天使に愛に
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会えた
あの日が蘇る
僕は駆け寄る
大切な人のもとへ
だけどそれは
彼女によって止められてしまう
「来ないで」
振り返った彼女が言う
僕の足が止まり
彼女の目を見つめた
同じように彼女も
こちらをじっと見ている
そこで僕は あの日の苦しみを思い出した
僕は彼女を見ている
そして 彼女は僕を見ていない
分かってたはずなのに
こうも胸が苦しい
あの日は動けなかった一歩を僕は踏み出した
彼女の目線は揺らがない
フェンスまで辿り着くと
その場で振り返ってみた
そこには目を見開いて
兄と僕が こちらを見ていた
彼女は叫ぶ
「愛してっ、、!愛していたのにっ、、、!!」
兄は動かない
そして僕も
あの日は風が強くて
彼女の白いワンピースを
力強く羽ばたかせていた
まるで天使のようだと
あそこにいる僕は思っていたんだ
そうして彼女は
悲しそうに微笑む
今は近くにいる彼女
僕は腰ほどのフェンスを超えて
隣に立った
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