白と黒の精霊を従えるルナティック姉妹!
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黒と白のルナティック姉妹
「こにゃにゃちわーー!!」
「こにゃにゃちわー」
どこか知らない場所。真っ白な世界の中でぬいぐるみに羽が生えた生物が昔懐かしの挨拶をしてきた。カードキャプターさくらは至高の一品だと思う。異論は認めない。
「わんわんおー」
「それは間違ってる。挨拶じゃない」
「せやな! にしてもあんさん、ええ感じに乗ってくれたな」
「うん。好きだから。それで、ここはどこ?」
「まあ、わいも好きや。ここは死後の世界や。まあ、あんさんが死んで、わいが拾ったんや。同じもん好きやからな」
「ほほう。でも、記憶ないな」
「そりゃそうやろ。即死やで。死に方は教えへんけど」
「それで、どうしたらいいんだ?」
なんだか、落ち着いている。話された内容がすんなりと理解できる。不思議な感じだ。
「転生してもらうで。それでや、どうせならわいが好きなもう一つの世界に転生させたるわ」
「チート有りで?」
「チートはな……取りあえずこれふってみ」
10面ダイスを渡された。そして、出た目は10(実際に振った)。
「10か」
「または0」
「いや、10でええよ。んじゃあ、このクジでチートを決めようか。もっかいふってみてや」
「今度は2だ」
「おお、美少女に転生やで! やったやん。それもバリバリのヒロイン系ライバルや」
「ちょっ、俺男……まあ、TSだし別にいいけど」
「じゃあ、次やな。残り9つか……じゃあ、こっから選んで引くんや。特別に選ばしたるで」
「おー」
何か色々ある。でも、取りあえず一番無難そうな東方から能力を選ぼう。
「えい。えっと……」
何枚か一気に抜き取る。
「なんや?」
「永遠を須臾を操る程度の能力、空を飛ぶ程度の能力、密と疎を操る程度の能力、境界を操る程度の能力なんだけど……」
「うおいっ!? ちょい待ってや! うわぁ、まぜんの忘れてたわ……
」
「じゃあ、どうする? 戻す?」
「いや、ええで。わいのミスやし」
最強クラスの能力ばっかだ。はっきり言ってチートだよね。
「あと4個やな。肉体系はええの?」
「じゃあ、東方で引こう」
「ちょ、たんま……」
「あっ」
引いたのは風見の幽香の肉体。つまり、純粋に高い妖力、身体能力だ。
「まだシャッフルしてへんって。ちょっと待っててや」
「うん」
それから無茶苦茶に振り回した。全部をだ。
「よーし、ええで」
「じゃあ、この使い魔を引いてみようかな」
「いや、自分は使い魔ついてくんで? まあ、書き換えになるんやけど、それでええの?」
「んーぶっちゃけこんな馬鹿げたスペックの力あるとね……」
「まあ、そやな。風見幽香の肉体スペックに永遠を須臾を操る程度の能力、空を飛ぶ程度の能力、密と疎を操る程度の能力、境界を操る程度の能力って、ただの無双やん」
「だから、ちょっと使い魔を変えてみるね」
「まあ、弱くなればええし、ええよ」
「じゃあ、箱は適当にこれ!」
「おい、それはデモンベイン……」
出て来た使い魔はワンコだった。ナコト写本の精霊エセルドレーダ&ネクロノミコンの精霊アル・アジフのセットだ。
「強化されたァァァァっ!」
「どないすんねん」
「あと2個、それじゃあ……これに決めた!」
次に引いたのは死の病。
「や、意味ないから」
「いや、生まれた瞬間死ぬかもしれへんで」
「……それはやだなあ~永遠を須臾を操る程度の能力に期待しよう。よ~し、最後は装甲悪鬼村正からにしよう」
銀星号の能力。つまり、辰気制御(重力制御) と金打声(きんちょうじょう)。金打声(きんちょうじょう)は周囲の人間の精神を汚染する能力だ。汚染された人間は自身の倫理を破壊され、欲望に忠実な獣と化すとーても危険な能力だよ。
「もう、自分完全に魔王やん」
「くっ、対策を練らねば誰も彼も汚染する!」
「境界で近くにいさせないようにするか、密と疎を操る程度の能力で圧縮して適当にまとめておくとええんちゃうの?」
「そっか。それで境界を操っておけばいいんだ」
「そうそう。まあ、がんばんな」
「所で、俺が行く世界ってどこよ」
「魔法少女リリカルなのはIN無印や!」
「ちょっ、その世界でライバルのヒロインってまさか……」
「ほなさいならや、フェイトちゃん!」
目が覚めたベットの中だった。身体は小さいようだ。手をかざしてみると小さいし。
「ぐっ!?」
「失敗なのかしら?」
「ま、まま……」
記憶はある。アリシアの記憶だ。いや、それ以前にやばいやばい、死ぬっ!
苦しい。胸が苦しい!!
境界を開いて痛みを排除し、落ち着いたら金打声(きんちょうじょう)と病魔を一緒に排除し、永遠を須臾を操る程度の能力を発動し身体を固定化する。これで苦しみがなくなった。
「ああ、駄目ね。これは失敗よ」
だが、遅かった。金打声(きんちょうじょう)により母親は汚染されたようだ。いや、放ったから狂ってるんだっけ?
