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ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―

作者:Nation
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戦闘校舎のフェニックス
  第26話

 
前書き
ゲーム終了までです。

是非見ていってください。 

 
「『リアス様の『戦車』一名、戦闘不能(リタイア)』」


「なっ!?」
 小猫も墜ちた。それも確かにショックだ。
 だが今はそっちを気にする余裕がない。
 グレイフィアさんのアナウンスはそれで終わった。
 すなわち
「・・・今のはあぶなかったわ」
 相手が生き残っているということだ。
「あれで、生き残ってるとは、しぶといな」
「遺憾ながら『爆発女王(ボム・クィーン)』と呼ばれている私を爆発で倒そうなんて考えるからよ」
 ユーベルーナは腹部から血を流し、見るからにボロボロだ。直撃を受けたであろう杖なんて先端だけだ。
 だがそれでもギリギリ、俺を墜とせるくらいの力はあるだろう。
 上空への回避と魔弾を撃つ事の二つをするせいで威力のある魔法が使えなかったのが原因か。
 もともと移動用に作った魔法だ。攻撃に使えるが威力があるわけじゃない。そこを法力をつぎ込むことでブーストさせようとしたのが失敗だったか。
 おなじ法力量を使用するならもっと威力のある魔法はある。あの局面だと使えなかったが。
「自爆特攻までしたのにやっぱり結果は変わらなかったわね。戦車の子も倒されたみたいだし。結局あなたたちはライザー様には敵わないのよ」
「そうなのかも、しれないな」
「ええ、だからこれで本当におしまいよ」
 ああ、これで終わりだろう。
 朱乃さん、祐斗、小猫は落とされた。
 部長はまだやれるだろうし、アーシアも回復はまだできるだろう。
 だが、イッセーはきついはずだ。
 俺もすぐには動けない。腕を上げるので限界だろう。
 ユーベルーナは杖をこちらに向け

