ヘタリア大帝国
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TURN94 ソビエト参戦その六
主力艦隊は枢軸軍と対峙していた、そして。
潜水艦艦隊は側面に移動してきていた、ソナーがそのことを知らせていた。
東郷はそれを見て言った。
「まずは潜水艦だ」
「彼等を叩きますか」
「敵は主力で攻撃を仕掛けている隙にだ」
「我々の後方に潜水艦艦隊を回してですね」
「そして攻めるつもりだ」
つまり挟み撃ちにするというのだ。
「姿が見えない艦隊でな」
「そうですね、ここは」
「俺達もよくやってきた」
エルミーや田中の潜水艦艦隊を使ってだ、枢軸軍がここまで勝ち抜けた理由の一つである。
「それをして来るな」
「流石はジューコフ元帥です」
リンファが言う。
「ソビエトの宿将だけはあります」
「そうだな、名将だ」
東郷もこのことを素直に認める。
「若しソナーがなければな」
「私達は敗れています」
潜水艦艦隊を見つけられない、それでだ。
「今の時点で」
「ソナーあってこそだ、しかしだ」
「はい、それではですね」
「全軍まずは正面のソビエト軍に向かう」
ドクツ軍に勝るとも劣らぬ凄まじい火力、そして防御力を誇る彼等にだというのだ。見ればソビエト軍の艦艇は火力、防御力重視だ。
「そのうえでだ」
「そこで、ですね」
「仕掛ける」
こう秋山に言う。
「彼等の動きに合わせてな」
「わかりました、それでは」
「では全軍前進だ」
遂に指示が出された、今満州攻防戦の幕が開けた。
枢軸軍はソビエト軍に向かう、そしてだった。
ソナーを見る、見ればそこには。
ソビエト軍の潜水艦艦隊がいる、彼等はというと。
丁度枢軸軍の側面を移動していた、秋山はそれを見て東郷に言った。
「長官、我々に動きを合わせていますね」
「完全にな」
「そして我々の後ろに来てですね」
「暫くは大人しくしているだろうな」
あくまで暫くは、である。
「そして我々がソビエト軍主力と干戈を交えた時にだ」
「まさにその時に」
「来る」
そうしてくるというのだ。
「間違いなくな」
「ではどうされますか」
「後ろに回らせるつもりはない」
全くだというのだ。
「それはな」
「それでは今から」
「全軍側面攻撃に入れ」
艦首を移動させてだというのだ、この場合は。
「右にな」
「そして敵の潜水艦艦隊にですね」
「攻撃を仕掛ける、いるのがわかっていればだ」
「そうであれば何ともありませんね」
「姿が見えている潜水艦程脆い兵器はない」
運用しているからわかることだ、このことは。
「それではだ」
「はい、それでは」
こうしてだった、枢軸軍はソビエト軍主力艦隊と向かう中で。
一瞬で艦首を右にやった、そして。
「全軍攻撃だ」
「了解!」
秋山が応えそうしてだった。
艦載機やビームを放つ、それでだった。
姿が見えない筈の潜水艦艦隊に攻撃を浴びせた、すると。
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