「そうね。貴方はフェイトよ。おやすみなさい」
眠りに落ちる。次に目覚めたら母さんはいない。代わりにリニスに色々と教えてもらう。魔法を教えられ、しっかりと勉強しながら能力を使っていく。まあ、殆ど使えないけどね。
「……」
魔力の収束と拡散は大得意だ。密と疎を操る程度の能力もあるしね。ただ、殆ど密は使え無いけど。金打声(きんちょうじょう)の声を封じるのに使っているから。しかし、永遠のロリっ子か。
「フェイト、勉強の時間ですよ」
「うん。わかった」
「フェイトは雷の属性変換に多数のレアスキルを持っているようです。流石はプレシアの娘ですでは、今日の課題です」
「うん」
瞬く間に時間が過ぎて、俺……私の力は本当に強大だと理解した。妖力の代わりに魔力だけど、その保有量がSSSオーバー。それを収束して撃ったら、マスタースパークだって撃てちゃう。まあ魔力は悪いんだけど。
「フェイトに普通のデバイスは必要ありませんね。そうです、どうせなら融合機にしましょう。たしか、有ったはずです」
そして、リニスが持ってきたのはエセルドレーダだ。なんでも流れ着いてきたそうだ。そして、契約を行って私のデバイスにもなってもらった。ちゃんと鎌と大剣と二刀流モードは用意する。でも、どっちかというと砲撃の方が得意なんだけどね。
「リニス、フェイトは……」
「プレシア、フェイトは天才です。間違いなく最強クラスです」
「そう。なら、母さんの為に働いて貰いましょうか」
「まま!」
私は抱きつきながら、さっさと汚染された精神を回復させる。収束し取り除いたのだ。病も同じ方法で解除し、永遠の時間を与える。
「これは……フェイトのレアスキルかしら?」
「そうだよ。あとね、ママが私もちゃんと愛してくれるなら、お姉ちゃんを蘇らせてあげるよ」
「っ!? できるの!?」
「ちょっと違うけどできるよ。私の能力に境界を操れる程度の能力があるの。だから、空間と時間という境界を弄って、こっちに呼び戻せばいいの」
「っ!? そうね、それならできるわ。やって頂戴!」
「わかった」
直ぐに弄って、お姉ちゃんをこちらに引きずり込む。
「ああ、アリシア……」
「まま……? どうしたの? なんだか変だよ?」
「いえ、大丈夫よ」
「あと、これもおまけだよ」
今度はお父さんも呼び出す。
「プレシア」
「あなた……」
それから、お互いに説明しあい、母さんは少し怒られた。でも、嬉しそうだ。
「ふぇ~いと!」
「ひゃう!? お、お姉ちゃんっ!!」
「お姉ちゃんと遊ぼ!」
「う、うん……」
ちょっとアリシアお姉ちゃんは苦手だ。事あるごとにくっついて私を弄ってくる。
「魔法使いたいんだけど、どうすればいいの?」
「お姉ちゃん、魔力は……」
「あんまりないよ。だから、フェイトの力でね?」
「それは反則だよ……」
「お姉ちゃんの事嫌い? お姉ちゃんはフェイトの事大好きなのに……」
「わ、わかったから!」
泣きそうなお姉ちゃんに仕方なく境界を弄る。魔力の最大値という境界を弄ってあげる。ついでに身体も私ぐらいまで成長させてあげる。下げるのは難しくても上げるのは簡単だ。いや、下げるのもできるけど。
「ふふふ、これが魔力……」
「あ、アリシア!」
「お母さん!?」
「アリシアが成長してるわ!!」
「大きくなったな」
「フェイトがやったのかしら?」
「うん。お姉ちゃんの要望で……ごめんなさい」
「いえ、よくやったわ。それで、私も若返らせてくれないかしら?」
「わ、わかった……えい!」
母さんも若返らせると大喜びした。ただ、魔力が無くなった。まだ使いこなせないのでしばらく寝て過ごす。ただ、その間にお姉ちゃんが凄まじい成長を遂げていた。
「ふふ、あははははは、行くよ、クトゥグア、イタカァ!! アルはサポート!」
「うむ!」
何故かアル・アジフまで居る。というか、私のチートが奪われた!
「見てみて、私の融合機!」
「フェイトの姿の白いバージョンです」
「そ、そうだね。似合ってるよ」
「ありがと!」
お姉ちゃんが白いコスチュームで私が黒いコスチューム。
「二人はぷり……」
「それは駄目!」
「今回は姉妹が使用者だが、どうする?」
「私はマスターに従うだけです」
「ふむ。なら、今回は戦わないでおくか」
「ええ」
その後、私達は平和に暮らして行きました。時の庭園で原作を無視して。
「おい、ジュエルシード事件が起きないぞ!」
「知るかっ!!」
「どうなってやがる! というか、俺のフェイトたんはどこだ!」
「なのはだけでも……」
「というか、待てよ。ジュエルシード事件が起きないという事は淫獣がここに来ない……つまり、なのはが覚醒しない……」
「大変だぁあああっ!!」
「SSとかどうすんだよ! やばい、やばいぞ!」
「こうなれば、俺達で輸送船を襲って……」
「それだ!」
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