 法力弾がユーベルーナを貫いた。

「え?」
 何が起きたのか分かっていない、呆けた顔をしている。
 そしてそのまま光に包まれて消えていった。
「『ライザー様の『女王』一名、戦闘不能(リタイア)』」
 グレイフィアさんのアナウンスを確認して緊張を解いた。
 すぐにでも、あっちに行かないといけないだろうが体が動かないから動くまで休もう。
 これを機に回復魔法を使えるようにしよう。
「ユーベルーナを倒したのですわね」
 そこにレイヴェルが現れた。
「ああ、やってやった」
「どうやりましたの?あなたは自分で『全ての法力』と言っていたではありませんか。嘘でしたの?」
 聞こえてたのか。
「いや、嘘じゃない。あの爆発は俺の中にある残りの法力を全部つぎ込んださ」
「ならどうして最後、その銃から法力弾を撃てたのですか?」
 そう、ユーベルーナを貫いた法力弾はアンコールから撃った。マガジンを外して手首で狙って撃った。
 近かったから適当な狙いでも当てれた。
「神器持ちは3人だけじゃなかったって事だ」
「!? なら、あなたも神器を持っていると」
「ああ、体育館の時からずっと出してたし、たまに使ってた」
 嘘は言ってない。別にバッテリーがあっただけ。今現在、マナ・クリスタルの分を除くと法力は皆無だ。
「そうでしたか。そうなると怪しいのはその剣・・・いえ、ペンダントですわね」
 本当に高い洞察力だ。神器の形状は様々。祐斗にいたっては明確な形状すらないのに当てるとは。
「正解。マナ・クリスタルと言うものだ」
 これが無かったら最後の一撃は撃てず墜ちていたのは俺だ。
 ライザーと戦うため必要時のみ使用して温存しておいた。
「どのような力かは・・・教えてくださいませんわね」
「教えるわけがない。お前が戦わないとはいえ敵なんだ。俺は素直に教えるような奴じゃない」
 どれか当てた報酬として名前を教えたが、そこまで教える義理はない。
「そちらの騎士は教えてくださいましたわよ」
「騎士道なんじゃないか?俺には分からないがな」
 手の内は隠すもの。それが俺の戦い方。必要なら言うが。
「それで、あなたはまだ戦いますの?」
「当然。まだ勝負は着いてない。動けるようになったらすぐにでも行くつもりだ」
「どうせ負けるのですから、ここで私とおしゃべりをしている方が健全で安全ですわよ」
「健全かどうかはともかく安全であるのは確かだ」
「なら」
「だが、俺は行く。諦めは悪い方なんだ。イッセー譲りだがな」
「・・・どうしてそこまでしますの?あなたはリアス様の眷属でもなければ悪魔ですらない人間。お兄様に提案されて参加した魔法使いではありませんか」
 どうしてか。そんなの簡単だ。
「イッセーが本気になってるからだ」
「リアス様のためではありませんの?」
「部長のためと言うのも当然ある。部長には恩があるからな」
 イッセーの件等いろいろある。
「だがそれ以上に、イッセーが本気なんだ。なら、イッセーの力になるのが相棒たる俺の役目だ」
 特別イッセーに恩があるわけじゃない。10年の付き合いなだけだ。だがそれでも10年共にいる相棒だ。それだけで十分。
「あの兵士、赤龍帝はそこまですごい方ですの?」
「普段は性欲の権化だ。なんせ、欲望だけで魔力の才能が無い状態から女を裸にする技をつくったんだからな」
「どうしようもない変態ですわね」
「全くだ」
 否定しない。否定できない。
「まぁそんな変態だが、それ以上に愚直なまでに真っ直ぐな奴なんだ」
「・・・あなたにそこまで言わせる人物ですか」
「俺の事を高く評価してるんだな?」
「ええ。人間の身でありながらユーベルーナを倒せるほどです。それに、あなたも十分に真っ直ぐだと思いますわよ」
 俺が真っ直ぐね。イッセーの近くにいるとそうとは思えないが。
「どうも。まぁそういう奴なんだ。今頃ライザーに必死に食い下がってるんじゃないか?だから、俺は行かないといけない」
「止めようとは思いませんの?」
「無理だ。やると決めたら止まらない。必要なら腕の一本。最悪命すら賭ける」
 だから、俺がうまく道しるべをしてやらないといけない。
 そこにアナウンスが入った。
「『リアス様の投了(リザイン)を確認。この勝負、ライザー・フェニックス様の勝利です』」
 そうか。負けたか。
「私たちの勝ちですわね」
「俺たちの負けだな」
 想定はしていたとはいえ、やっぱり負けるのは嫌だな。
「お兄様はどうして赤龍帝を倒さなかったのでしょう?」
 こっちの兵士と僧侶の撃墜アナウンスが無かったからイッセーとアーシアは倒されていないことになる。
「さぁ?やれなかったんじゃないか?」
「いくら赤龍帝と言えど先ほどの状態だとお兄様に倒せないことはありませんわ」
「ライザーが面倒になって勝負を決めに行ったか。後は・・・ボロボロになったイッセーを見ていられなくなった部長が負けを認めたか」
 俺的には後者が有力だな。
 アーシアのために両足に槍を貫かれた状態で堕天使を殴りに行ったあいつなら、動く限り向かっていくだろう。
「どちらも有りえますわね。特に、リアス様は下僕にお優しい方です。目の前でやられる下僕を見ていられませんでしょう」
 レイヴェルも納得していた。
「さて、これで終わりですわね」
「そうだな。悔しいが」
「あなたとの会話、楽しかったですわ」
「俺は回復するまでの暇つぶしだったんだがな」
 せめてもの仕返しに皮肉で返す。事実でもあるが。
「それでも私には有意義な会話でした。また機会があれば話したいですわね」
「もし、次があるなら今みたいな殺伐とした状態じゃないように願いたい」
「そうですわね」
 そこで俺たちが光に包まれだした。ゲームが終わったためここから出されるのだろう。
「それではお体の方、お大事に。ごきげんよう」
「じゃあな。・・・ああ、そうだ」
「どうかなさいました?」
 最後に呪いと言うか予言を残そう。
「これで終わりだと思わない方がいい。イッセーの諦めの悪さは尋常じゃないからな」
 まるで悪役の捨て台詞だ。
「心にとどめておきましょう」
 


 そうして、俺たちのゲームは終了した。 
 

 
後書き
何を話させたいのかめちゃくちゃになりながら書いたから変になってる気がします。

ちなみに、手首で狙うことは一応できます。エアガンで検証してますので。

後、どうもレイヴェルが交友的になってる。原作10巻以降のレイヴェルのイメージが強いせいです。
高慢さが無ければ、冷静に分析、評価できる人物だと思ってるので。
原作のライザー戦でも獣人姉妹に的確な指示を出してたし。

感想、お待ちしております。

ここまで読んでいただきありがとうございました。 
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