仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第九十六話 羊誘拐事件その三
「しかしだ、こいつはそう言っている」
「マフィアにはマフィアの仕事があろーー」
このことはその通りだ、正論と言っていい。
だがそれでもだ、ライダー達は複雑な顔で言うのだった。
「宝石を造って売るのならな」
「別にね」
「犯罪でもないがな」
「しかしそのシマをドーパメント共が暴れて商売の邪魔をしているのであーーる」
ヴァレンティーノはライダー達の懐疑をよそに話していく。
「それでそいつ等が吾輩達との戦闘中に言ったのであーーる」
「俺達も呼べか」
「そう言ったか」
「その通りであろーー」
まさにその通りであるというのだ。
「だからこの世界に来たのであーーる」
「門を潜ったんやな」
亜樹子はヴァレンティーノにこのことを問うた。
「それでやな」
「その通りであろーー」
まさにそれでだというのだ。
「それで御主達を探してきたのであーーる」
「マフィアが警察に行ったんかいな」
亜樹子はこのことについてこう言った、それはどうかとう顔で。
「ちょっと違うんちゃうか」
「俺もそう思うのだがな」
それでもだとだ、ここでこう言った照井だった。
「だがこのドンにとってはそうでもないらしい」
「探偵はあかんけど警察はええんか」
「その様だ」
「もっと言えば仮面ライダーは問題ないであろーー」
そのヴァレンティーノも言う。
「何でも探偵や警察もドーパメントには随分やられているのであーーる」
「あっちの世界でもどの相手にも仕掛けているか」
「みたいだね」
左とフィリップはドンの今の言葉にこう言った。
「そこは変わらないな」
「そうだね」
「とにかくであろーー」
ヴァレンティーノは右の前足を出してまた言って来た。
「御主達に助っ人に来てもらいたいのであーーる」
「仮面ライダーとしてか」
「仕事はそれだね」
「左様であろーー」
ヴァレンティーノ自身も言う。
「では門に行くのであーーる」
「門は何処にあるんや?」
亜樹子はヴァレンティーノにその場所を尋ねた。
「風都にあるんやな」
「その通りであーーる、市役所だったであるか?」
「ああ、あそこかいな」
「そこの前にあるのであーーる」
「ほな今からそこに行くか」
亜樹子はヴァレンティーノの話を聴き終えてから左達に言った。
「それでまたスサノオと戦おうか」
「そうだね、行こう」
そうしようとだ、フィリップが亜樹子に応えた。
「今からね」
「よし、それじゃあな」
左もボルサリーノ、彼のそれを被る。そのうえでだった。
彼等は事務所から出ようとする、だがここで。
着物と袴に薄茶色の布袋を頭に被った大柄な男が来た、袋は目のところだけが開いているがその目はよく見えない。
群青色の髪を左右で三つ編みのツインテールにした小柄な少女だ、目も髪と同じ色で額には赤い菱形に配された四つの点がある。白衣の下はゴスロリっぽい服だ。
前の方を少しだけ赤くした黒髪の背の高い女だ、緑の目には眼鏡をかけている。丈の長い白地に緑が所々にある服から胸がかなり目立っている。
その三人が事務所に来た、すると。
「ドーーーーン!!」
「おお、ロレンツォーーーーーーッ!!」
二人は互いに飛び出し合い涙を流し合って抱き締め合った。そのうえでだった。
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