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ヘタリア大帝国

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TURN103 赤い海賊その三

「それでは今は」
「ソビエトに戻りましょう」
「それじゃあね」
 ロシアはとりあえずその場にいる一同を見回してだった、冬将軍に動いてもらってすぐに自分の周りに集めてこう言った。
「じゃあアジトまで瞬間移動するよ」
「はい、それでは」
 ゾルゲも応える、そうしてだった。
 彼等は皇居から姿を消した、その彼等と入れ替わりに秋山と日本妹が部屋に飛び込んで来た。それぞれの手には抜かれた剣がある。
「帝は御無事か!」
「外は何とかしました!」
「ゾルゲ大佐、覚悟!」
「最早この星に残っているのは貴方達だけですよ!」
「うむ、彼等は今撤退した」 
 柴神がその二人に応える。
「帝も女官長が救出した」
「そうですか、帝は御無事ですか」
「ではこの度のことは」
「何とか終わった」
 こう二人に話す。
「それで外だが」
「はい、惑星に展開していた敵は全て鎮圧しました」
 山下は陸軍の敬礼で応えた。
「逃げた者以外は全て捕虜にしました」
「そうか、それでクローン人間達を倒したそうだが」
「彼等も全て捕虜にしています」
 今度は日本妹が答える、ただ彼女は今は海軍の軍服なので海軍の敬礼だ。
「ですからご安心下さい」
「あの訳のわからない巫女も捕虜にしたか」
「そうしました」
「それは何よりだ、それではだ」
「後は戦後処理ですね」
「それにかかろう」
 こうしてソビエトの奇襲工作を潰した枢軸諸国だった、救出された帝は即座に全てを放送で話し共有主義化も自身の退位も否定した、そして。
 日本は東郷にこう言ったのだった。
「捕虜のことですが」
「いつも通りだな」
「はい、我が軍に組み入れるということで」
 話をしようというのだ。
「クローン人間達も」
「そうするか、ただな」
「ただとは?」
「今度のクローン人間も独特だな」
 東郷はこう日本に話す。
「狐の耳と羽根が頭にある巫女か」
「あの方ですね」
「リョウコ=バンナーというらしいがな」
「何故巫女なのでしょうか」
 日本は首を傾げさせて東郷に応えた。
「それがわかりません」
「俺もだ、それはどうしてかな」
「その辺りも本人に聞いてみますか」
「ああ、そうするか」
 こうした話をしてだった、そのうえで。
 二人でリョウコを軟禁している部屋に入った、それで話を聞くと。
「博士が日本文化を研究していてね」
「それで、ですか?」
「萌えっていうのに興味を持ってね」
 それでだとだ、日本に話すのだった。
「巫女萌え、耳萌え、羽根萌えって入れて」
「それでそのお姿ですか」
「日本で工作をすることを考えてね」
「ううむ、用意周到ですが」
「何かが決定的に違うな」
 東郷もここまで聞いて言う。
「ずれているな」
「他国から見た日本ですね」
「そのままだな、どうも我が国は誤解されやすいからな」
「困ったことに」
 このことを二人で話すのだった。 
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