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東方異形録

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第57話 ぐやぁ…ごめん言ってみただけ


 屋敷内中央、姫君の間前

女中「姫様、かのお客様を連れて参りました。」

 ふむ、輝夜と会うのは初めてだけどちょっと驚かしちゃおうか。ということで完全変体から妖力と翼を隠しただけの状態にっと。

女中「お客様、失礼だけは無いようにお願いしますよ?(ボソッ」
  「お、おう。任しとけ。」
女中「(あれ、このお方の髪の色は黒でしたっけ?)…姫様、失礼します。」

ガラッ、
 女中が障子を開けた。

  「やぁ^^」
輝夜「あなたが永琳の言っていた-----」

 ふむ、察したとおり永琳から聞いていたようだな。良い仕事しているぜ、永琳。

女中「では私はこれにて…」

 女中さんが、ログアウトしました。

輝夜「紹介が遅れたわ、知っていると思うとけど私が輝夜、蓬莱山 輝夜よ。って、あれ!?」

 ピューーー。否、ヒューーーだろうか。先ほど居たはずの男、翔の姿がどこにも無かった。

輝夜「ど、どこに居るn」 「此所だぁ!」 輝夜「うわあぁ゛アァァ!!!?」

ウホッ、なかなか良い反応だな。
お分かりいただけただろうか?そう、コウモリになって隠れていたのだよ。

  「どやぁ^^」
輝夜「そういえば貴方、妖怪だったわね。」
  「せや。」

 才能の無駄使いね。なんて言われたが気にしてはならない。こんな事でめげていたら約3億年も生きていることなんて出来ないしな。 ああ、そうだ。

  「なぁグヤ。様々な貴族の求婚を断ったそうじゃないか。なぜなんだ?」
輝夜「(“グヤ”って…) そうね、まず二つ理由があるわ。一つめ目、まず私は加齢臭のしそうなオヤジに興味はないわ。」

 なかなかストレートに言うな、この娘は。恐ろしや…

輝夜「二つ目、私は死ぬことも老いることもないわ。だから定命のものとは共にすごせない。」
  「『蓬莱の薬』の為によるものだな。」
輝夜「知っているのね、そう。そして私はこの薬を飲むことで月から追放されたのよ、自分から望んで  ね。」
  「----理由を聞いていいかな?」
輝夜「…探しに来たのよ。永琳が好意を抱く、貴方をね。」
  「ほう…(ここら辺は予想と違うな。)」

それなら道理が付く…訳でもないな。 だってそうなら永琳はどうしたんだってわさ。
 なぁ、そう思うだろう?アンタたち。

輝夜「永琳はどうした?という顔をしているわね。…私だって永琳と一緒に居たかったわ。けど、上の者 たちは永琳を地球へ送ろうとはしなかった。技術の発展に必要だからだってさ。」
  「そうか----殺シテヤル、月ノ愚者ドモメ…」
輝夜「っ!?」

 オノレ、オノレメ…危ない、正気を失うところだった。あらら、輝夜が完全に怯えちゃってるよ。 あっ、背中から翼もでた状態になってた。

  「おっと、すまないな。で、月からの迎えはいつだ?」
輝夜「へ?」
  「良いから言え、お前のことを迎えに来るんだろう?」

 勿論、原作で知っていたなんて言わないお。いろいろと問題になるからな。

輝夜「(なんで知っているんだろ?)…次の満月の午前0時よ。」
  「(うん、知ってた。)君はその時に帰るつもりか?」
輝夜「ええ、でもできれば帰りたくないわ……そうだ、」

 -----貴方、私の逃亡の手助けをしてくれない?…知ってた(※本日2度目

輝夜「まぁ、無理は言わないけど…どうかしら?」
  「おk」
輝夜「っ、ゑ!?冗談じゃなくて?」
  「ウ゛ァカ。こんなとこで嘘はつかんよ。」

 なんで…。グヤがそんな顔で見ている。いやいや、お前さんさっきモロ上目遣いで攻めてきたじゃねぇか!

輝夜「----でも相手は月の兵士よ、なにか策が?」
  「うんにゃ、兵士くらいはどうにかなる。気にするべきは追っ手だ。 っと、言ってもこれも解決済 み。逃走ルートは確保している。」
輝夜「…用意周到ね、ル○ンかしら?あなたは。」
  「ちょっ、どこで知ったそのネタ!?」
輝夜「え?なんで知っているの!?」
  「あ……」

 や、やべぇ…。 いや待て、まずはグヤがネタを知っていた理由を探り出さなきゃな、

  「なに、俺はただ友に未来を予測する奴がいてて、そいつに教えてもらったんだ。(嘘)…グヤは?」
輝夜「ええ、私が月にいた頃に放送されていたのよ。」

 以外、それは以外!なんと、ル○ンは月で放送されていたのだ!!!
(いやはや。技術が進んだ結果、現代の日本とアニメ文化が重なるとわな…その発送はなっかた。)

輝夜「で、その逃亡ルートというのは?」
  「そうだったな。これには協力者が要る…紫、出てきてくれ。」

 クパァ…

そんな音を立てながら割れたスキマから、紫が出てきた。

 紫「はぁ~い!毎度おなじみ、ゆかりんの登場よ♪呼んだかしら、翔?」
輝夜「っ、……。」
  「紫、いつも居るのが俺一人とは限らないぞ?」
 紫「えっ…?」

きょろきょろし、輝夜が居るのに気付いた瞬間にピタッっと動きが止まったのは気のせいではない。そしてその様は----

 紫「…///」

うむ、可愛らしい。

  「さてと、彼女が今回協力してもらう予定の人物だ。…見苦しい一面を見せてしまったが、彼女の力 は相当頼りになる。」

そして俺は、今回のグヤ逃走計画について当人の輝夜と協力者の紫に話した。
 正直、此所まで持ってくるのが大変だった。






   
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