バカとテストと召喚獣~兄と私とFクラス~

ここ文月学園では、一年生の最後に受ける。振り分け試験での点数によりA ~Fまでのクラスに振り分けられる。Aクラスとなればホテルのような設備で勉強できるのだがFクラスは、畳にちゃぶ台という環境で勉強しなければならない。

明久「Fクラスかー振り分け試験は、自信があったのになー」
雄二「くよくよするなよ勉強しなかったお前が悪い」
僕と話すのは、悪友の坂本雄二このFクラスの代表だ。ここFクラスには、学力の最低クラスの生徒ばかりがいる。でも単なるバカというわけでもなくみんないいやつばかりだ。そうこうしている間に自己紹介が始まった。
美波「島田美波です。趣味は、吉井を殴ることです。」
いきなり僕を殴るという趣味を暴露したのは、島田美波っていう女の子だ。女の子なのだが胸がなく魅力的でもない女の子ーー
美波「誰が胸なしよ！！」
明久「何で考えてることがわかるの？！」
美波「あんたのかんがえてることぐらいわかるわよこのバカ」
胸ぐらを捕まれ思いっきり殴られた。またそうこうしている間に自己紹介が進んで行く。
秀吉「わしは、木下秀吉じゃ一つだけ言うがわしは、男じゃ」
彼は、木下秀吉演劇部に所属している美少女だ。
秀吉「明久だから男だといっておるだろ」
また考えてることが読まれた。何でだろ？
鈴「俺は、如月鈴よろしくな」
趣味どころかただよろしくの一言で自己紹介を終わらせたのは、如月鈴。僕も彼がこの学校にいるなんて今まで全く知らなかった。噂では、ムッツリーニでも彼のことは、知らないらしい。
瑞希「すみません保健室にいっていて遅くなりました。」
一通り自己紹介が終わった時扉を開けて入ってきたのは、姫路瑞希っていう子だ。そういえば、振り分け試験の際体調をくずして途中退室になって０点になったんだっけ？あの時は、色々あったから忘れてたや。
雄二「明久ちょっとこい」
姫路さんに見とれてた僕に雄二が声をかけてきた。僕と雄二は、廊下に出て話を始める。
雄二「なぁ明久やってみないか？試験召喚戦争」
試験召喚戦争とは、試験の点数によって強さが変わる召喚獣を使った戦いだ。下位のクラスが上位のクラスに勝てばそのクラスと設備を交換できるが下位のクラスが負ければ設備がさらに悪くなる。
明久「僕達で勝てるの？」
雄二「お前姫路のためにこのクラスの設備をよくしたいんだろ？やろうぜ」
そう言うと僕たちは、教室に戻っていった。
雄二「なぁみんな聞いてくれ俺たちのクラスの設備は、ちゃぶ台にボロい畳A クラスは、システムデスクに個人冷暖房を完備している不満は、ないか？」
「「おおありだ!!!!」」
雄二「そこで俺たちは、試験召喚戦争をやりたいと思う」
「マジかよ俺たちが勝てるのか………」
雄二のその言葉でみんなにざわめきが生じるそれもそうだ。学力最低クラスの僕たちが学力最高クラスのA クラスに勝てるはずがない。
雄二「俺には、勝算がある。ムッツリーニ！！」
雄二の名前を呼ばれて姫路さんの後ろで畳に顔を押し付けている男子
土屋康太が驚きで顔を上げる。 また覗きをしていたようだ。
「おいムッツリーニってあいつがいるのか？！」
ムッツリーニは、性に関することならA クラス並の実力を持っている。確かにそれに限定すれば勝てる。
雄二「鈴に姫路もいる」
確かに姫路さんは、A 並の実力を持っている。あの時は、途中退室により０点になったが本気を出せば学年主席に届く実力を出せるだろう。それに鈴は、ムッツリーニでさえ知らなかった生徒だ。多分影が薄いから誰も気づかなかったんだろうF クラスとは、いえみんな誰だこいつという反応であっという間に倒せるだろう。
雄二「それにここにいるのは、観察処分者の吉井明久だ」
その言葉で高まっていた士気が少し下がり始めた。それもそうだ観察処分者は学園内の一番の問題児に与えられる役職みたいなものだから
「観察処分者ってたしか馬鹿の代名詞だよな本当に大丈夫なのか？」
雄二「こいつは、ここにいるみんなより召喚獣の扱いに慣れている明久まずはD クラスに宣戦布告をしてこい」
明久「嫌だよ宣戦布告にきた下位クラスの生徒は、ボコボコされるって言われてるじゃないか」
雄二「大丈夫だ騙されたと思っていってこい」
その後僕は、ボコボコされ雄二に本当に騙されたのだった。