FAIRY TAIL~神々殺しの魔導師~
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プロローグ
空はいつもより暗く、星が一つもない夜だった。そんな中、一人の少年はかけていた。ただただ逃げて
いた。死から逃れるために。燃え盛る街の路地を右へ左へと掛けていく。両親は街を守る為に、子供を
逃がすために、圧倒的な力の前で戦っていた。だが少年は分かっていた。両親にはもう会えぬことを分
かっていた…少年は逃げながら、街を襲ったそれを恨まずにはいられなかった
(なぜだ…)
少年はこぶしを強く握った
(神は俺たちを助ける存在ではなかったのか?)
神から街に対しての攻撃は止まない
(こんな神など俺の知っている神ではない!)
少年が街から抜け出し、振り返った時には、元の町は想像できないような火の海が広がっていた。
(こんなのが神ならば…俺は…神を殺す!!)
少年は神が天空界と人間界を繋ぐ闇色の門―天国門を睨みながら誓った。
それから少年は隣町の教会で預かってもらうことになった。しかし少年は神に忠誠を誓うこの場所が気
に食わず、あらゆる備品を破壊した。
「神はあなたの町を襲ったようなのも要れば、素晴らしい神もいるのよ」
シスターは俺にそう言った
「その素晴らしい神が俺たちに何をしてくれた?」
俺は冷たく言い放ち、シスターが何を言うのかイラつきながら待った。
「神は私たちを生かしてくれているわ」
「生きているのは俺たち自身の力だ。神のおかげじゃない。人間を生み出したのは神かもしれないが結
局神は人を何の理由もなく殺している。神にとって俺たち人間はおもちゃに過ぎない。だから俺は殺す
んだ、全ての神を」
シスターは少し悲しい顔をして俺に言った
「神を殺すのはあなたにとってとてもつらいことになります。それでもいいのですか?」
「構わない。父さんと母さんの仇を取るんだ!たとえ喜ばれなくてもいい」
シスターはしばらく悩んだような顔をしてから俺の顔を見ると言った
「なら神殺しの力をあなたに授けましょう」
最初、シスターは何を言っているのかわからなかった。ただいきなりの言葉に驚きを隠せなかった
「~~~~~」
訳も分からない言葉を放つシスター。なんて言っているかはわからなかったが、効果はすぐに分かった
「力が…」
緑色の粒子が俺の体を纏ったのだ
「それがあなたが神に対する気持ち。復讐の力よ」
その日俺は神殺しの力を手に入れた。雪の降る寒かった夜は大量の緑の粒子で消え失せたのだった
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