FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第147話 Jupiter
前書き
駄作者07で~す♪
今回はリョウが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!ちょっとリョウの過去の話も含まれています。
もちろん、リョウ目線でいきますよ。
それでは、第147話・・・スタート♪
空には満月が昇り、コロールの森を金色の光で照らした。だが、俺には月の光が早く宇宙を救ってくれとお願いしてるように感じた。
リョ「はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ・・はぁ、はぁ、はぁ・・はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・」
10に分裂して、コロールの森中に飛んで行った『ブラックテンプラネット』を捜す為、俺はずっと走り続けていた。もう足はボロボロだ・・・
リョ「はぁ、はぁ・・こ、ここで、休んだら・・・はぁ、宇宙が、『闇』に・・・!はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・・はぁ、はぁ・・はぁ、はぁ・・・」
俺は聖剣の『天力剣』を杖代わりに1歩1歩ボロボロの足を前に進める。
リョ「い、急がねぇと、宇宙が・・・!」
なぜ俺がこんなにも必死かとゆうと、もちろん全宇宙を救う為でもある。でも、これは父さんの為でもあるんだ。1年前に死んだジェノロ家の資産家である俺の父さん、プノン・ジェノロは、俺が幼い頃によく宇宙の話をしてくれた。
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プ『リョウ、地球は何で存在するか解るか?』
幼リョ『う~~~ん・・・あっ!生物が住んでいるからっ!』
プ『ハハハ。リョウは面白い事を言うんだな。正解は、太陽系があるからだ。』
幼リョ『た、たいやき系?』
プ『食べ物じゃない。太陽系だ。宇宙にある10の惑星から成り立っている、「集団」のようなものだ。』
幼リョ『10の惑星って?』
プ『太陽、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星、そして、水と空気に恵まれて、たくさんの生物が生きて暮らす事が出来る地球。この10個の惑星を一まとめにしたものを、太陽系って言うんだ。』
幼リョ『へぇ~。』
プ『ほら、この望遠鏡を覗いてごらん。』
幼リョ『うわぁ~!すげぇ~~~!』
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あの時、父さんと一緒に望遠鏡で覗いた太陽系は、死ぬまで忘れねぇ。その時俺が見て一番感動したのは木星だ。めちゃくちゃでかかったなぁ~。涙が一筋俺の頬を濡らした。父さんが大好きだった宇宙。
リョ「ぜってぇ~に、『闇』になんか染めさせるか。」
俺は固く握った拳で涙を拭った。その時、
リョ「!」
背後から凄まじい魔力を感じた。驚いて振り返ると、緑色に光り輝く『ブラックテンプラネット』が宙を漂っていた。
リョ「これが宇宙を支配しようとしてるのか。やっとご対面だぜ。ん?あれは・・・」
気のせいか?『ブラックテンプラネット』の中に何かが写っている気が・・・近づいて見ると、惑星が写っていた。その惑星は―――――
リョ「も、木星だ・・・!」
父さんから木星について教えてもらった事を思い出す。太陽系の第5惑星。最もでかい惑星で、地球上の植物を見守る巨大な神の惑星とゆう伝説から、『巨木の惑星』と呼ばれているらしい。この『ブラックテンプラネット』は、木星を支配するのか・・・!俺は更に拳を固く握り締める。
リョ「ぜってぇ~に止めてやるっ!」
杖代わりに持っていた『天力剣』と、『銀覇剣』を腰から抜いて振りかざそうとしたその時、『ブラックテンプラネット』の緑色の光が輝きを増した。
リョ「いったい、どうなってやがるっ!?」
俺はあまりの眩しさに目を覆った。
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リョ「えっ?ここは・・・?」
目を開けると、そこはコロールの森ではなく、四方八方緑色の空間だった。俺はその空間の中で漂っていた。
リョ「あ、あれ?『ブラックテンプラネット』は・・・!?」
『ブラックテンプラネット』を見つけようと辺りを見回していると、ふと視線に止まったのは球体型の惑星(?)のようなもの。あ、あれは・・・!間違いないっ!
