ヘタリア大帝国
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TURN94 ソビエト参戦その四
「それからな」
「わかりました、それでは」
秋山も応える、こうしてだった。
枢軸軍は港から出て布陣した、その布陣を終えた彼等の前に。
ソビエト軍が来た、その数はというと。
「二百個艦隊です」
「やっぱり数は多いね」
南雲が小澤に応える。
「ソビエトだけはあってね」
「はい、本当に」
小澤も言う。
「ソビエト得意の物量作戦で来ています」
「しかも何かあるね」
南雲は迫るソビエト軍の大軍を見ながら言った。
「これはね」
「潜水艦ですね」
「いるね、多分だけれど」
「はい、敵の布陣を見ますと」
艦隊と艦隊の間に間隔が見られた、それ見てだった。
「ありますね」
「そうだね」
「ソナーですが」
その対潜装備はというと。
「駆逐艦に応急的にですが」
「搭載を間に合わせてくれたね」
「何とか」
それが出来たというのだ。
「大丈夫です」
「じゃあ潜水艦がいてもね」
「察知出来ます」
「それは何よりだね。味方にいると心強いけれど」
「しかし敵なら」
それならだった。
「厄介です」
「本当にね、ソナーは有り難いね」
「今その潜水艦艦隊の場所と規模、艦種を識別しました」
そのソナーを使ってだ。
「そうしました」
「あっ、早いね」
「南雲さんの艦隊でも出来ますよ」
「そうだね、じゃあやっておくか」
南雲も小澤に続いてソナーのスイッチを入れさせた、そのうえでソビエト軍潜水艦艦隊の場所や規模を把握した。
潜水艦はこれで問題なくなった、だが。
レーティアはソビエト軍の赤く塗装された艦艇達の中に黒い艦艇達を見た、そのうえでその碧眼を鋭くさせて言った。
「ヒムラーめ、援軍は送ったか」
「ええ、そうね」
何故か金髪のウィッグを着けて顔が透けて見える上半分だけの仮面を被っているグレシアが彼女の艦隊から応えた。
「ドクツ軍もいるわね」
「かつて率いた軍、部下達と戦うか」
「因果なことね」
「覚悟はしていた」
日本に亡命したその時からだ。
「同胞達と戦うことはな」
「私もよ、ただ妹さん達は来ていないわね」
グレシアはそのドクツ軍の艦隊を見て言った。
「あの娘達は本国かしら」
「そうかも知れないな」
「では指揮官はどなたでしょうか」
エルミーも言って来た。
「ここに来ている彼等の中で」
「あれはトリエステの艦だな」
レーティアは彼女の乗艦の姿を認めた。
「間違いない」
「そうね、あの艦はそうね」
グレシアもその戦艦を見て応える。
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