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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第九十八話 黒幕登場事件その十三

「これいつもやけどな」
「そやねんな、このことはな」
「やっぱり関東が多いけど」
「関西も多いからな」
「それこそ何人でもおるさかい」
「収まらんねんな」
 他には九州も北海道もある、地域の話は本当に収まらない。
 だが何はともあれ今食べるものは決まった、それでだった。
 亜樹子は台所に入る、そして作るものはやはりそれだった。
「焼きそばに烏賊にな」
「あともやし入れてな」
 ノアも一緒に台所に入りながら応える。
「それとお肉どれにする?」
「豚肉は晩に使うしな」
 言うまでもなくお好み焼きに使うのだ。
「烏賊も使うけど烏賊は今たっぷりあるさかいな」
「使ってもええねんな」
「そや、それで今焼きそばに使うのは」
 言いながら冷蔵庫を開ける、そこにあったのはソーセージの袋だった。プロ野球のチームも持っているあの企業のものだ。
「これやな」
「ああ、ソーセージ焼きそばかいな」
「これもええやろ」
「一つの王道やで」
 ノアは今度も誇らしげに言う。
「ソーセージもな」
「そやな、それやったらそれな」
「あとお味噌汁を温めて」
「それでお漬物を出してな」
 完全に定食だった、そういったものを冷蔵庫から出していく。そして味噌汁の鍋にガスのスイッチを入れた。
 そういうものを見ながらだ、左はフィリップに話した。
「俺達も食わせてもらうか、焼きそば定食」
「うん、そうだね」
 フィリップも頷くのだった。
「折角頑張って作ってるし」
「そうだな」
 こう話す、そしてだった。
 料理が出来るとだ、そこには。
 探偵もマフィアもテロリストもいた、そして警察の面々も。左はそのいきなり出て来た彼等を見てこう言うのだった。
「あんた達もいきなり出て来たな」
「ああ、何か楽しいことをやってそうだったからな」
「それで来たんだ」
 洋と遥がそれぞれ言って来る。
「そうしたら焼きそば定食か」
「美味しいよね、あれ」
「量はたっぷりあるで」
 ここでこう言う亜樹子だった。
「皆の分もな」
「じゃあいただきます」
 洋はぼんやりとした感じの目のままで亜樹子に応える。
「たっぷりと」
「遠慮したらあかんで」
「吾輩は肉はいいであろーー」
 ヴァレンティーノは山羊らしくこれは遠慮した。
「焼きそばだけでいいであろーー」
「ほなソーセージ抜くな」
 ノアがヴァレンティーノのその言葉に応える。
「そうするで」
「頼むであろーー」
「これ山羊の肉ちゃうけれどな」
 だから共食いにはならない、亜樹子はこのことは断る。そもそも山羊肉のソーセージ自体があまりないものだ。
「豚肉やで」
「まあ普通はソーセージはそれだな」
 ここでこう言ったのはガブリエラだった。
「山羊肉はないな」
「それでもであろーー」
 ヴァレンティーノは肉はあまり好きではないというのだ。
「肉は興味ないであろーー」
「まあ山羊は草食やしな」
 また言う亜樹子だった。
「お肉食べへんのも普通やし」
「ではソーセージ抜きで頼むであろーー」
「ほなな」
「あっ、ドンのソーセージは私が抜きます」
 亜樹子がヴァレティーノの皿を取ろうとするとロレンツォが右手を挙げてきた。
「ドンのことは私がやらせてもらいます」
「ああ、そうなんやな」
「はい、そうさせてもらいます」
 こう亜樹子に言うのだった。
「お任せ下さい」
「ほなな」
 亜樹子にしても自分の手間が省けるから都合のいい話だ、それでだった。
 ロレンツォにその皿を渡してそれでだった、後はロレンツォに任せた。
 そしてそのソーセージ抜きの焼きそばを美味そうに食べるヴァレンティーノを見ながらだった、左が一同に言った。
「もうすぐ皆も集まる」
「ああ、他の世界の」
 洋が応える。
「じゃあ賑やかになるな」
「かなりな、そのことは楽しみにしておいてくれ」
「それじゃあな」
 こう話してそのうえでだった、戦士達はまた集結しようとしていた。それは再び決戦の時を迎えたということでもある。


第九十八話   完


                    2013・7・16 
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