【僕たちは】癒やし系男子【なんだそう】
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【僕たちは】癒やし系男子【なんだそう】 第1話
前書き
※腐向け/甘甘
可愛い×可愛い=正義
男前受けも平凡受けも大好物な腐女子ですが、最近はキュートな男の子推しです。増えろ~
{no side}
私立桜美学園 303号室 早朝 -----
それぞれの部屋があるにも関わらず、一緒のベッドで眠る2人の少年がいた。
1人は犬伏思音。
155cmという高校生男子にしては小さい体で、もう1人の少年にピットリとくっついている。
もう1人は猫平瑠偉。
普通なら寝苦しいだろう状態なのに、まったく気にしていない様子で寝息をたてている。
この2人は、学園中に知れ渡っている有名人なのだが、それには訳がある。
まずは、やはり2人の容姿だろう。
思音の容姿を一言で言うと「可愛い系の童顔」だ。
パッチリとした長いまつげに縁取られている目と、すべすべの赤ちゃん肌の小顔が特徴だ。
それ以外のパーツは普通なのだが、それぞれがちょうどいい位置に配置されており、彼の顔を可愛くしている。
それに加え、本人は気にしている小さい身長も相乗効果で、上目遣いやら高い場所の物をがんばって取ろうとしている姿だとかで、彼に悶えさせられる者も多い。
性格は明るくて人懐っこい。名前どおり犬みたいだと言う人が多く、「いぬぶっちゃん」とか「いぬくん」とかと呼ばれるので、「思音」と呼ぶ人は希少価値らしい。
瑠偉の容姿は一言で言えば「綺麗系の美人」だ。
目はつり上がっていて冷たい印象を与えがちだが、鼻筋が通っていて形のいい唇をしており、どのパーツもが綺麗だ。
思音のような童顔とは反対で、大人びた雰囲気を漂わせている。
性格は気まぐれなマイペースさん。こちらも、名前どおり猫みたいだと言う人が多い。
見た目が整っているので、黙ってるときや無表情のときは怖がられがちだが、そういう時はぼんやりしているだけの事が多い。
2人の共通点は、同室で放送部に所属しているという2点である。
どちらも中学生のときに学園へ来たので、空いている部屋に2人が割り当てられたのだ。
この学園は容姿が端麗な生徒が多いので、そういう2人が同室なのは珍しくない。
だが、2人が有名なのは他に理由がある。
2人の関係に、どんな言葉が1番合うかと言われれば、「らぶらぶ」である。
付き合っているわけでもないのに、常に手を繋いだり・抱きしめあっていたり・キスまでもが普通に行われている。
思音が甘えん坊でスキンシップが多い子だった、というのが大元の原因なのだが、瑠偉の方も思音のことを気に入っていてそれを許容したのが「らぶらぶ」の始まりだ。
今では、そんな親友以上恋人未満な2人にじれて「いぬねこんびをくっつけ隊」という親衛隊までもが発足している。
ちなみに「いぬねこんび」というのは思音と瑠偉のふたりを指したカップリング名で、「いぬねこんびに癒やされ隊」という親衛隊も存在している。
もう1つの放送部というのは、2人とも放送部員で、ともにお昼の放送を行うことがあるのだ。
その放送が強い支持を受けていて、2人の人気はますます上がっている。
そんなこんなで、2人は学園中に知れ渡っている有名人なのだ。
午前7時
《ピピピピピ...》
うるさく鳴り響くアラーム音を、バゴンッと平手打ちとともに止めたのは瑠偉の方だった。
少しの間、頭が覚醒せずにぼーっとしていたが、頭も体に追いついてきたころ----
「思音、起きて」
そう言いつつも、瑠偉の手は思音の肌をするすると撫でていて、内心起こす気はゼロだ。
そうすると、思音の長いまつげがふるふると震えて、その愛らしい様子に笑みをこぼす。
そんな事を飽きずにくりかえし、30分がたった頃、ようやくパチリと彼の目が開かれた。
でも急ぐ必要は無い。
もともと、これまでの時間もプラスして思音が起きるだろう時刻を予想し、アラームを設定していたのだ。
「おはよ、思音」
「ん...はよ...」
まだ寝ぼけている相方のほっぺに唇を落とす。
そうすると嬉しそうな顔をするから。
【第1話】end
後書き
らぶらぶって死語?
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