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ポケモンの世界にお気に入りのポケモン持って行こう!

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北風と謎の組織 前編

ポケモンリーグ制覇を目指して旅を続けるジン達は途中いきなり現れたギルと別れ、新たなジムがあるシッポウシティへ旅を続けていた。

「にしてもまさかギルさんからお小遣いが貰えるなんて僥倖僥倖♪」
「ほんとよね~ユウヤ、私これで新しい服かうのよ!」
「こんなに沢山貰っちゃってよかったのかしら?」
「まあギル兄は有り余るほどの金持ってるからいいんでね…?」

ギル兄はあのシューラとかいうトレーナーを倒して後、俺達の旅に同行すると聞かなかった。ウルガモスも笑いながら呆れていた。でもこれは俺達の旅、俺達が自分の力で歩いて、自分の目で見て、耳で聞いて、肌で体験しないと意味がないと強くいってみたら、ギル兄は涙を流しながら俺の頭をガシガシと撫でながら

『くぅぅうう…我の弟が此処まで立派な志を持っていたとは…感動しすぎて号泣しそうだ…。何時までも我の後を付いてくるジンから成長したのだな…よし、もう泣くのは止めた!我の弟がそこまで強く心に決めたのであればそれを妨げるのは兄としての役目ではない!!行けジンよ!この世界は決してお前達を飽きさせず、魅了するものが大いにある!さあ進め!若き旅人達よ!!あっ、なにかあったら連絡するのだぞ、直ぐに我が飛んでいくからな?』

最後の言葉が無ければカッコ良かったんだけどな…。まあギル兄らしいといえばらしいが、にしても幾ら電子マネーといっても幾らなんでも一人に付き50万を渡しすぎだ。それと一応説明しておくとこの世界のトレーナーは電子マネーでの買い物が主だ。トレーナーカードが電子マネーカードをしていて買い物の際はレジにカードを使って簡単決済、因みに勝負が終った際はトレーナー同士のカードの通信で賞金のやり取りをする。ゲームでの謎が解けたもんだと最初知ったときは納得したもんだ。

「流石ギルさんよね、相変わらずお金に愛されてるわよね」
「あはは…だからってまだ10代の子供にこんな大金渡さないで欲しかったな…」
「やっぱりそうよね…」

ハァ…

コォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンッ!!!!

「な、なんだぁ今の!?」
「わ、解んないけど、なんかのポケモンの泣き声!?」
「でもこんな声聞いたことないわよ!?」
「この声…まさか!?」

「「「あっちょっとジン!?待ってよ!!」」」

ハァハァ…この声、俺の記憶と勘が合っているならば!絶対に会わなきゃ!!

コォォオオオン!

「こっちだ!!」

草むらをこえたぁ!…はぁ…

ジンは、草むらを越えた途端に目に飛び込んできた光景に神に感謝の祈りを捧げたくなった。自然と目から涙が溢れ出して来た。余りに神々しさに膝を突いて騎士のようにポーズを取りたくなってきた。ジンに漸くおいついた3人は目の前に光景に驚いた。

「うぁ…え…」
「あ…ああ…」
「うわぁ……」

何時も騒がしく元気なユウヤとフウロも目の前の光景には声を出せなかった。カミツレはあまりの美しさに見惚れていた。彼らの目の前に広がっていたのは唯の何処にでもあるような周りを木々に囲まれた少し大きめの池だった。木々の枝の間から日が漏れている、だがその中にその光景をさらに美しくする存在がいた。透明感のある水色を身体、豹の様なしなやかで美しい体躯をしており、額には特徴的な水晶の飾りがあり、青の風のような鬣を靡かせ、体の所々に白いひし形の模様がある。ジンは自然と口からそのポケモンの名が零れ落ちた。

「オーロラポケモン…幻のポケモン、スイクン…」

幻のポケモン、通常のポケモンと異なり発見例が非常に少なくバトルする事が出来る所か出会う事さえ非常に困難なポケモン。そして非常に能力が高く強いポケモンであるっという事が有名、幻のポケモンを持っているトレーナーは非常に高い実力の持ち主であるという証明にもなっている。

「まさか…スイクンと出会う事が出来るなんて…今日はなんて日なんだ…」

するとスイクンはジン達に気付いたのか立ち上がってジンの方をジッと見つめる。ジンはスイクンに見つめられて何かを感じ取ったのか直ぐにベルトからボールをとった。

「幻のポケモンとバトルできる、こんな機会滅多にないぞ!いくぞピカ!!」
『うい!!』

ピカは電気を溜めて臨戦体制をとる。

「コォォンッ!!」

スイクンはすばやい動きでピカの周りを動きながらスピードスターを放ってくる。ピカはそれを身体を柔軟に動きながら襲い掛かってくる星を華麗に避けていくが、スピードスターで舞い上がった地面の破片や土煙がピカの視界を塞いでしまった。スイクンはそれを利用してかぜおおこしを放ってピカにダメージを与えていく。

「ピカっ!ふんばれ10まんボルト!!」
『いっけぇぇええええ!!!』

ピカは土が混ざった風を突き抜けてスイクンへ直撃した。が、

「コォォォオオオンッ!!!!」
「うっそ!?」

スイクンは全くダメージを食らった様子はなく、咆哮の一つで電撃を打ち払ってしまった。スイクンは水タイプ、効果は抜群の筈なのだが…流石は幻のポケモンといった所だろうか。

「コォォオオオン!!」

スイクンは口から泡の爆弾にもみえるバブルこうせんを発射した。タイプ一致で威力はかなり高いだろう

「ピカ!カウンターシールドだ!」
『了解!おりゃぁああ!!』

ピカは地面に仰向けになって回転しながら10まんボルトを放った。意味があるとは思えない行動だが、電撃は空へと伸びていき竜巻のように渦巻いていく。そしてバブルこうせんはピカの電撃に当たって防いだように見えたが、バブルこうせんは電撃のバリアを突破し、ピカに直撃した。

「ピカ!大丈夫か!?」
『まだまだ行けるよ!』
「にしても流石は幻のポケモン…強い…!」

そしてジンは気付いていなかった。

「ターゲットはトレーナーに遭遇しバトルを開始しました」
「よしそのまま見守れ、トレーナーがターゲットにダメージを与えられば作戦が楽になる」

そのバトルを影から見つめる謎の影の存在に 
 

 
後書き
スイクン対ピカ!

勝利はどちらの手に!? 
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