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ヘタリア大帝国

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TURN97 ソープ帝国その七

「あの二人は特別だからね」
「特別厳しいのね」
「そう、山下さんなんてね」
 特に山下を見て言うのである。
「完全に風紀委員だから」
「あの人確かに厳しいね」
「いつもああだから」
「カルシウム足りないの?」
「日本陸軍って白い御飯ばかりだからね」
 ほぼ主食で三食済ませているのだ。
「お味噌汁とお漬物だけよ」
「まだそんな食事の人いるんだ」
「そう、元の食事はもっといいでしょ」
「普通にお肉と乳製品だよ」
 この二つがモンゴルの主食である、遊牧民の伝統の食事だ。
「そんな白い御飯ばかりってのはね」
「ないわよね」
「というか栄養バランスどうなってるの?」
「栄養バランスもいいらしいけれどね」
 陸軍側が言うにはだ。
「けれどどう考えても粗食にも程があるから」
「カルシウムも足りないの」
「牛乳は飲んでいる」
 その山下からの言葉だ、何と地獄耳だった。
「栄養は充分だ」
「本人はそう言うけれどね」
「どう考えてもカルシウム足りないよ」
 コアイが見てもである。
「あのハルさんって人もだけれどね」
「私も質素にしています」
 ここでハルもまた言って来た。
「女官もまた贅沢であってはなりません」
「日本ってこんな人多いの?」
「この二人だけよ」
 今度はキャロルが言って来た。
「悪い人達じゃないけれどね」
「難しい人達ね」
「残念ながらそうなのよね」
「全く以て破廉恥な」
 ここでまた言ったハルだった。
「東郷長官、貴方にはもう少し節度を」
「やれやれだな」
「やれやれではありません」
「どうもこの人と利古里ちゃんは苦手だな」
「この人強いねい」
 トルコははじめて見る東郷にある意味感心していた。
「何言われても動じないねい」
「だからこそ頼りになります」
 日本がトルコに話す。
「ご自身を失われることがないので」
「そうだねい、じゃあ道案内させてもらうぜ」
 トルコはその役目を申し出た。
「こっちの上司さんも困っているからねい」
「そういえばソープ帝国の今の国家元首は誰だ?」
 ドイツがこのことを問う。
「オスマン帝国から王朝が交代したが」
「その話はおいおいだねい。ちょっとややこしいんでい
「複雑か」
「そうなんでねい、じゃあ来ねい」
 トルコは早速彼等を案内しはじめた、主力艦隊は元からそこに隣接するソープ帝国領に入った、するとだった。
 宇宙怪獣達の群れがいた、それを見てだった。
 総督が難しい顔でこう述べた。
「まずいね、凶暴な怪獣ばかりだよ」
「確かに大型のものばかりでごわすな」
「数も種類も多いばい」
 オーストラリアとニュージーランドが総督の言葉に応える。
「それを考えるとでごわす」
「ここでも激しい戦いになるばいな」
「うん、なるよ」
 総督はまた言う。 
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