラルに進もうとする、だがここで。
 チェリノブに謎の軍勢が来た、彼等はというと。
「!?あの艦隊は」
「ああ、あれやな」
 スペインがネルソンの言葉に応える。皆敵の襲来で出撃している。
「レッドファランクスやな」
「暫く姿を見せませんでしたが」
「まだおったんやな」
「レッドファランクスとは?」
 日本がはじめて聞く名前だ、それで二人に問うた。 
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