リョ「木星だっ!」
幼い頃、父さんと一緒に望遠鏡で見た木星と瓜二つだ。こんな間近で見られるなんて思っても見なかった。だが、ここは宇宙ではない事はすぐに分かった。木星はあるが、そのすぐ傍にあるはずの火星と土星は?地球だってない。つまりここは・・・
リョ「『ブラックテンプラネット』の中ってゆう事かよ・・・」
?「正解だ。」
リョ「!?」
驚いて声のした方を振り向くと、
リョ「えっ?」
そこには俺と同い年くらいの男がいた。緑色の短髪に、緑と茶色のまだら模様の服を着て、草履を履いている手には柄が緑色で、聖剣とは少し違う剣を腰に差している。そいつの緑色の瞳には光が射し込んでいない。俺は持っていた『銀覇剣』の剣先を男に向けて、
リョ「お前は誰だ。」
すると男は少し威張るような口調で、
ジュ「俺は木星の守護神、ジュピターだ。」
しゅ、守護神ッ!?木星のっ!?俺は開いた口が塞がらなかった。だが、その後ジュピターが言った一言にますます開いた口が塞がらなくなった。
ジュ「木星の守護神でもあり、木星の支配者でもある。」
リョ「え・・・?」
も、木星の守護神が・・・木星の、し、支配者ッ!!?聞く間もなく、ジュピターは腰から剣を抜くと、
ジュ「はぁぁぁぁぁっ!」
剣を俺に向かって振りかざしてきた。俺は我に返り持っていた『銀覇剣』でギリギリ防いだ。が、威力はジュピターの方が上だ。
ジュ「邪魔者は消すまでだ。」
リョ「ど、どうゆう意味だっ・・・!?」
ジュ「そのまんまの意味だ。」
ジュピターの光が射し込んでいない緑色の瞳が冷たく光る。ジュピターの奴・・・『闇』に、落ちたんじゃ・・・!『ブラックテンプラネット』は強大な伝説の闇魔法だ。いくら魔法の本体は封じる事が出来ても、500年もあそこに止めておくのが不可能に近い。『ブラックテンプラネット』の魔力だけが湖から抜け出し、10の惑星の守護神だけを『闇』に陥れたんだ。俺が自己推理をしていると、ジュピターが一度俺から離れ、剣を構え直すと、
ジュ「だりゃあああぁああぁぁああああああああああっ!」
ものすごい速さで剣を構えて突進してきた。俺はその速さについていけずに・・・
リョ「がはぁっ・・・!」
ジュピターの剣は俺の左横腹に突き刺した。俺の左横腹を貫通し、血が噴出す。口から血を吐き出す。
リョ「ぁぁ・・ぁっ・・・」
俺がいつも着ている緑色の着物が俺の血でどんどん真っ赤に染まっていく。ジュピターは剣を荒々しく俺の左横腹から抜き取る。俺はその場にガクンッと倒れ、立ち上がる事が出来なくなった。
リョ「はぁー・・・・はぁー・・・はぁー・・・・・」
視界がぼやけ、呼吸するのも辛くなる。ジュピターは剣に付いた俺の血を、緑色の空間にポタポタと垂らしながら俺にゆっくり歩み寄る。そして、倒れている俺の真ん前に来ると、血で汚れた剣先を俺の喉元に向ける。俺が少しでも動けば、剣先が俺の喉元に突き刺さって、俺は確実に死ぬ。
ジュ「お前がどうやってここに来たかは知らないが、木星の支配の邪魔をしたのが運の尽きだったな。これで終わりだ。」
そう呟きながら、血で汚れた剣を構える。俺は倒れた状態のまま、荒く呼吸をした状態で、
リョ「はぁー、はぁー・・お前・・・はぁー、めちゃくちゃ・・・小さい、な・・・はぁー、はぁー・・・はぁー・・・・」
ジュ「!?」
顔が見えなくても、ジュピターが光が射し込んでいない緑色の瞳を見開いたのが分かる。
リョ「はぁー、はぁー・・お、俺は、お前の、心は・・はぁー、はぁー・・・も、木星みたいに、でかいと、思ったぜ・・・はぁー、はぁー・・・でも、まさか、こ、こんなに、はぁー・・小さい、なんて・・お、思っても・・・はぁー・・はぁー、みなかった、ぜ・・・はぁー、はぁー・・・」
ジュ「・・・・・」
ジュピターが持っている剣の剣先が小さく震えている。
ジュ「はぁー・・はぁー、や、『闇』なんかに・・・はぁー、負けんてんじゃ、ねぇよ・・・!」
俺は左手で痛む横腹をグッと押さえながら、よろよろと立ち上がる。
リョ「はぁー、はぁー・・く、黒く、輝くな・・・!し、白く、輝けよ・・・!!はぁー・・・はぁー、はぁー・・はぁー・・・・」
ジュ「!?」
リョ「はぁー・・はぁー、お、お前は・・・はぁー、木星が、え、永遠に・・はぁー・・・はぁー、白く、輝いて、いけるように・・はぁー、ま、守り、抜いて、行くんだろ・・・はぁー・・はぁー、はぁー・・・・」
ジュ「!」
俺が言い終わった時には、すでにジュピターの緑色の瞳に光が射し込んでいた。すると、ジュピターの体が緑色に光りだした。ジュピターは光が射し込んだ緑色の瞳で俺に小さく微笑むと、消えた―――――
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リョ「・・・!!?」
いつの間にか俺はコロールの森に戻って来ていた。目の前には、白く光り輝く『ブラックテンプラネット』・・・いや、『ホワイトテンプラネット』が宙に漂っていた。『ホワイトテンプラネット』は空高く舞い上がると、見えなくなった。
リョ「こ、これで、木星は・・・ぅぁ・・・・!」
横腹の痛みが更に増してきて、俺はその場に倒れ込んだ。立ち上がろうとしても、体に力が入らなかった。その時、
プ『リョウ。』
脳裏に望遠鏡を抱えた父さんが浮かび上がった。一筋の涙が地面に流れ落ちる。
リョ「と・・父、さん・・・」
俺の意識は、そこで途絶えた。
『ブラックテンプラネット』の数、残り3個―――――
後書き
第147話終了~♪
リョウの活躍により、木星は救われたっ!
次回はルーシィが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!
それでは次回お会いしましょう~♪
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