ヘタリア大帝国
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TURN96 ランス=ハーンその四
「不吉な前兆です」
「司令、気をつけましょう」
「ははは、何を言ってるんだい」
ネクスンだけが陽気なままだ、相変わらず案山子の様である。
「僕は運がいいんだ、今回も何もないよ」
「確かに提督は何があっても大丈夫ですか」
「怪我一つされませんが」
彼の不思議なところである。
「しかしそれでも」
「靴紐は」
「ノープロブレムだよ」
やはりこう言うのだった、そのうえで。
照準を合わせた敵艦隊を見ながらく言ったのだった。
「全艦一斉射撃」
「はい、まあいざとなったら総員退艦ってことで」
「それでいきましょう」
こう話してそのうえでだった。
ネクスンの艦隊も攻撃用意に入る、まずは柴神と山本の艦隊から艦載機が放たれる。
これでいきなり二個艦隊を壊滅させた、ランスはそれを見て言った。
「何だ?あれがこの世界での兵器か」
「うん、そうだよ」
モンゴルがそのランスに答える。
「艦載機っていうんだ」
「そうか、ビームや鉄鋼弾だけではないんだな」
「新兵器だよ、こっちにはないよ」
「あれはかなり厄介だな」
ランスにもわかることだった。
「どうにかしないとな」
「どうにかっていうと?」
「攻撃を受ける訳にはいかない」
具体的にはこういうことだった。
「絶対にな」
「うん、けれどこっちには防空システムもないかな」
このことも言うモンゴルだった。
「気をつけてね」
「仕方ないな、やるだけやるか」
こう言ってそのうえでだった。
元軍は枢軸軍の攻撃を受けた、ビームに鉄鋼弾も受けた、それで生き残っている艦隊は僅かであった。
コアイはその艦隊を見て言った。
「四個だよ」
「残ったのは僕達だけだね」
「後の皆は戦闘不能になって帰ったよ」
「うん、わかっているよ」
モンゴルもこのことは把握していた。
「充分ね」
「それでどうするの?」
「やられてるけれどね」
それでもだというのだ。
「やられっぱなしっていうのも癪だし」
「一糸報いるの?」
「勿論だよ」
こうコアイに言うのだ。
「それで帰ろう」
「よし、じゃああいつだな」
ランスがネクスンの艦隊を見て言う。彼にしたのはたまたま目に入ったからでそもそもネクスンのことなぞ知らない。
「あいつに攻撃してから帰るか」
「うん、じゃあね」
モンゴルはそのネクスンの艦隊に接近し鉄鋼弾を放った。鉄鋼弾は唸り声を挙げてネクスンの艦隊に襲い掛かり。
そのうえで撃った、すると。
艦隊全てが大爆発に包まれた、まさに消し飛んでしまった。これにはランスも唖然となってモンゴルに問うた。
「おい祖国さん、元の鉄鋼弾ってこんなに強かったか!?」
「いや、確かに威力はあるけれど」
モンゴルも目が点になっている、そのうえでの言葉だ。
「流石にこれだけは」
「ないか」
「うん、予想ダメージの十倍だよ」
そこまでの威力だったというのだ。
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