ヘタリア大帝国
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TURN92 パルプナ=カラードその七
「やはりソビエトは無視出来ません」
「今は動かなくともすぐに攻め込んで来ます」
それを予想しての言葉だ。
「だからこそエイリスを退ければ」
「そのすぐ後で」
「満州に向かいましょう」
この方針も決定された、やはりソビエトが今の枢軸の第一jの相手だった。
そのソビエトのことも考えてだった。
今彼等は南アフリカから来るエイリス軍を待っていた、そこでだった。
フランスは港で何時でも出撃出来る中でこう言ったのである。
「イギリスも懲りないな」
「懲りないっちゅうか向こうも必死なんや」
キューバがこうフランスに返す。
「植民地を奪還せんともうな」
「あいつは植民地で成り立ってるからな」
「そやろ、エイリスは植民地がないとあかん」
「だからだな」
「そうや、向こうも必死や」
「けれど植民地は独立したからな」
もう既にだというのだ。
「無理だろ、奪還も」
「独立を認めへんって言うてるやろ」
「独立した国を無理に侵略してまた植民地にするつもりか」
「そうやろな」
「今更そうしてもどうにもならないだろ」
かえって独立した国々の反感を買うだけだというのだ。
「というかもう植民地の奪還とかな」
「不可能やろな、例え奪還しても維持出来んで」
「それでもか」
「エイリスはそうするしかないんっや」
「若し植民地がなくなったらな」
「あそこは只の欧州の一国やろ」
「今の俺みたいにな」
フランスはすぐに暗い顔になって自嘲を込めて笑った。
「そうなるよな」
「そこでそう言うんかい」
「俺なんて前の大戦からずっとそうだよ」
「あんた盛大にやられっぱなしやからな」
「マジノ線作ってもな」
難攻不落の筈のそれも。
「駄目だったからな」
「ドクツの作戦勝ちやな」
「まさかあんな兵器があるなんてな」
潜水艦のことだ。
「しかも司令官があんなキュートな女の子なんてな」
「二度びっくりやな」
「全くだぜ」
「ドクツもやるもんや」
「予想以上だぜ。そういえばな」
ここでフランスはあることに気付いた、それは何かというと。
「潜水艦はドクツからだろ」
「ああ、そやな」
「それで今枢軸でも建造してるけれどな」
それでもだというのだ。
「それ連合にも入らないか?」
「エイリスにかいな」
「エイリスはどうかわからないけれどな」
「ソビエトやな」
「あの国に技術が流れてるかもな」
こう言ったのである。
「俺達とソビエトの戦いを激しくさせる為にも向こうに潜水艦の技術を渡すとかな」
「ああ、それありそうやな」
「今のドクツの総統は結構したたかみたいだからな」
毅然としたレーティアとはまた違い、というのだ。
「それでな」
「その可能性は確かにあるわ」
「だろ?それでな」
さらに言うフランスだった。
「ソビエトが潜水艦を使ってきたらどうする?」
「危ないな、その場合は」
「そうだろ、危ないだろ」
「その場合はどうしたものかいな」
「どうしたものだろうな」
「平賀博士かドロシーさんに聞いてみた方がええんちゃうか」
こう言うキューバだった。
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